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介護・福祉 × クリエイティブ の可能性。Blanketさんと考えてみる。

本コンテンツはクライアント企業とのコラボレーション企画。

Honmonoが仕事をご一緒する企業のホンネを探る「ホンモノ対談」です。

クライアントワーク、といえば契約して作業して納品をして終わりのイメージが強いですよね?

しかし、非営利団体のHonmonoでは

Honmonoのクリエイティブ力 ×企業のビジネス力=成果物が社会的役割を果たすこと。

を大事にしています。

メトログループさんやJTさんなどの社会インフラを支える企業から、赤十字社さん、ユニセフさんのような社会福祉団体、地域を支える地場企業まで。

数多くの企業とシゴトをしてきたHonmono。

Honmonoのビジネスパートナーの皆様

もちろんいいことやかっこいいことだけではありません。
大変なことや失敗も多くあります。

そんな「シゴト」のホンネを赤裸々に語り合う対談企画です。

第2回は介護・福祉事業者の人事支援や、介護に関心を持つ人たちが集まるコミュニティ「KAIGO LEADERS」を展開する株式会社Blanketさん。

“介護・福祉業界の可能性を広げるクリエイティブ” の未来について、『Blanket』代表取締役の秋本さん、取締役の野沢さん、『Honmono協会』代表 三井所氏 、プロデューサー長根氏の対談形式でお届けします。

株式会社Blanket 代表取締役 秋本 可愛
山口県光市出身。2013年、株式会社Join for Kaigo(現Blanket)設立。日本最大級の介護に志を持つ若者のコミュニティ「KAIGO LEADERS」発起人。介護人材の採用・育成・定着のアップデートを目指す「KAIGO HR」などを運営する。
株式会社『Blanket』取締役 野沢 悠介
2017年にJoin for Kaigo(現Blanket)取締役に就任。介護・福祉事業者の採用・人事支援や、採用力向上のためのプログラム開発などを中心に「いきいき働くことができる職場づくり」を進める

一般社団法人Honmono協会 代表 三井所 健太郎
福岡県出身。2019年、法人・個人・業種を超えたティール型の新たな働き方モデル実現する為、一般社団法人Honmono協会を設立。 現在、56団体が参画中。
一般社団法人Honmono協会 理事 長根 汐理
青森県八戸市出身。2019年に株式会社いろは設立。「価値あるものが、きちんと認められる世の中を創る」をモットーに、企業のPR支援や新規事業の立ち上げをサポートしている。

※今回は対談PVも用意しました。映像で視聴したい方は上記から。

「全ての人が希望を語れる社会」を目指して。

秋本さん
『株式会社Blanket』は “全ての人が希望を語れる社会” を目指して、多方面での事業を展開しています。

具体的には、介護・福祉事業者向け採用・人材育成支援や人材育成のための教育・研修や、『KAIGO LEADERS』という介護領域に関心がある人たちのコミュニティ運営などですね。
事業所のサービス企画・開発支援を手がけることも多いです。

大学在学中に知った介護の課題。 “想い” ひとつで事業を立ち上げる。

三井所
秋本さんが大学在学中に事業を立ち上げられたんですよね?

秋本さん
そうなんです。
大学卒業年次の4月に会社を立ち上げて、来年度で9期目になります。

三井所
大学ではなにを?

秋本さん
大学時代は「起業サークル」に所属していました。
実際に事業を進めながら学ぶというスタイルのサークルで、フリーペーパー制作のプロジェクトを行っていたんです。

「認知症」をテーマにする機会があり、認知症についてもっと知る必要があると思いました。
そして、大学3年生の時に介護の現場でアルバイトを始めたんです。

三井所
それが今に繋がるきっかけとなるんですね!

秋本さん
そうなんです。
すごく面白くて、やりがいのある仕事だと感じたんですが、大学生ながらにさまざまな課題意識を持って。そして、想いひとつと勢いで独立したわけなんです。

長根
すごい行動力!
立ち上げ当初はどういう活動をされていたんですか?

秋本さん
学卒の起業でしたし、知識も資金もありませんでした。

学生時代認知症をテーマにしたフリーペーパーを制作していた時の繋がりで、企業の「会報誌」のプロジェクトをさせていただいたり、サービス企画をお手伝いさせていただいたりと「介護」を軸にいろいろなお仕事をさせていただいていました。

気がつくと右腕となっていた。タッグを組んで動き始めた『Blanket』。

三井所
野沢さんがジョインされたタイミングは?

野沢さん
4、5期目のあたりですね。
それまでは、秋本がほぼ1人でやっていたんですよ。

秋本さん
『KAIGO LEADERS』という介護に関心を持つ1人ひとりの力でより良い社会を目指すコミュニティを運営しているのですが、野沢との出会いは、『KAIGO LEADERS』のイベントに参加してくれたのがきっかけです。

が、最初は『HEISEI KAIGO LEADERS』という名前で ”平成生まれ限定” のコミュニティだったんですけどね(笑)

野沢さん
そう、だから私は入れなかったんですよ(笑)

三井所
昭和外し、、(笑) 

秋本さん
当時は年代が上の人がいることで「教える」「教わる」の関係ができてしまわないように、自分たちで考えて動くことを大事にしたいと思い平成生まれに限定していました。

今は年齢制限は、ありませんよ。

立ち上げ当時は、若手が多く集まっていたので、若手の悩みに多く触れることがありました。
その声を聞くうちに ”組織の課題” に真剣に取り組んでいかなければ、若手が活躍できる環境がないかもしれない、と思い始めたんです。

また、若手の採用について企業の方から相談を受けることが多くありました。ただ、私は採用のプロではなかったので、『KAIGO LEADERS』とは別に、採用や運営のことで野沢に相談にのってもらったり、手伝ってくれていたんです。

そのうちに「いつ(うちに)転職するんですか?」とよく話していましたね(笑)

長根
スカウトされていたんですね(笑)

三井所
その頃から秋本さんと野沢さんの関係性としては、何となくお互いにわかり合っていたという感じですか。

秋本さん
そうですね!

野沢さん
3年間くらいはプロボノとして『HEISEI KAIGO LEADERS』の活動をサポートしていました。
転職の時は、新しい会社に入るという感じはなかったですね。

“入社後の課題” に向き合えなかった。採用担当としてのもどかしさ。

三井所
野沢さんが1歩を踏み出して『Blanket』にジョインされた当時の想いは?

野沢さん
私は新卒で介護事業会社に入り、1年目は現場を経験しました。

それから人事に配属されて、まさに “採用” をやっていたんです。
ただ、採用担当って “入社後の課題” にはあまり向き合えないんですよね。

私自身、採用に携わった若手社員から相談を受けることは多くて、”職場の垣根を超えた横・斜めの繋がり” の重要性を感じていたことから、社内で交流会みたいなものを開催してはいました。

たまたまWEBニュースで読んだ秋本のインタビューで『HEISEI KAIGO LEADERS』の存在と、近々イベントがあ
ることを知ったのですが、「平成生まれが対象」と書いてあったんで、、(笑)

SNSで「すごく面白そうなイベントを見つけたんだけど、平成生まれ限定だから無理だ〜」と書いたら、秋本からダイレクトメッセージが届いて、昭和でも良いですということに(笑)

「会社の中でキャリアを高めること」より「介護領域の人事課題と向き合うこと」を選択

野沢さん
『Blanket』の活動には関心はあり、「いつかは…」とは思っていましたが、当時の会社からすぐに離れることは考えていなかったのですが、たまたま自分に異動の話があって、2つの選択肢を考えました。

「この会社の中でキャリアを高めていくのか」
それとも
「これまで積んできた経験を活かし、介護業界全体の課題に向き合うか」

どちらが自分にとってやりたいかと考えた時、後者だと思いました。
そして、色々と考えた上で、現在の道を選びました。

長根
業界全体をもっと良くするには、1つの会社で解決できる問題ではないですよね。
『Blanket』にジョインされてからの活動は?

野沢さん
『KAIGO LEADERS』というコミュニティ運営に加えて、介護・福祉業界のHR(人事)をアップデートするプロジェクト『KAIGO HR』を立ち上げました。

厚労省の力を借りて全国の事業所向けのセミナーを開催するなど、スタッフの育成・定着や組織全体を良くすることを『Blanket』として担いました。

“欲張り” な会社、それは想いとアイデア、行動力で溢れる会社。

三井所
『Blanket』って本当に幅広く活動されていますよね。

野沢さん
最近よく話すんですが、”欲張り” なんですよね(笑)

秋本さん
小さな会社なのにね(笑)

野沢さん
小さな会社なのに「あれもやりたい!これもやりたい!」と。

介護領域を面白くして、働く人が生き生きと活躍できて、安心して介護を受けられる世の中を作ることに少しでも貢献できたら良いなと、そんな想いでこれまで走ってきました。

大変な時代が業界を前へ動かした。クリエイティブで切り取る現場の魅力。

長根
野沢さんが加わって、企業や事業所の課題解決などを担いながら、まさに今ブランディングされている。

そんな中、 “クリエイティブ” として『Honmono』を選んでいただくご縁があったんですね。

野沢さん
そうですね。

去年、コロナが広がってから介護・福祉業界でも “クリエイティブ” への関心が高まったと思います。いわば、”必要だとはわかっていたんだけど、後回しになっていたもの” だったんです。

どうにかこれまでと違うかたちで自分たちの魅力を届けなければということで「映像制作」という声が現場の介護・福祉事業者から多くなりました。

私たちは、”制作会社” ではない。Honmonoの映像制作の魅力とは?

長根
『Honmono』との出会いのきっかけは何だったんですか?

野沢さん
「動画を制作したい」という相談を事業者から受けていく中で、私たちはWebや紙媒体の制作はしていたものの、動画制作を積極的にしたことがなかったんです。

現場に一緒に入りながら同じ視点や観点をもって制作してくださるパートナーさんを探そうということで、秋本にも声をかけていました。

秋本さん
何社かピックアップしたんです。

野沢さん
その時に「動画 制作」とネットで調べてもいました。
その際にHonmono協会のサイトにも行きついて、「あ、お話を聞いてみたいな」と思ったので、お問い合わせフォームから「初めまして」という感じでメッセージを送ったんですよね。

三井所
有り難いです。
その関心のきっかけって何だったんですか?

野沢さん
『Honmono』のサイトに載っているムービーを見て、「そうそう、こういう感じを撮りたいんだよね」と思ったんです。

Honmonoメンバーそれぞれの紹介動画も個人的に好きでした。というのも ”その方に合わせて撮っているんだろうな” という感じがすごくしたんです。
だから、お客様それぞれの特徴やニーズに合わせたものを一緒に作ってくれそうな期待感もありました。

三井所
うおー嬉しいです。
私たちもそこを目指しているので。

野沢さん
いろいろなクリエイターが集まって、力を結集しながら新しいことをしていくという雰囲気を感じ、動画制作会社さんにお金を渡して依頼をするという感じとは、違うんだろうなと、そんな風に思ったんです。

私たちは制作のプロではないので予算や納期などはもちろん相談させていただきたいんですが、それ以外にも ”一緒にやっていきたいと思えるかどうか” ってすごく大事だと思ったんですよね。

クライアントとクリエイター。大切なことは ”同じ方向を向いていること”。

三井所
有難うございます。

制作会社って名前の通り制作会社なので、”制作すること” が目的じゃないですか。
でも、私たちはそうではなくて、”お客様の課題を解決するためのクリエイティブ” だし、”可能性を広げるためのクリエイティブ” だと思っているんです。

その分、ヒアリングが必要なので、時間はかかります。

でも、そうでないとお互いに創る意味がないと思うんですよね。

野沢さん
なるほど。

三井所
私たちは、「作るだけ」になりやすい「下請け」はしないようにしていたんです。
だから今回すごく迷ったのですが『Blanket』のホームページを見た時に、”同じ方向を向いている“ と感じました。

野沢さん
実は私も迷ったんです。

普通に考えると、こちらが介入しないほうが制作しやすいと思うんですよね。
だから受けてくれるかなとこちらも探り探りという感じでした。

真夏の2日間の撮影が生み出した。新しいクリエイティブのかたち。

三井所
最初は埼玉での撮影でしたね。

野沢さん
なかなか難航した仕事でした(笑)

撮影そのものというよりは、動画を撮ることに対して、「あまり映りたくないな」といった声が多かったり、最初は皆さんに抵抗感があったんです。

皆さんの話を聞いたり、採用活動に動画を使う意図をご説明したりするのに2、3ヶ月かかって、「ゴールデンウィーク明けに撮ります」と言っていたのに真夏の撮影になったんですよね(笑)

三井所
夏でしたね(笑)

ただ、その時に『Blanket』と一緒にやる意義も感じました。

私たちはクリエイティブのプロですが、介護の現場に精通はしていません。
『Honmono』だけであれはクライアントである社長や現場の方の気持ちを汲み取り、撮影に向き合っていただけたかというと多分そこまではやり切れなかったと思うんです。

現場のことを知っていらっしゃる『Blanket』が間に入ってコミュニケーションをとって、撮影する時に現場の方も積極的に関わってくださったので本当にやりやすかったなと思いました。

野沢さん
すごく印象的だったのが、最初は皆さん身構えていたのですが、撮影した動画をテストで見ると
「あ〜良いね!こんな感じなんだ!」
とすごく喜んでくれたんです。

「これだったら撮りたいな」という空気が当日生まれていました。
「ようやく撮れた!」という喜びも大きかったです。

映像を撮ることは “心を撮ること、心に寄り添うこと”。

西端(今回の撮影を担当した映像クリエイター)
私自身も『Blanket』の存在はとても大きかったです。
事前にコミュニケーションをとっていただいたり、現場を和ましてくださったり。
すごくやりやすかったです。

三井所
印象に残っているのが、知らない人たちが来ているので、利用者の皆さん身構えてしまったり、反応が少し過敏になってしまったりするシーンもありました。

そのような中、スタッフの方が「撮影の方も可愛い帽子をつけてくださったら、きっと撮れますよ」と言ってくださったんです。

大したことではなかったかもしれないんですけど、何でしょう、言葉にできないんですけど…… ”寄り添っていきながら、心を撮っていく” ということを感じたんですよね。

利用者の方に寄り添う撮影現場に。

“当たり前” になった日常にこそ、ドラマがある。そこに光をあてるために。

長根
実際に仕上がった映像を見て、皆さん喜んでくださいましたか?

野沢さん
はい、すごく。

”日々の仕事” って、現場のスタッフにとってはどうしてもいつからか “当たり前” になってしまうんです。
映像で切り取ることで、「自分たちはこういうことを想いながら仕事していたんだ」と振り返る良い機会にもなりました。

どういう風に切り取ると日常の様子や表情を映し出せるかは、スタッフだけでも私たちだけでもできなくて、そこにはやっぱり “クリエイティブの力” が必要だったんです。

完成したPV映像はこちら

三井所
映像制作するにあたって、皆さん考えるじゃないですか。

「私たちのシゴトって何なのか」
「どういう想いを伝えるべきなのか」

経営者だけでなく現場の方も一緒に考えていく作業は、映像制作の1つのメリットだと今回感じました。

野沢さん
確かにそうですね。

三井所
最初は撮影に対してネガティブだったところから、ご協力いただけるようになる “過程” を撮ることができたというのも、すごく面白かったと思います。

“自分ごと” で考える社会に。介護とクリエイティブを掛け合わせることで踏み出す1歩。


秋本さん
これから介護の需要が増えていきます。

”人を集めてとにかく働いて解決する” だけではなく、ゲームチェンジをする必要があると思っているんです。

そのためにはクリエイティブを活用し、新しいアイデア、スキーム、チームワークで介護の課題を解決できると思っています。『Blanket』として今後力を入れていきたいですね。

三井所
野沢さんは「自社はわがままでいろいろなことをやっている」とおっしゃっていたんですが、それはすごく本質な気がしているんです。

今の世の中って一つひとつの課題が複雑に絡み合っています。1つの課題に真剣に取り組むと、その裏に隠れてる課題が2、3個顔を出してくる。

本気で介護の本質的な課題に向き合ってるからこそ、紐づく一つひとつの課題に目を背けることができないんだろうなと。

野沢さん
そうかもしれません。

三井所
そのためには秋本さんが言われるように、ゲームチェンジを行える新たな視点やリソースが必要なんでしょうね。

野沢さん
そうですね。

「介護」とか「高齢化」って、これからの日本社会において誰にとっても身近なことなんですけど、「触れたくないから人ごとにして、ちょっと見えないようにしている」という方が多いと思うんですよ。

考えなければいけない、そして、大事なのはわかっているんだけど、できれば考えたくない、と。

三井所
確かに。どこか遠い問題にしてしまいがちです。

野沢
ただ、5年後、10年後、どんどん高齢化が進んでいき、そうもいっていられない時がきます。

その時に「ついに来てしまった、嫌だな」というのではなく、もっと早い段階から前向きにポジティブに「介護」や「高齢化」の問題と向き合えれば良いなと思うんです。

“仲間” がいることで変わることがある。前を向く力になる。


三井所
そのためには、介護業界だけではなくて、社会全体で考えていかなければならない

野沢さん
そうですね。
重要なことは「介護」や「高齢化」というテーマを “人ごと” ではなく、いかに “自分ごと” で捉えられるプレイヤーを増やすか、なんです。

秋本さん
『KAIGO LEADERS』は『Honmono』の皆さんと考え方としては近いかもしれません。

介護領域の中にいる人も周辺で関わっている人も、問題意識を抱えている人はたくさんいるんです。ただ、孤立している時って、言葉にするのに勇気が必要だったり、自分なんかできないと思ってしまったり。

でも、仲間がいれば、そうではないかもしれない。

長根
確かにそうですね。

秋本さん
今はコロナの影響もありますが、介護の仕事って施設の中だけで暮らしや人間関係が完結してしまうんです。

一方で、家で介護をしている人も ”家族の介護の問題” って外に出しづらかったり言いづらかったり。『KAIGO LEADERS』を通じ、人と人とが繋がることによって、前を向く力に変えるきっかけを作れたら良いなと思っています。

三井所
同じ想いです。『KAIGO LEADERS』は今何人くらいいらっしゃるんですか?

秋本さん
今までの総参加者は4,000人くらい。

「SPACE」というオンラインコミュニティに参加している人が200人弱くらい。そのうち5、6割が専門職で、残りは意外と介護以外の業界の人たちなんです。

最近は、家族と介護の両立支援をする社団法人を立ち上げたり、同じ課題意識をもつ人が集まってプロジェクトを進めていたり。

三井所
面白いですね!『SPACE』私たちも登録しましょう!

秋本さん
ぜひぜひ(笑)

野沢さん
オンラインのイベントがあって、コミュニティのテーマや内容に興味があればどなたでも参加可能なんです。6割が介護系・福祉系、4割は全然違うジャンル。学生さんから、上は65歳まで!

秋本さん
行政の方もいれば、家族の介護という当事者として来られている方も。いろいろな課題、そして可能性に触れられるんです。

そこで『Honmono』の皆さんが入っていただくと、できることがもっと増えていくと思うので、ぜひご一緒できたら嬉しいです!……って、私たちの宣伝みたいになっちゃった!(笑)

長根
ひとりではできなくても、共有できる仲間がいることでできることってたくさんありますからね。

秋本さん
本当にそうですね。

大学生の頃、いろいろな課題を見過ぎてしまって「全部解決するためにはどうしたら良いんだろう!」と思ったんです。

でもやっぱりひとりの力では難しいし、問題は複雑に絡み過ぎている。気づいた人が自分の身の回りから少しずつ幸せになれる社会や世界を作っていくのが、いちばん早いのかも。

三井所
「国が」「自治体が」ではなくて、まずは「自分が」「自分たちが」ということですね。それが正攻法だし、いちばん確実なんだろうなと思います。

福祉に携わる人は、きっとこれからの社会の「キーパーソン」になる。その可能性を担うクリエイティブの力。


野沢さん
福祉に携わる方って、謙虚というか、控えめな思いを持った方が多いなと感じています。

良いことをしていてもそのことを「私たちはこんな良いことをしています!」と “発信” することに抵抗感がある。言葉が適切かはわからないですけど、それゆえの「もったいなさ」ってあると思っています。

福祉は地域の中でたくさんの人と交わりながら、いろいろなことができる可能性を持っているし、それができるパワーを持っている人がたくさんいるんです。

三井所
それは感じました。

すごく衝撃を受けたんですが、現場のスタッフさんが「福祉って、実は面白いんですよ」とこっそりと、でも目を輝かせながら言うんです。

「福祉って、毎日、正解がないんです。 今日の利用者さんの接し方の正解が、明日になったらもう正解ではなくなっているんです。だからこそ、その時その時で頭を働かせる、すごく “クリエイティブな仕事” なんですよ!」って伝えてくれたんです。

「あっ!その魅力を伝えると面白いな!」と思ったんですよね。

長根
想いがある人たちって絶対いるじゃないですか。
今はたとえバラバラだとしても、そういう人たちを繋いであげるのもまたクリエイティブの力なんだろうなってすごく思うんですよね。

秋本さん
まさにそうですね。クリエイティブがあるからこそ、人と人とが繋がる。

立場によって、どうしても境界が生まれてしまうところを、その立場を越えて繋ぐ力がクリエイティブにはすごくあるなと思います。

長根
そうなんですよね。

今は映像にしてもWebにしてもSNSにしても、業界的にまだそこに向いている方ってそんなに多くないと思うんです。介護や保育など、福祉全体としてアナログなところでやってきた。

でも、次のステップに行くためのひとつのきっかけが、まさにクリエイティブ、新しい繋がり方、アイデア。

そういったところで未来の可能性を感じていますね。

「この指とまれ」で集まるワクワク感が、素敵な未来をつくる。


野沢さん
高齢化社会が進む中で、福祉の業界にいる人って “キーパーソン” になると思うんですよ。

その人たちが「この指とまれ」と言った時に「面白そう!」と思ってもらえるような発信には、まず自身が面白がって、言語化したり、広げたりしてくれるクリエイターの方たちの存在が必要なんです。

秋本さん
一人ひとりに向き合って、背景やストーリーを伝えるという点では、クリエイティブはすごく親和性のある領域だと思っていています、だからこそタッグを組めると可能性がすごく大きくなると思っています。

野沢さん
暮らしとなると「福祉」や「介護」になるし、誰かに届けるとなると、アウトプットされたものが狭い意味での「クリエイティブ」になる。

”心に届ける” ”琴線に触れる” という広い意味でのクリエイティブとしては一緒なんですよね。

三井所
すごく腑に落ちたなぁ。

「介護領域のクリエイティブディレクター」で在るために。


三井所
秋本さんが考えている今後の具体的なアクションはあるんですか?

秋本さん
私自身は “介護領域のクリエイティブディレクター” になれたら良いなと思っているんです。

対 法人としては、人材確保などの課題解決をしていくことがすごく重要だと思っているので継続的にやっていきます。

対 社会としては、採用や育成という領域にとどまらず、たくさんの人と手を組みながら社会を前進させるような1プレイヤーになれたら良いなと思っていますね。

ライバルはいない。”共に創る” 介護領域の未来。


三井所
『Blanket』としては『KAIGO LEADERS』、『KAIGO HR』、企業のサポートという3つの軸があって、他に何か新しいアプローチも?

秋本さん
新しい領域でチャレンジしたい人のサポートに力を入れていきたいと思っています。

最近では、介護サービスを立ち上げる企業のPR支援をさせていただいたり、行政とタイアップして介護領域での新事業企画開発をさせていただいたり、相変わらずいろいろやっているんです(笑)

三井所
業界全体を良くするため、競合やライバルという話ではなく、皆で共につくる「共創」ということですね。

“想い” で繋がったからこそ、一緒にできることがきっとある。

長根
ぜひこれからも『Honmono』と映像制作もそうですけど、他の取り組みもできたら面白そうですね。

秋本さん
一緒に企画とかもね。

三井所
そうそう!

秋本さん
やりたいことは本当にたくさんあるんです。これからもどうぞよろしくお願いします。

三井所
ぜひ!
垣根を超えて、協力し合いながらお互いができることをやっていきましょう!
本日は有難うございました。

心動かす映像制作はHonmonoまで

Honmonoでは心揺さぶるハイクオリティな映像を、良心的な価格で提供する「Honmono Movie」事業を展開しています。

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