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自己矛盾 ~意識改革の起爆剤

みなさんこんにちは!
教育を本気で語る会のマサです。
今回は「子どもたちに民主主義を教えよう」の自己矛盾について考察します。

先生たちの思考や行動が変わるにはどうしたらいいのか。
トップダウンによる変革ではなく、先生たちの主体的な変化が重要なのだと思います。
その起爆剤となる自己矛盾とは一体何か。

1 悪いものは悪いという一律の指導

生徒指導でも教科指導でも、ダメなものはダメだと全て怒っているように思えます。
以前、リップを塗った生徒が化粧と同じ色味だからダメだと怒鳴られている場面にも出くわしました。
リップ塗ったくらいでそんなに怒らなくても…
どんな些細なことでも指導の対象にしてしまいます。
そもそも指導の目的は何なのか、考え直してみたいです。
そこで工藤勇一さんと鴻上尚史さんの共著
学校ってなんだ!日本の教育はなぜ息苦しいのか
から、こちらのリストを引用します。

2 指導のプライオリティ 

①コンビニで万引きした 
②下校時に雨が降ってきたので、玄関にあった誰かの傘を黙って持ち帰った 
③学校にお菓子を持ち込んで食べた 
④放課後、係の仕事をさぼって黙って下校した
⑤授業中に隠れてマンガを読んだ 
⑥四階の教室のベランダの柵にまたがって友だちと遊んだ 
⑦授業を勝手に抜け出した 
⑧クラスのある生徒を「お前は障がい児だ」と馬鹿にした 
⑨授業中に寝た 
⑩ひとりの友だちを数人で無視し続けた 
⑪友だちとけんかして殴ってけがをさせた 
⑫深夜、友だちと公園で大騒ぎして近隣に迷惑をかけた 
⑬違反の服装で登校した

学校ってなんだ!日本の教育はなぜ息苦しいのか

このリストの中で、絶対に止めないといけないものは何か。
他人を傷つけるもの、法に触れるもの、命を失うもの。
プライオリティが高いものはどれかを考えていると、
大したことのない問題もたくさんあることが分かります。
このような小さな問題にも、厳しい生徒指導は必要でしょうか。
必要だとしたらその理由は何か。
プライオリティの高い問題とそうでもない問題を同じような指導をしてもいいのか。
子どもたちの些細なミスを言及して、マウントをとり、ナメられないようにしていたかもしれません。
自省の念をこめると、生徒に怖がられるような厳しい先生になることは指導の本質から大きくズレています。
これらの問いを立ててみたときに、
そう言われればそうだなぁと、考えるかもしれません。
自己矛盾が始まる時ではないでしょうか。

3 あれっ?確かにそうかも…

自分の中の思考回路が変わってくると、行動も変わってきます。
これは上司から変えられた行動ではありません。
あれっ?って思うと今までの行動を自分で省みることができます。
このような自省こそが改革に必要なステップだと思います。
厳しく指導する、しないの二項対立ではなく、
そもそも指導の目的は何だったかを考える。
自分の中に起きる矛盾に気付くことが、
思考と行動が変わる大きなきっかけになるはずです。

4 本当に大事なものは何か、が伝わるか

この自己矛盾の中でも大切なものは「上位目標の共有」だと思います。
指導をすることが目的ではありません。
指導をしなければ子どもを守れないわけではありません。
守るために必要なのは指導より支援です。
指導の目的を見直して自分の行動を振り返れば、あれっ?て思います。
この気付きこそが行動の変化につながります。
改めて、指導の大切なものは何かを考え直す。
今回の13のリストは原点回帰の1つの戦略だと思います。
行動を変えるためには、やる、やらないの二択ではなく、
そもそも何のため?という本質を見直していくべきです。
そうすれば、その思考が起爆剤となり持続可能な変革につながります。
自己矛盾につながる問いや戦略を、色々な場面に応用できそうです!

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