りばいばる#181 二倍の法則

これは2020年4月9日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

新型コロナウイルスを逆手に取った、同じ地元デルフトのラーメンにっこうさんにご協力頂いてスタートした期間限定ラーメン＆日本食デリバリーサービスが、にっこうさんのラーメンを一度食してみたかったという方々とマッチしたお蔭で、2週目にして既にリピーターさんも現れたりと好評頂いております。

お米や納豆などの日本食のご注文も多数頂きまして、初日は最後の方のお客様は遅くまでお待たせしてしまい、大変失礼致しました。

回を重ねる毎に改善していきたいと思いますので引き続きよろしくお願い致します。

ラーメンが美味しかった！というお声はもちろんなのですが、現場で「大変だと思うけど、がんばって！」というお声や「遠くまでありがとう」「少しでも助けになれば」という励ましのお声をたくさん頂き、感謝しかありませんでした。改めてありがとうございます！

ラーメンにっこうさんからも「ありがたい！」というお声を頂戴しているのですが、この飲食店営業停止のピンチにテイクアウト用のケースや袋、パウチする機械などを新たに購入し、スープや麺やトッピングを作っては袋詰めし、パウチのフタをしたり、袋を拭いたり、元々デリバリーを想定した店舗ではないので、夜中までかかったり、ひたすら効率が悪い状態らしく、更にはやはり店舗展開で発生するサイドメニューや飲み物の注文は見込めない為、このまま更に長く営業停止が続けば経営もしんどいのではないか？というリアルな未来も見え隠れしているのも現実です。

にっこうさんに限らず、家賃や初期費用のかかる飲食店や美容室などは特に大打撃で、いつ収束するか分からない情勢に不安は拭えません。

店舗契約されている方はオランダ生活を諦めて帰国するということを、仮にやりたいとしても実際問題出来ないそうで、留まって耐え忍ぶしかないということもお聞きしました。

なんとなくいずれ収束すると希望を持ち、私自身も期間限定と謳っていますが、最悪収束ではなく、ウイルスと共存しながら生きていかなければならない世界にシフトすると想定して丁度良いのかもしれません。

冷静に考えて、これまでの様に出張者がたくさん国を行き来し、観光や視察が復活し、今まで通りの日常が戻って来るということはすぐには想像しにくいのが現実です。

僕はいつもスーパーポジティブなのですが、実は何かに挑戦する際は、最悪の最悪を想定して臨み、そうでなければラッキーと思うようにしています。

例えば、この期間限定デリバリーサービスに一件も注文が入らないというのが最悪の最悪で、実際にはたくさんのご注文を頂けたのでスーパーウルトラミラクルラッキーで超超幸せな気分が味わえました。ありがとうございます！

全く需要がなければ、「すみませーん、僕の独り善がりでした。失礼致しましたー！」と正直に報告してさっと撤収し、また別の方法を模索し実践するだけです（笑）

オランダに移住した当初も、最悪の最悪は、全く水が合わなかったり、家族の誰かが病気にかかったり、資金が底をついたりであっという間に撤収ということも頭の片隅にありましたが、今現在3年半程生きながらえてスーパーラッキーだと思いながら生活しています。

他にも、現段階では5月頭まで学校に通えないという措置が取られていますが、最悪夏まで継続、最悪の最悪は1年以上学校には通えない状況が続くかもしれませんし、更には学校に通うという概念そのものが変化する可能性だって、ないという保証はないのですから、そう思っていた方が、そうでなかった時、杞憂に終わった時に、かなり大きな幸せを感じることが出来ると考えています。

2021年末もオランダはロックダウンとなり、冬休みが長くなった事で、やったー！というのが率直な感想ですw

この現象のことを我が家では「二倍の法則」と呼んでいて、要するに最悪を想定しておけば、それを回避出来た時に通常より二倍(ぐらい)嬉しく感じるという意味で多用しています。

今は私の様にいきなり金銭面の影響を受けてしまった方に比べると、会社員の方などはすぐに給料が減額される様なことはないかもしれません。

またその他、直接まだ経済的な影響は出ていない職種の方も多々いらっしゃると思いますが、この先世界大恐慌に突入するかもしれず、リストラや業種そのものがなくなるという可能性もなきにしもあらずと想定しておけば、最悪そうなっても慌てなくて済みますし、無事回避出来れば二倍、いやそれ以上嬉しく感じると思いますので、オススメです（笑）

実は私は20歳の時に地元神戸で阪神大震災の直撃に遭っていることもあり、新型コロナウイルスも対岸の火事ではなく、自分の身にも起こり得ると通常よりも神経質になっているのです。

自分は大丈夫なんてことは考えておらず、最悪私自身が新型コロナにかかるかも・・・家族がかかるかも・・・と想定し、伝染りたくない！伝染したくない！と考えて日々生きています。

回避出来ればスーパーラッキー！でも最悪の最悪は自分自身含め家族の誰かが感染、家族で隔離生活、生き延びても経済的に家賃もままならない→一旦日本の実家に撤収というぐらいの覚悟をしておけば、回避出来た時にめちゃくちゃ嬉しいので、引き続きがんばって生き続けますし、感染のリスクに最大限気をつけ続けます。

ということで今は、人様の役に立ちつつ、自分自身や家族を救う為にもデリバリーをがんばっていきますので、オランダ在住の皆様引き続きよろしくお願い致します。

2021年末現在、デリバリーの開業からもう1年9ヶ月程経っており、期間限定ではなく、ドライバーサービスと並行した僕の2大事業として、ライフワークに組み込まれております。

なんやかんや、凄まじいやり繰りをしながらも、村上家全員健康で生き延びております。

コロナはうっとしいですが、コロナ前より幸福度は上がった様な気がして、これも二倍の法則が働いているからだと思いますw