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りばいばる#186 オランダ人のプレゼン力の秘密

これは2020年7月18日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

2020年今年11歳になる長女は7歳になりたての時にオランダにやって来たのでオランダの現地小学校歴も4年近くなって来ました。

日本で小1として半年通ってからオランダに来て、2020年の夏休み明けの新学期からはグループ7、日本でいう5年生が始まります。

長女は10月生まれなので、日本式では本来なら6年生(オランダでも小学校最終学年であるグループ8)にあたるのですが、オランダ語力がまだまだ足りないこともあり、一つ下の学年が定着しています。

そんな長女ももう小学校最終学年グループ8で、あと約半年程で卒業になります。はやっ!w

というより、オランダは年齢の概念は重要でなく、子ども達一人一人に合う居場所が重要という考え方なので、必然のようです。

長女のクラスには、学年で言うと更に一つ上のムスリム人の背の高い女の子がいたりします。

日本の小学校にしか通った経験のない我々からすると、オランダの小学校の中の様子は娘達の会話から推測するしかないのですが、聞いただけでは想像出来ない内容ばかりで非常に興味深いです。授業参観もあるのはあるのですが、それだけでは到底計り知れません。

夏休み前に長女が「もうみんなの前でしゃべるの緊張せんようになって来たわ。」と何気に放ったのですが、日本の小3に相当するグループ5から、「Boek bespreeking」という、自分で本を選んで、その本のあらすじや作者について等を自分なりにパソコンでパワーポイントにまとめてクラスのみんなの前で発表し、その場で質問を受け付けたりというプレゼンの授業が始まり、グループ6では「Boek promotie」という、選んだ本を皆が読みたくなるようにプロモーションする授業や、IPCという国際教育課程のプログラムではみんなの前で火山について説明をしたりと、とにかくテーマに対して自分の考えや視点をまとめ、言語化し、大勢に伝えるというトレーニングを学校内で自然に行うというのがオランダの小学校の大半で行われているのではないかと思うのです。

とにかく自分の意見を言う・主張するという習慣が徹底的に身に付く学校環境に加え、人は人、そして他の人の主張にもきちんと耳を傾ける、そういった状態が当たり前なので、何か質問があれば迷わず手を上げて確認したり、「今日は一緒に遊びたい!」「今日は無理っ!」という友人同士のコミュニケーションもハッキリしている印象を受けます。

長女の「Boek bespreeking」の時に日本の竹取物語を紹介し、途中で日本語の文を読んだところ、クラスのお調子者の男の子が「何それー」と笑ったのに対し、他のクラスメイトの女子が「笑うところちゃうやろ!ちゃんと聞かんかいっ!」と怒ってくれたという一幕があったそうで感心しました。

日本の小学校ではグループ発表などの記憶はありますが、プレゼンという概念はありませんでしたし、委員長や生徒会などの一部の生徒が多数の生徒の前でしゃべるということはあっても、クラス全員一人一人にその機会が与えられるということはほとんどなかった気がします。(我々団塊Jr世代は特に人数も多く、一人一人に割り当てられる時間も限られていたということもあったのかもしれません。)

なので日本人の大多数は大勢の前でしゃべるという経験がほとんどなかったり、苦手だという人の方が多い印象です。

「何か質問ある人ー?」と言われても周りの目が気になって、恥ずかしくて手さえ挙げられない、そんな誰しも経験のあるあれです。(もちろん僕もそちら側でした笑)

娘達が通うオランダの小学校では年に一度大規模な保護者会があり、数名ですが、集まった全校生徒の保護者達の前に出て、ボランティア募集や募金を募ったり、ママ会の勧誘などプレゼンがあるのですが、皆ユーモアを交えたりしながら、そのスキルの高いこと!

20代前半の若い新任の先生でさえ、挨拶など堂々たるものです。

ある程度下準備はしているだろうとは言え、場慣れ感がハンパないのですが、長女のその一言から日本にはないプレゼン授業の成果が垣間見れたという訳です。

我が娘達は揃いも揃って内向的で大人しく、オランダの現地校の中では大人しさで一際異彩を放っているのですが、日本とオランダのハイブリットとして丁度えー塩梅になってくれることを望んでいますw

ということで、あまりプレゼンとは関係ありませんが、このロックダウン中の冬休み、村上家の6姉妹とご近所のMIDORIちゃんとで、僕が脚本・演出を担当した即席ミュージカル「ももたろう」をYoutubeの限定公開にアップしましたので、ご興味ある方は是非ご支援頂けますとご覧頂けますw

2日で即席で作ったにしては、そこそこの力作になりましたw

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