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オタクの生前整理【リターンズ】序章:高齢の親の今後を考える

以前、「オタクの生前整理」というルポルタージュのシリーズで、私の実家の生前整理の様子を恥とともに晒し、「オタクの皆様にはぜひとも我が家を反面教師として今後のことを考え生前整理をしておいてほしい」と訴えた次第なのですが。

■義実家のリフォームをすることになりました

このたび、義実家の生前整理をすることになりました。
というのも義父が去年なくなり、義母一人が残る義実家をどうするか、という話し合いがもたれたのです。
築40年超え、傾きかけてる義実家ですので、我々としては売り払って義母を引き取るつもりでした。ところが、こんなボロ家(失礼)でも「死ぬまで住み続けたい」という義母。最初は説得してでも連れていくつもりだったのですが、「高齢の親をいきなり違う環境に置くと、一気にボケるか一気に死ぬ」という話を聞き、急遽家族全員で話し合い。
義母の意思を尊重するということで話がまとまり、それならば義実家をバリアフリーにリフォームせねばならないだろう、ということになったわけです。

最初は水周りだけの部分リフォームの予定が、ここもやるならここもそこも…と話が膨らみ、9割ほどのリフォームを決行することに。
結果的に、ほぼ完全に家財道具を一掃――つまり一戸建て全体の片づけをすることに。

そんな実録を、今から連載形式で書き連ねていこうと思います。

特に「こうした方がいいよ」とか「私たちを見習って」などという高尚な内容ではない予定です。オタクの皆様に笑っていただきつつ、もし少しでも「うちも片づけなきゃなぁ」と思ってもらえたら幸いです。

■業界でも問題視されている「親の家の片づけ」

私は整理収納アドバイザーとか遺品整理士などの資格を所有して「片づけ」を本業としているアラフォー腐女子なのですが、
この片付け業界では「親の家の片づけ」略して「おやかた」がかなり問題視されています。何がというと、とにかく大変なのです。

年齢を重ねている親世代は、片づけようにも体も動きませんし、子供たちも忙しい年代でなかなか手伝ってもらえない。それでいて「もったいない」精神から、お菓子の空き箱や子供が小学生時代に使っていた教科書に至るまで、すべて保存していたりします。そしてそれを「捨てられない」のです。

ここに加齢が加わるとどうなるか。
おそろしいことに「捨てる」という判断を自分で下せなくなるのです。
私が見てきた中でいちばんすごいなと思ったのは、現在50歳を超している息子さんが幼稚園の時に使っていた「壊れた傘」を、80歳のお母さまがいまだに「息子に許可を貰わないと捨てきれません」とおっしゃったこと。ちなみにその50歳息子に子供はいません。しかも壊れてるし。どうして捨てられないの…。

とまれかくまれ、70歳80歳を超えてくると「まともに判断ができなくなる」もののようです。馬鹿にしているわけではなく、「いずれ私もこうなるのだな」と思うと毎日気が引き締まる思いがするのです。こうならないように私も必要ないものを持たないように、その場その場できちんと「判断」する癖をつけないといけないな…と。

翻って、義実家です。
義父(昨年亡くなりました)がきれい好きで、いつ泊まりに行っても小ぎれいにはしている家なのですが、実は大間違いだったことが判明。
家の中をきれいに見せるために、家の外、屋根裏、床下などをフルに使ってモノを押し込む癖があったのです。一応うっすらと知ってはいたのですが、その総数を知るのは死んだ義父のみ。
そんなものを今さら私と主人の二人で必死に出してきて確認し、捨てる捨てないの判断をし、捨てる場合は適切な処分を、捨てないものは一度私の実家に預かってもらって…などの処置をしなければなりません。お互いの実家が近く、かつ我が家に一軒分の家財道具を預かってもらえるスペースがあったのは僥倖です。これがなければ家を借りるかトランクルームなどを借りねばなりませんでした。とはいえ私の実家には相当な迷惑をかけることになるんですけども…。

■オタクの生前整理、再び

そして、ここでまた問題が。
義母と一緒に住む義妹は重度の漫画オタク。義実家の部屋を三段ボックスが10個ほど占拠していて、その中だけでなくそこからあぶれた漫画が渦高く積み上げられています。その数ざっと2000~3000冊くらいでしょうか。
同じく漫画オタクだった私も人のことは言えない身ですが、「自分の漫画は良くても他人の(ジャンル違いの)漫画は邪魔に見える」ものです。常日頃から義妹には「いらない漫画だけでも捨てるようにしたら?」と説得していました。
この義妹は、古本屋でジャケ買いのように漫画をフルセットで買ってくるのが唯一の趣味という人。しかもよくよく聞けば、「買ったはいいけど全然面白くなくて捨てたいものもたくさんある」とのこと。
それなら話は早い。「その漫画を全部選んで! 私が捨てるなり売るなりしてあげるから」と頼んでみたのですが、

 ①面倒くさい
 ②どんな漫画を読んでいるのかを(私に)知られるのが嫌

の2点から、ずっと拒否られていました。
「だったら自分でやってもらうしかないんだけど…?」とちょっと煽ってみますが、全然効きやしません。
まして古い義実家。それだけの本を置いていると床がマジで抜けそうになっています。そうなってからでは遅いからと何度言っても(以下略)。

結果として、今回のリフォームでようやく義妹も動いてくれることに。
これは気の長い作業になりそうだ…。

■結婚相手(主人)もオタクだった

我が家が4人姉弟全員オタクなのは前章にて語りつくしましたが、「類は友を呼ぶ」の言葉通り、やはり結婚相手もヲタクでした。

(※ただし私は自分がオタクなので、どんなジャンルでもオタク自体は否定もしないし拒絶もしないし、なんなら「オタク体質じゃない人なんていない」くらいに考えているので、主人がオタクでも全く構わないです)

主人の場合、なにより特筆すべきはかなり初期のころのパソコンゲームオタクだというところ。

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▲これ、分かる方には分かるんでしょうか?
オタクといえどもゲーオタではない私ですが、最近のゲーオタの皆様にだって分からないんじゃないかと思われるゲームの数々。そもそも5インチFDってなんだ。そんな、私にはさっぱり分からないパソコンゲームの数々が出土。

あと、何気に義弟もいまして、こっちがこれまた小説&男性向け漫画&エロゲ―収集という…
またもここでエロコンテンツと向き合わねばならないのか…前世で一体どんな深い業を負ったのか私は…orz

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▲局部と全体に二重にぼかしを入れたのは生まれて初めてです…w

(※ついでに申し上げておくと、どんな家でもエロ系コンテンツはボロボロ出てきます。整理収納なんて仕事をしてると絶対に見つけてしまいます。男女問わず出てきます。実家と義実家の恥は晒してますが、他家の片づけでも絶対に見つかります)(私も重度の腐女子なので驚きもしないし否定もしませんご安心を)

とにもかくにも、こんな感じで新たに「オタクの生前整理【義実家編】」を開始いたします。ゆるりとお付き合いくださいませ。

再度、声を大にして言いたい。

みんな―――!!
実家にエロコンテンツを置き去りにしていくんじゃない!
実家を出るときには責任をもって廃棄していくんだぞ!!!!?!?!?




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