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日記はつまらない?いや、徹底的に主観と向き合おうではないか


日記って、びっくりするくらい地味

僕は2年半で150時間以上を、日記を書くことに費やしてきました。
(1冊平均80ページ×6冊分×1ページ平均20分)

2年半で25万文字以上の文章を、日記に書き続けてきました。
(1冊平均80ページ×6冊分×1ページ平均700文字)

ざっと計算してみて、ちょっと恐ろしくなりました。この労力を、たとえばそのまま英語の勉強に費やしていたら、今よりも格段に英語を喋れていたと思います。または音楽に費やしていたら、楽器が一つ弾けるようになっていたでしょう。

一般的な感覚で捉えてみると、日記ってびっくりするくらい地味です。今日あったことを書くだけで、何が楽しいの?暇なの?もっと楽しいこととか役に立つことに時間使ったらいいじゃん。…という声が聞こえてきそうです。今回はちょっと批判的な視点から日記を考察してみて、それでも日記には魅力があると言えるのか、考えてみたいと思います。


日記に客観的な数字なし、評価もなし

資格の勉強であれば、〜検定〇級を取ることがモチベーションになるでしょう。筋トレが趣味であれば、バーベルを○kg持ち上げた、という数字が自分を図る指標になると思います。日記にはそのような数字も評価もありません。日記検定など無いし、日記を○冊書いたといってもその中身は人それぞれで、客観的な数字ではありません。明確な数字や評価を追い求めることが好きな人は、日記を継続することの理解に苦しむと思います。趣味や自己啓発の分かりやすさ(意義の理解しやすさ)で言えば、日記は分かりにくいものなんです。

誰にも褒められない。そもそも誰かと一緒に楽しむものでもない

歌が趣味なら、人前で歌えば褒められたり、コメントをもらえたりすると思います。漫画やアニメが趣味なら、あのキャラが好きとか、あのシーンが面白いと盛り上がることもできるでしょう。日記には、その良さも特にありません。「日記書いてるんだ」と話しても、「へぇ〜」で終わりそうです。

さらに悲しいことに、日記は誰かと一緒に楽しむものではないです。小学校でちょっと流行った交換日記なら一概には言えないですが、旅行やスポーツ観戦、飲み会のように、友達と同じ空間を共有して楽しむことができないのです。ただ、ひたすらに孤独。

直接的には役に立たないように見える

日記を書いたからといって、急激に仕事ができるようになるとか、新しいスキルが身につくとか、ビジネスになるとか、そんなこともありません。もちろん日記を書くことの良さは今までのブログで書いてきた通り沢山あるのですが、数日、数ヶ月続けただけでその効果を最大限享受できるわけでもありません。何より、何かの役に立たせるための手段として日記を書くのなら、きっと地味でつまらなすぎて続かないと思います。


人とつながらず、自分にとっての幸せを考え、言葉にしていく

あえて批判的に日記を考察してみました。書いててちょっと悲しくなるくらい、コテンパンに日記をディスってみました。皆さんはここまで読んで、日記に対してどのようなイメージを持ったでしょうか…?

日記の特徴として、上記に述べたことは概ね的を外していないと思います。しかし、いや、だからこそ、日記には他に変え難い価値があると信じています。日記は、人とつながらない一人の空間で、自分にとっての幸せは何かを主観的に考えて追求していくものなのです。

客観的な数字や評価を取ること自体が人の価値であり、幸せの指標なのでしょうか?その数字や評価を得ることで、いったい自分の何が満たされて、周りに対しどんな影響を与えられるのでしょうか。客観的な目標は価値観を満たすための通過地点であって、目標を達成するまでのプロセス、目標を達成した先にある価値を主観的に考え、感じることで充実感を得られるのではないでしょうか。

自分自身の純粋な幸せより、人の目や見栄えを気にしていないですか?こんなことをやったらおかしなやつだと思われるのではないか。充実してなくて浅い人だと思われるのではないか。…どうしても人の目が気になってしまうのはしょうがないと思います。ならば、見栄えばかりが気になって自分の本心さえわからなくなってしまうより、日記にだけは純粋な本心を書いて、主観的な気持ちをしっかりと自覚していった方が、人の目がある中でもより納得のいく行動が取れるのではないでしょうか。

役に立つかどうかの打算的思考ばかりが先行し、心が置いてけぼりになっていないですか?人生は合理的に、効率的に生きるのが目的なんでしょうか。将来の役に立つための我慢を、いつまで続けるのでしょうか。将来を見据えた計画を立てて粛々と精進することも時には必要だと思いますが、今この時の感情を体全体で感じて、ポジティブもネガティブも自分の大事な本心であると受け入れることを、心の奥底では願っているのではないでしょうか。

日記は、本心に帰る場所

日記は、自分だけの空間です。日記にはなんだって書けるし、書き溜めた言葉が自分を本心の指し示す方向へ導いてくれます。複雑な人間関係、情報に溢れたSNSに囲まれて、自分を見失いそうになっていないでしょうか。自分を見失わないように日記に帰ってきて、本心を確かめる。そしてまた、社会との関わりの中で生きていく。自分の本心しか知らない「良い人生」を探りながら、日々を過ごしていきましょう。

日記を書いて、徹底的に主観と向き合おうではないか。


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