ディルドのレジスタンス
読んだ。
タイトルの割に対象となる範囲は狭いのだが、それでも内容は面白かった。狭いというのは、物・場所・時間の全てである。
物はディルドとヴァイブレータに限られる。一緒に売られるものとしてポルノぐらいは出てくるけれども、分析の対象ではない。オナホールは単語としてあったかすら怪しい。人工ヴァギナは出てきたが。ダッチワイフは章を一つ割かれているが、全体の流れからすると番外編的な位置づけ。本書の中心を貫くのはディルドとヴァイブレータだ。
場所と時間は20世紀のアメリカである。アダルトグッズの歴史は文字よりも長く、3万年前から人工ペニスは作られていたという。当然、世界各国にそれぞれのアダルトグッズの文化史がある。本書でもそれらについて触れられているが、全部で10ページにも満たない。大雑把に歴史を語った後は、ずっと20世紀のアメリカが舞台となるのだ。
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