アマビエちゃん

水木しげるさんの

妖怪アマビエを

厄除け祈願の

お守りにして

幼なじみの医師や

僕の担当の外科医に

渡そうと思っていた。


海の岩場で光る

美しいアマビエ。

しかし考えれば

この絵を勝手に

お守りにはできない。

そこで自分で

描いてみることにした。


江戸時代の写し絵や

水木さんのアマビエは

体も顔も横向きなので、

少しこちらの正面を

見ているものした。

下絵を描いて色づけ。

どんな色にしようか。


背景は濃紺の夜空と

月と星と蒼い海。

アマビエの長い髪は緑、

胴体はピンクの鱗、

腕も新たに加えて、

3本の足はグレー。

嘴は赤く塗った。


最後に菱形の瞳を

黒く描いたのだけど、

目の表情がきつくなり

ロン毛の男性みたい。

そこで目元を直して

付け睫毛とアイラインを

そっと入れてみた。


「おお、これは

アマビエちゃんだ!」

可愛く綺麗なツンデレの

アマビエが誕生した。

さっそく絵を立てかけ

手を合わせて目を瞑り

疫病退散祈願!


この麗しいツンデレの

アマビエちゃんを

小さくカラーコピーして

お守りストラップにしよう。

僕はもちろん先生たちも

愛着が湧いて肌身離さず

大事にしてくれるだろう。