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生徒がグループワークで話してくれない…は先生側にも改善点あり!生徒が積極的に授業に参加するようになる “関係構築ゲーム” 3つとその授業スライドをシェアします。

日本の教育界ではいま「主体的・対話的で深い学び」というワードがホットです。

これは従来の知識伝達型授業からの脱却を目指して、国が新しい学習指導要領の中で提唱した学習スタイルのことで、生徒が他の生徒や教員とのコミュニケーションを通して、自ら積極的に学びに向かう姿勢を育むことなどが目的とされています。(詳細はこちらから。)

「主体的・対話的で深い学び」の実現のためにはグループワークが欠かせませんが、現場では「グループワークをしても、生徒同士が話してくれない」といった問題が発生しています。

要因はいろいろありますが、新学期が始まってすぐのような今の時期は、単純に生徒同士の関係性がまだ出来上がっていないことが根本的な原因だと思っています。これは生徒側の問題というより、そういった場を提供していない教師側の問題です。

私は新学期が始まって最初の1週間は、自身の教科である英語の授業はせずに、まずは生徒同士の関係構築のための時間に使っています。生徒たちにグループワークの重要性と、「この授業では自由に発言してもいいんだ」ということを分かってもらうためにです。

今回は私が関係構築のために使っているゲーム3つと、そこで使用している授業スライド、ワークシートをシェアします。

「学校から「主体的・対話的で深い学び」をしろー!と言われているけど、なかなか上手くいかないんだよねぇ...」

「グループワークをしろって言われても、何からすればいいか分からないんだよなぁ...」

そういった先生方の助けになれば幸いです。

このnoteを書いている人:
吉川 佳佑(よしかわ けいすけ)
1993年、石川県金沢市生まれ。高校教師。
2015年に金沢大学 教育学類を卒業後、地元の私立高校に英語教師として赴任。ICTを活用した教育の実践と普及に務め、現在は東京の私立高校で教鞭を執る。
著書『高校教師、住まいを捨てる。』(河出書房新社)

A4ペーパータワー

<<ルール>>
1枚のA4用紙と50cmのセロハンテープを使ってタワーを作り、1mの高さから落としたときのタワーの高さが一番高いチームが勝ち。

<<流れ>>
1) まずは個人で作業
2) 改善点を書き出し、再度個人で作業
3) さらに改善点を書き出し、最後にグループで作業

<<生徒の学び>>
1) 改善の大切さ
2) グループワークの大切さ

<<その他>>
1) 多くの場合、タワーの高さは個人よりグループで作成したときの方が高くなり、上記の「生徒の学び」を生徒は感じやすくなっている。
2) そのことを押さえた上でゲームの最後に「今後の授業でもペア / グループワークを行うこと」を伝える。
3) 単に高いタワーを作るだけでなく安定性も考慮する必要があり、ゲーム性の高さから今回のnoteで紹介する中では一番盛り上がるゲーム。

▼ ワークシート

コンセンサスゲーム

<<ルール>>
「雪山での遭難」や「沈没する船上」のような特定の状況下で、グループでコンセンサス(=合意)をとって一つの回答を導く。

<<流れ>>
1) 状況説明
2) 個人で作業
3) グループで作業
4) 答え合わせ・リフレクション

<<生徒の学び>>
1) グループワークで必要な3つの役割
 1. ファシリテーター / 2. タイムキーパー / 3. 書記
2) グループワークで必要な2つのスタンス
 1. 話し手のスタンス / 2. 聞き手のスタンス

<<その他>>
1) ただゲームを楽しむだけでなく、グループ内での自身の役割と立場を意識させる。
2) 上記「生徒の学び」はゲーム内だけでなく、今後の授業の中でも継続的に触れていく。

▼ ワークシート(雪山ver.)

▼ ワークシート(船上ver.)

トロッコ問題

<<ルール>>
操縦するトロッコがこのまま直進すれば5名の同僚を轢いてしまうが、分岐点で進行方向を変えれば1名の同僚を犠牲にするだけで済むといった状況で、グループで「直進」と「分岐」のどちらかを意思決定する。

<<流れ>>
1) 状況説明
2) 個人で作業
3) グループで作業
4) 中間発表
5) 2つ目の状況を説明
6) グループで作業

<<生徒の学び>>
1) この世は絶対的な答えがない問いもある
2) その答えは人によって異なり、それはその人のバックグラウンドや思想による

<<その他>>
1) コンセンサスゲーム同様、上記「生徒の学び」はゲーム内だけでなく、今後の授業の中でも継続的に触れていく。

▼ ワークシート

※ 編集権限をお渡しすることはできません。授業で使用される際は、スライドのコピーするなどしていただけたらと思います。
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高校教師 / ミニマリスト / 拙著『高校教師、住まいを捨てる。』(河出書房新社)/ ご連絡はTwitterのDMからお気軽に📮

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コメント (4)
とても興味深い授業ですね!よしかわ先生から学べる生徒は幸せですね!
詠 凛凪さん、コメントありがとうございます!!そう言っていただけて嬉しいです😂 試行錯誤しながらですが、生徒たちに少しでもいい体験をさせてあげられたら!!と思っています🙇‍♂️
素晴らしいです👍ありがとうございます😊
クーガーさん、ありがとうございます!励みになります😁
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