教科担として学期始めにしておくこと

1 はじめに


中学校や高校においては学校の特性上担任と教科担当の先生は別の人になります。これは専門性等を鑑みれば当然のことですが,子どもたちに情報として伝えておかなければならないことが出てきます。学期はじめにどんなことを伝えておかなければならない科ということは教職課程で学ぶことはほとんどなく,人によって対応がまちまちです。必ずこれをしなければならないという原則はないですが,情報として示すべきだということについてまとめてみました。


2 成績の付け方


学期はじめにしておくべき事はたくさんあります。先生によってそのポイントも違うと思いますが,成績の付け方を丁寧にしておくことが最も重要だと考えます。その教科に期待感やメッセージを伝えることも同じく大切なことではありますが,この成績に関することをなんとなくで進めてしまうとのちのちトラブルになりかねません。目次の通り,教科についてももちろん語りたい所ではありますが,この成績の付け方に関してはおろそかに出来ないポイントです。
教科での学習は基本的に学習指導要領を根拠に進められます。そのため,学ぶ内容の最低ラインは担保されているわけですが,成績の付け方やテストの様式等は同じ教科によっても少なからず差があります。特に,新しく赴任した先や担当する子どもが変わったときには丁寧に説明をする必要があります。テストがどれくらい成績に反映されるのか,授業での提出物がどれくらいの割合で成績に関わってくるのか,授業態度などで減点とはどういう状態なのかなどを説明してやると子どもの安心感にも繋がります。学期のはじめにきちんと説明をしておくと根拠を示したことにもなりますし,保護者への説明もつきやすいです。意外とさらっと流されがちですが,必ず説明をしておくこととプリント等で配布して形に残しておくことが大切です。
ここで確認しておきたいのが,学期の後半になって成績をつける観点を決め始めるのは遅いということです。先生方も大変忙しいのですが,指導の前に評価基準が決まっているというのは基本です。その評価基準を成績を付けるときに決めるというのはあまりに遅いですし,子どもにも納得感を持たせづらいです。成績の付け方は子どもに示せるように,授業はじめのガイダンスまでに作り上げておくのが良いでしょう。



3 教科で大切にしていること



成績についてしっかりと時間を取って説明をしてやった上で,自分が担当する教科で大切にしていることを思いを乗せて話をしてやると良いです。その教科を学ぶ意義や,魅力を感じさせることができれば占めたものです。教科担の腕の見せ所ですね。


4 授業の進め方


自分の授業はどんな風に進めていくのかを簡単に説明しておくと,見通しが持てて良いでしょう。振り返りはどんな風にしてほしいのか。小テスト等はどのような頻度やどのようなやり方で進めていくのか。家庭学習についても話が出来ると良いですね。



5 おわりに


これらのことを50分でやるには,きちんと準備が必要です。子どもが指導者に信頼感と納得がなければ安心して学習に取り組めません。これからの学習に安心感と期待が持てるようにはじめを大切にしてやりましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?