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反省と悔恨はライン川に捨てる

noteに書くと、いろんな記憶も甦る。なぜ、海外の知り合いのうちに押しかけるのかって書いたら(「誰とでも友達になれるわけじゃない」)、その夜、思い出した。昔、友達の家に泊まって、そのまま絶交したことを…。自分のこと棚に上げてた…。
昔、たまたま出張で、その県に住んでる高校時代からの友達のうちに、私の結婚式の案内状を持って遊びに行った。もちろん、出張だから、ホテルも予約してた。夜遅くなり、勧められるまま、友達のうちに泊まってしまった。お酒が入ったので、車で送ってもらえなかったのもあった。そこの夫は同業者だし、彼女の結婚式にも出てたし、なにしろ彼女のことを友達だと思ってたからその安心感で。そしたら、帰宅後、彼女から、怒りの電話があった。理由を聞いて許せなかった。彼女の夫と仲良くしたからというものだった。最も嫌いなタイプの夫だし、私の方は全然そんなつもりはなかった。その翌日、彼女から再び電話があり、母がとったら、電話口で泣きながら謝ったらしいが、私は許さず、30年が経った。もちろん、結婚式にも呼ばなかった。
でも、押しかけたわけじゃないけど、不用意に他人のうちに泊まったのは私だ。今だからわかる。許さなかったのも心が狭すぎた。ただ、遅かれ早かれ、彼女とはこういう運命になる予定だったとは思う。合わなかった。あまりにも違い過ぎた。
反省と悔恨は、ライン川に捨てることにした。たくさんの反省と悔恨が捨てられてるのかいつも濁っている。「最後の授業」のあの少年も反省と悔恨を捨てたに違いない…。
ライン川を挟んで、パンデミックの時は、国境閉鎖でドイツ側に住んでる同僚は、フランス側の職場に行けなかったと言ってた。ビザの関係で、私達外国人はドイツに住めないが、フランス人はドイツに住めるので、住宅難のフランス側ではなく、ドイツで家を買う人が多い。そうすると、今度は、ドイツ人の住宅難問題が生じるのだとか。
それで、今日はライン川でお昼を食べることにした。よく、土曜日はジムの帰り、ライン川を渡りドイツの街のスーパーで買い物をする。ジムから2キロちょっと。ドイツビール、ドイツパン、チョコレート。チョコレートは、フランス側で買うと、TVA(付加価値税20%)がつくけど、ドイツだと7%ですむ。

ドイツ側の川岸で、ドイツビールを飲む。60代の歯には、バゲットよりライ麦パンの方がいい。

友達や、知り合いの家には泊まらなくなったのは、忘れてたけどこの苦い経験があったことに気づいた。この後の人生では、友達関係でつまづかないと固く、ライン川に向かって決心した。

ドイツ側には、人工ビーチもある。海があまりないから…。