12 タブレットを叩き割れ!

「そんな役立たずのタブレット,叩き割ってしまえばいいのよ!」

妻は苛立ちを抑えることができず,こう続けた。

「いつまで神様に感謝しているのよ。いい加減目を覚ましなさいよ!」

妻の気持ちも分かる。今の状況は最悪だし,まったく意味が分からない。だからといって,過去の経験すべてを叩き割ってしまうのは違うと思う。それは,神に対する裏切りではないか…

「これまでどれほど神様が良くしてくださったか,わたしは忘れることなどできない。時には悪いことだって起こるはずだ。この世界のネットワークは,あの罪の呪いに取り憑かれているのだから…」

強がってこう言ったのではない。彼は本気でそう思っていた。このとき怒り狂ったのは彼ではなく,悪魔の方だった。

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それでも悪魔はあきらめなかった。打つ手はもうほとんど残されていなかったのだが,そこへ彼の3人の友人がやって来たのだ。彼らは「悪人」というわけではなさそうだが,三者三様,悪魔が自分の考えを吹き込むのに丁度いい性格の持ち主だった。

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