【気持ちはわかるけど、、】学校に行けない子どもに罰を与えてはダメな理由。498日目
◇学校に行けない子どもに対しての罰
先日、SNSで『学校に行けない子どもを愛する事ができず、罰を与えてしまう。』という話を拝見しました。
不登校支援の現場において、実はこのようなお話を親御さんから聞く事は結構あるのですが、世間の反応は驚きを見せる方が多かった印象です。
学校に行けない子どもに対して、ストレスを抱かない親御さんはほとんどいないでしょう。
その上で、ついつい子どもに罰を与えてしまう。と言う心理も理解できなくはありません。
しかしながら、これには不登校支援の専門家として絶対に避けていただきたい理由が存在します。
今日はその事についてお話をしていきますね。
◇学校に行けない子どもに罰を与えてはいけない2つの理由
大前提として、学校に行けないお子さんの心理や背景は様々ですが、法律を犯している訳ではありませんよね。
なんなら、ヤングケアラーとなってしまい、学校に行く気力がなくなってしまっているお子さんもいる位ですし。
ただ、今日の話としては、ほとんどが上記のようなお子さんではなく、登校できる環境にも関わらず、登校できていないお子さんに対してという事になります。
①親子関係の劣悪化【引きこもりのきっかけ】
罰を与えてはいけない理由として、まず挙げられるのが、親御関係の劣悪化を招いてしまう。ということです。
親子関係は無償の愛という言葉のように、成果に対してのみ評価を親がするというものではなく、どのような状態であっても子どもを受け止め、その気持ちに呼応する様に子どもも親に対して信頼感を強くしていきます。
ただ、学校に行けないことで罰を与えられるという事は、成果を挙げないと親が自分を見てくれない。認めてくれない。という感情を子どもに抱かせてしまいます。
このような感情が湧くと、子どもは親を警戒し、反発を強めたり、引きこもりという形で親に抵抗する様になってしまう可能性を高めてしまいます。
実際にこれまでも、学校に行かない事でスマホやゲームをできないようにしてしまった後に、子どもが部屋に引きこもり、親御さんが疲弊してしまった。という事例があります。
②責任転嫁され本質から逸れてしまう【悪者を作る】
不登校の解決をするためには、状況の把握や、子どもの心情の理解が非常に大切です。
そんな中で、子どもに罰を与えてしまうと、責任転嫁が生じ、本質から逸れてしまうという事が起こってしまいます。
要するに、親が子どもに罰を与えた事に、子どもが「親の言葉で学校に行く気が失せた。」「親のせいで気持ちが沈んだから嫌になった。」という事が実際にも起こってしまっています。
本来、不登校の背景はイジメやハラスメントではない限り、悪者はいません。
でも、罰を与える事で、『〇〇のせいで』というように、いないはずの悪者を作り上げてしまうという事が起こってしまい、本質から逸れてしまうのです。
親御さんとしても「親のせいだ!」と言われれば、「行かないあんたが悪いんでしょ!」という心理にもなってしまいますよね。
だからこそ、罰を与えるという事はより親御さんのストレスを増長してしまう可能性があるので、極力避けてください。
◇親もストレスで大変
とは言え、親御さんもストレスで大変な日々を過ごしていますよね。
子育て、仕事、家事、、、これらを毎日やっているのにも関わらず、子どもが学校に行かなくなったらもっとストレスが大きくなってしまいますよね。
だから、ついつい自分の思うようにしたくなってしまい、子どもに罰を与えて動かしたくなる心理はわからなくもないのです。
でも、その時のストレスを発散したい!と思った事が後により大きなストレスになってしまうと、もっとしんどくなってしまいますよね。
罰を与えるという事は推奨しませんが、他にできる事はたくさんありますので、お困りの際にはぜひどなたかにご相談したり、私の記事を参考にしていただけると幸いです。
私個人のSNSなどへDMをいただいても構いませんし、私が働いている支援センターへご相談いただいても大丈夫です。
とにかく、親御さんだけが抱えないように、私もサポートさせていただきますので、当事者の方はもちろん、近くに大変そうな方がいれば言葉をかけてあげて下さいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました😊
それでは、また明日!
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