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息子が5歳になった。毎年こうやって感極まって過ごすんだろう。彼の誕生日があまりにも感慨深くて、近年は自分の誕生日がどうでもよくなってしまった。

息子が生まれるためにわたしは肉体的にむちゃくちゃ頑張って、生まれてから今日までも心技体全部という感じでけっこう頑張って生かしてきたので、大切な息子の記念すべき日であると同時に、わたしがこの適当な人生で唯一とも言える頑張ってることを称える日としても、息子の誕生日は大事な日となった。

お母さんであることをアイデンティティにしないようにと思ってた時期もあるんだけど、圧倒的な存在感を放つ息子と日々過ごしていると、なんだかそういった抵抗はむなしいもので、いやあ、こんな華々しい生き物を育ててるんだもの、アイデンティティにもなるわいという気になる。

あなたそんなことでは子供が巣立ったら抜け殻になりますよ、なんて言われてしまいそうだけど、それはそのとき考えるとして、ママでも金、みたいなことは考えず、今は今できることをやろうと思う。自分探しをしない、というのはちょっとした自分の生の裏テーマなのだ。自分なんてものはすぐに変容するし、そのときそこにしかない、と思っていたい。

息子が、幼稚園からの帰り道に、野原に咲いていた小さな花を摘んで、お母さん大好きだからこれあげるね、と手渡してくれた。こんなに素敵なことが起こるなんて、想像もしなかった。

お誕生日、おめでとう。お誕生日、ありがとう。

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