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ワールドワイドな彼等はちょっとやそっとじゃビビらない。

(コレは私自身が性被害をどう捉えるかを考えた話です。苦手な方はお戻りくださいね。)




私が『医師に自分が性被害者であること伏せていても仕方ないや』と思ったのは、自分が今回『医師に伏せた』せいで結局❝後に❞転院をすすめられたからだ。

それプラスの理由がある。

よく私のnoteに登場するご近所さんは、ワールドワイドな家族である。
私と同年のお嬢さんは海外で活躍しており、旦那さんは碧眼のヨーロッパ人で、奥さんは日本人。
家族全員バイリンガル。
私を混ぜての会話はルー大柴状態(笑)。
日本語メインにしてくれるから余計にルー感がある。

ご夫婦ともに機能不全家庭出身で世界に飛び出した、逞しくもピュアなハートを持つ人たち。

私は本当の強さを彼等からも学び取りたい。


学歴もお金も彼等のスケール(定規)にはならない。


そんな彼等に先週、夕飯を一緒に食べないかい?と誘われてお言葉に甘えさせてもらった。

ワイワイと楽しく食事をしながら、私の次のメンタルクリニック探しはうまく行っているか?という話になった。

そこで、
『実は言えてなかったけど、私は家庭外で性被害にあっていて、それで転院オススメされちゃったの…』

「なぁんだ、〇〇はそうだったの。
私たちそういう話たっくさん聞いてきたし、そういう子も見てきたから、〇〇に対して態度が変わったりしないから大丈夫だよ」

『そっかぁ…(そういや、この人たちからドラッグ中毒患者の話やスラム街の話なんかも聞いたことあったかな)
確かに、純粋に日本しか知らない人よりは色々見聞きしてるよね、二人はきっと(笑)。』

「うん、よっぽど。
前に〇〇は体の大きな男の人が苦手って言っていたけど、なんで△△(旦那さん)は大丈夫なの?」

『見た目がJapaneseじゃないからだよ。
私もはじめは不思議だったの。
❝なんで、私はこの人怖くないのかな?❞って。
PTSD持続エクスポージャーを学んだとき、❝レイプ被害女性は、加害男性と同じ人種の男性が怖い❞って本に書いてあって…すごく納得した。
確かに△△さん見てても、なーんも思い出さないもん(笑)。
なかなか日本人が書いた本にはこういった記述がないんだよ。
あの本、ペンシルヴァニア大学の教授が書いた本だったんだ』

「なるほど〜確かに日本人に見えないし、そもそも日本人じゃないわ」

「ハッハッハ!」

『だからね、すごく私はラッキーだったの。
夜逃げの中継地点にたまたまここを選んで』

「まぁ、△△に引っ越し手伝うよって言われても、日本人だったら逆に❝拒否❞ってたね」

『たぶんね。
正直、初対面の人に自分が夜逃げの真っ最中だなんて説明することになると思ってなかったし、説明して❝うちの△△の実家とそっくりだ❞なんて答えが返ってくるとも思ってなかった。』

「〇〇が逃げてきて2年くらい経つか〜、
あのときは笑ったぞ?
荷物の運び出しをしたあと〇〇ったら
❝階段掃除してきたから時間かかっちゃったの❞なんて言うから。
夜逃げするのに掃除までしてくるやつがおるとは思わなかった(笑)。」

『えー?私、実家の掃除なんかしてきたの?』

「覚えてないのか」

『うん。
だけど、性格上、掃除はしそう(笑)。』



本当に、扱いが変わったりなんかしない。


冷静に考えたら、私は何も悪いことはしていない。


もちろん、この世の中にはこんな私を『偏見の目』で見る人もいるだろう。


実際、被害直後に警察に行っても、当時の私の身分証は『精神障害者保健福祉手帳』しかなかったため相手にされなかった。


家族に話したとて、踊られ、怒鳴られ…


止まらない痛みと出血に怯え、受診した先でも怖くて混乱した。

自分が何をされたかもいまいちよく理解していなかったのだ。

情報を遮断されて育った私には、されたことの意味が詳しくは分からなかったのだ。


意味を理解し、目の前が真っ暗になった。


それでも助けを求めることができない環境にいた私は、身を投げて死に損ない、その後は蓋をしてしまったのだ。


身に起こるたび、蓋をしてしまった。


もともと解離はしてしまう娘だったから余計に。



ただ、10年以上の時を経て記憶が蘇った以上、放って置くわけにはいかなくなった。



EMDRは経済的に無理があり、おそらくエクスポージャーでの対応になる。

まだ、転院先探しは続く。

先日行ったクリニックも悪くはなさそうなので視野に入れつつ、よそも見ておきたいのだ。



私が決めることだ。





ワールドワイドなご近所さんは、このたび海外旅行へ行くのでしばらく会えないからと、今日私の家に遊びに来てくれた。
ササッと作ったというお惣菜を持って、一緒にランチしようって。

すごく嬉しかった。


今朝は私はすっかり塞ぎ込んでいて、朝食もとらずだったため余計に沁みた。


『またね〜』

と帰っていく姿を見送って、なぜだか涙が溢れてきた。


しばらく会えない淋しさと、

気にかけてくれて嬉しい気持ちと、

『あんなお母さんがよかった…』という気持ち…

グチャグチャになって。



ぴーぴー泣いていたら、珍しく眠ってしまった。

薬も飲まずに。

最近の睡眠時間は一日2〜3時間だ。



目が覚めたら真っ暗だった。



あんなお母さんがよかった…けど、

そんな人が身近に居てくれることはとても嬉しいことじゃないか。



海外か…私行ったことないなぁ。



海外に行ったことがない私が、ワールドワイド機能不全家庭出身夫婦と知り合い、少しずつ私自身のものの見方が変わってゆく。



たぶん、これからも私は変わってゆく。



本当は彼等には伏せきりたかった性被害者であるという事実。


そんなことで動じるような人たちではなかった。

むしろ、伏せきりたいなんて思っていた自分が失礼なくらいだ。

二人の人柄をよく知っているくせに、『軽蔑されるのでは』と心のどこかで怯えていたわけだもの。



やっぱり地球上を転々としている人って…本当につぉい。

まるで、1000年根をはり続ける巨木の如く『なんだ、そうだったの〜』。

そして、否定も肯定もせず。

事実を受け止める。


…つぉい。


見聞の広さってすごくドッシリ感に繋がるんだなぁ。



ビクともしない。




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