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読書感想文

5
ネタバレないです
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アイネクライネナハトムジーク

世の中は意外と狭い。
なんでもないような日々の中に小さな変化を見出すような。それは良いことかもしれないし悪いことかもしれないけれど、どんなものでも自分を変え、他人を変える。恋愛とは遠い生活をしているけれど、どんな出会いが自分の未来に関わるかなんてわからない。落としたハンカチを拾ってくれた人と結ばれるかもしれないし、意識していなかったただの友達と恋に落ちるかもしれない。将来、あのときのあれはおかしか

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彼女が花に還るまで

一目惚れした本だった。タイトルに、表紙に、帯に。
本を読んでも映画を観ても泣かないのに、最後の最後で思わず目が潤んだ。とても綺麗で儚い。ファンタジーであり、現実には起こり得ないことだけれど、自然と心が寄り添っていた。伏線を返し、涙を誘った。

僕は君を殺せない

本を読んだ。何がどうなっているのか、時々分からなくなりながら。ライトホラーというジャンルがあるのなら、きっとそれに当てはまるのだと思う。残酷ではあるけれど、それでいて美しさが残る物語。生と死。人間の弱さ、愚かさ、儚さ。綺麗だ。

終末のフール

高校生の頃、読書感想文のために買って読んだ本。本棚に眠っていたものを、再び目覚めさせた。読書感想文紛いの文章を書いてみようと思う。

小惑星が地球に衝突すると言われた8年前、世界は混乱で溢れていた。そこから5年が経ち、「ヒルズタウン」のある町には静寂が訪れていた。過去には100世帯が住んでいたが、今ではすっかり減ってしまった。そんなヒルズタウンの住人が、小惑星衝突まで残り3年を前に、それぞれの胸の

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たとえ好きなものが見つからなくても

1週間ほどかけて一冊の本を読んだ。自分というものが分からなくなった25歳の女性が、ある日突然、10年前にタイムリープして自分を見つける話。ネタバレは好きじゃないけれど、感想だけでも伝えたい。
感想をひとことで言うと、人生観が変わった。親の言うことを聞いて、親の機嫌を損ねないように生きる。それはとても窮屈で、退屈な人生。「私の人生の主人公は私。親でも友達でもない、私自身」人生の主人公が誰だなんて考え

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