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スライドで授業する世界史

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#スライド

65.宗教改革

①巡礼をすると天国へいけるよ。 巡礼とは聖地に行ってお参りをすること。場所は上記3つ。しかし、普段の仕事をほったからして行くことは余裕がないとできない。だから教会はこういう。 教会「お布施をすれば天国へいけるかもよ?」 こうして教会は財を築き上げていった。 ②銀行家の教皇 ルネサンスのイタリアフィレンツェでパトロンをしていたメディチ家。メディチ家ははじめ、薬を売っていたが、次第に銀行業に手を出した。薬のことを英語でメディスンという。 メディチ家は教皇庁にも金を貸し

64.人間らしさって何だろう。ルネサンス。

①ルネサンスの意味。 ルネサンスは再生という意味。では何の復活か。それは人間性、ヒューマニズムの復活。 ②人間性が死んだ時代。 キリスト教が布教され、ヨーロッパ中にキリスト教徒があふれた時、カトリックのトップである教皇はヨハネ黙示録を引き合いにだす。 教皇「1000年後、神が降臨し、人間を天国行きか地獄行きか決める。いい行いをすれば皆天国にいける。地獄に落ちると、永遠の苦しみがお前たちを待っている。」 毎週日曜日、各地の協会でキリスト教の司祭が言い続ける。 司祭「

62.大航海時代(スペイン)

①スペインの冒険者 以上4名です。今回はコロンブスとマゼラン行きます。 ②コロンブス イサベル女王は焦っていた。ポルトガルは一足先にレコンキスタを完了し、海へ繰り出していた。もうすぐインドへ着いてしまう。 どうにかしてポルトガルより早くインドへ到着したい。 そこへ一人のジェノヴァ人がスペインへやってくる。コロンブス。 コロンブス「女王陛下。我々の周りで地球は丸いという説を唱えている人物がおり私もそれを証明したく思います。ポルトガルと反対側に船を出してインドへ行きま

58.百年戦争の続き。

①フランスに救世主現る。 続き。惨めなシャルル7世のもとに噂が流れてきた。神の声が聞こえる少女がいると。少女はフランスを救ってくれると。 名前をジャンヌ=ダルク。ジャンヌはシャルル7世のもとへ足繁く通う。それを拒否するシャルル。ジャンヌは訪問をやめない。シャルルは一計を案じた。 シャルル「そこのお前。服を変えよう。玉座に座れ。私は橋に隠れていよう。」 中に入るジャンヌ 家臣「玉座に座っておられるお方が国王陛下じゃ。挨拶を。」 ジャンヌ「あのお方ではありません。・・

56.中世のイギリスとフランスNo.3

①ジョン王の息子はヘンリ3世。 続き。ジョン王の息子ヘンリ3世は父親に時代に貴族たちに押し付けられたマグナ=カルタをよく思っていなかった。できれば無視したかった。ということでヘンリ3世は無能ではないので貴族の制限を無視した。 怒る貴族。そして反乱が怒る。中心的貴族はシモン=ド=モンフォール。 シモンは瞬く間にヘンリ3世を捕らえることに成功する。個人的にはヘンリ3世も無能だろと思う。父親が父親なら子供も子供。 シモンは貴族だけではなく、市民も集めて話し合いを行った。これ

51.リーダー不在の組織の生き残り。

①領邦の鍔迫り合い 中世ドイツの続き。ドイツ人の皇帝がいなくなり、外国人を皇帝選挙で勝たせ、実質的な権力は選帝侯が握るという手法を取っていた。もちろん、教皇もそれを黙認し、皇帝権力が拡大することをよしとしていなかった。 さて、神聖ローマ皇帝は選挙で決定する。 次第に選帝侯の中でも、有力な領邦たちが出現してきた。日本の戦国武将みたいなものだ。 有力な選帝侯たちは自分たちがそれぞれ地元で力を発揮できるように皇帝権力は弱めておきたい。 裏からドイツを牛耳っておけば問題ない。

50.中世のドイツが分かりにくい!

①神聖ローマ皇帝のおさらい。 オットーがローマ教皇に皇帝を戴冠されてから、教皇と皇帝の叙任権闘争など、権力争いがずーっと続いている。 教皇の力は絶大で、ハインリヒ4世はカノッサの屈辱という事件も起こしている。 神聖ローマ皇帝は、自分がローマの皇帝だからイタリアも支配下に置かなければ面目が立たないと思っていたため、ずっとイタリアを攻め続けていた。 これをイタリア政策という。 ②皇帝派 VS 教皇派 教皇党をイタリア語でゲルフという。神聖ローマ皇帝のシュタウフェン家と戦っ

49.中世都市をスライドで解説してみた。

①北イタリア人物が出てこないので、どうもやりにくい箇所。 まず北イタリア。 ミラノとフィレンツェは港がないため、毛織物産業が中心。 フィレンツェの方には銀行業を行なっているメディチ家もおり、のちのルネサンスのパトロンに。 ヴェネツィアとジェノヴァは港町。商売敵というわけだ。 ②ローマ都市の残骸。続いてアルプスを越えると、ローマの都市を引き継いでいる都市が多くみられる。 アウクスブルクには銀山を管理しているフッガー家が存在している。 ケルンには大司教がおり、神聖ロ

39.第一回十字軍

①野蛮過ぎる十字軍 フランス人で構成された第一回十字軍。 聖地奪還を目指してイェルサレムに向かう途中、ビザンツ帝国を通る。 そこでビザンツ国民が見たものは野蛮な兵たちの姿であった。 金の使い方も知らない、教養もない、言葉も通じない。なぜかイェルサレムイェルサレムと叫んでいる。子供に見せられるような大人ではないことは確かだ。さすがゲルマン人。ローマ人とは教養が違う。 ああいう野蛮な人々は放っておくに限る。 聖地を目指す十字軍。自分たちを正義の軍と信じて行進は続く。

38.十字軍遠征の理由

①十字軍が始まる頃十字軍がなぜ始まったのか。 それは、 イスラムに圧迫されたビザンツ皇帝が救援を求めてきたから。  当時イスラムの国が拡大の一途を辿り、ビザンツ帝国を飲み込まんとしていた。 このままでは、ローマ帝国はイスラムの手に落ち、長い歴史に終止符を打つことになるだろう。 ビザンツ皇帝アレクシオス1世は思った。 「我々は、ギリシャ正教会ではあるが、同じキリスト教。ローマ・カトリックもきっと我々を助けてくれるだろう。ビザンツが滅べば、次はイタリア半島が狙われるの

35.わかりやすい封建制度

①国家の存在理由は? 国家の存在理由は一つ。  生命を守ること。  これを放棄している国はもはや国ではない。軍がない国など存在しないように。 ②自分の身はどうやって守る? 強敵が現れた時、嫌な上司が登場した時、いじめられた時、何もしないと死ぬ。社会的に死ぬ。精神的に死ぬ。物理的に死ぬ。 ローマ人の場合。暮らしていくために必要な土地を他人に奪われないようにもっと強い人間に保護してもらった。 土地を寄進するけど、いままで通り使っていい。 これが恩貸地制。 侵入してき

31.教皇とカール大帝。

①イスラム勢力を止めたフランク王国トゥール・ポワティエ間の戦いでイスラム勢力を叩くと喜ぶのはキリスト教。ローマにいた教皇はフランク王国の使者を招いた。 使者「フランク王は今後とも、教皇様を守っていくと申しております。    ところで・・・。」 使者はこう続けた。 つまり、ローマ教皇の許しをえて、フランク王国の衰退したメロヴィング家を追放し、カールマルテルのカロリング家がフランク王家になろうとしているのだ。そして・・・。 ②フランク王国カロリング家 ローマ教皇「フラン

29.東ローマ帝国の逆襲

①ナナナナ〜、ナナナナ〜、ゲルマン人野蛮人 タイトル考えていたらダースベーダーのシュコーが聞こえてきそうになってしまった。  さて、ゲルマン人の大移動でヨーロッパにあった西ローマ帝国はゲルマン人の傭兵隊長オドアケルによって滅ぼされた。 しかし! ゲルマンの支配に気に食わないのは現地の住民たちだ。現地住民はローマ人なのだ。そして宗教はキリスト教アタナシウス派。 ゲルマン人はアリウス派。 少数派のゲルマンが多数派のローマ人を支配するのは苦労するので統治がうまくいかない。

25.キリスト教の成立-前編-

①ユダヤ教から生まれたキリスト教 キリスト教が成立したのは、その下地にユダヤ教という一神教が存在したから。イエス=キリストはユダヤ教徒だった。 ユダヤ教徒の歴史は迫害の歴史。 初めは古代エジプト新王国。「出エジプト」で故郷に帰っても待っていたのは新バビロニアによる「バビロン捕囚」。その後、アレクサンドロス大王によって支配され、オリンポス12神の信仰を強制した。しかし、ユダヤ人は負けない。 このタフネスさはどこから来るのか。 それは唯一の神を信じていることで死後、天国へ