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スライドで授業する世界史

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#キリスト教

45.グダグダだった十字軍が200年くらい長続きした理由

①答えはこちら。 食べ物が増えて、人口が激増したから。 そんなこと? はい。そんなことです。 人間が必要は物は安全と食料と子孫だけですから。 教皇から毎回くる十字軍遠征の要請に答えないと破門される。これを恐れた領主達が農民を連れて派遣するわけです。度重なる十字軍遠征に人口が激減して行くかと思いきや・・・。 減らない!減らない! ②理由はこちら。三圃制。 農地を3つに分けて、順番に作るものを変えて回していくタイプの作法を発明したのです。 ちなみに今までは二圃制。

44.第七回十字軍

①リベンジするルイ9世 莫大な身代金を払って釈放されたルイ9世。 飽きずにもう一度チャレンジ。 ②エジプトへ向かう途中・・・。 第五回十字軍の時、神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世の生まれ故郷だったシチリア。 フリードリヒ2世の家系が断絶したあと、シチリアを治めていたのはルイ9世の弟でアンジュー伯。 アンジュー伯はシチリアの民を迫害。 アンジュー伯「異教徒め。汚らわしい!」 シチリアの住民はイスラム教徒が多く、アンジュー伯は毛嫌いしていた。 アンジュー伯「ここを兄者

43.第六回十字軍

①フランス王の十字軍 今度、教皇から指名されたのはフランス王のルイ9世。 敵の本拠地であるエジプト目指して勢いよく切り込んでいった。 しかし、イスラムのサラディン2世に敗北、莫大な身代金を払って釈放された。 ルイ9世はこれで諦めればよかったのだが・・・。

42.第五回十字軍

①フリードリヒ2世はイスラムに甘い? 意味が分からなくてめちゃくちゃだった4回目のあと、教皇はもう一度聖地奪還を図って皇帝に命令します。 教皇「神聖ローマ皇帝、十字軍を編成し、聖地を奪還せよ。」 時の神聖ローマ皇帝はフリードリヒ2世。 皇帝は思っていた。 皇帝「十字軍いきたくねえ!」 ②イスラムに甘い理由 フリードリヒ2世の出身はシチリア島。 この島は、フェニキアとか、ゲルマンとか、ノルマンとか、アラブとか多くの民族が出入りした島で、とてもグローバル。 ノルマン

41.第四回十字軍

①大失敗した教皇の次の手は? イギリスのリチャード1世だけでは、イスラムに勝てるはずもなく。 激怒したのは十字軍を派遣した教皇インノケンティウス3世。 「教皇は太陽、皇帝は月」とか言っちゃう人。 日本でも藤原道長が自分の権力が絶好調で同じようなこと言ってた。 教皇は思った。 と言うことで第四回十字軍はまたフランス諸侯に頼んだ。 ②行き方を決めかねる十字軍。 陸で行くには、敵の本拠地であるエジプトは遠い。聖地の向こうだし。 だから船でいく。しかしフランスには船が

41.第三回十字軍

①第三回十字軍 = 失敗 イスラム世界では、ファーティマ朝の宰相サラディンがイスラム世界を統一してアイユーヴ朝をおこした。 サラディンは破竹の勢いで聖地奪還をはかり、十字軍国家のほとんどを占領した。 聖地にいた十字軍のフランス諸侯たちは思った。 「我々がムスリムを虐殺したように、サラディンも我々を皆殺しにするだろう。これは報いだ。」 すると、サラディンは口を開いてこう言ったのだ。 死を覚悟していたフランス諸侯たちは仰天した。 「???どうせ嘘に決まっている。あいつ

40.第二回十字軍

①第二回十字軍 = 失敗 イスラームの反撃がくる。その場にいたフランス諸侯だけでは対処できずに、エデッサ伯国が占領された。 教皇は十字軍を差し向けた。フランス諸侯だけではなく、ドイツ王も参戦。一般市民男性の8割が戦いに参加した。 教皇「戦いに勝てば天国に導かれよう!これは聖戦である!」 ん?目的は? そう、聖地奪還という当初の目的ではもはやないのだ。 だってイェルサレムはまだキリスト教側が占拠しているから。 エデッサ伯を助けに行くか、アラブ世界をいたずらに攻撃する

39.第一回十字軍

①野蛮過ぎる十字軍 フランス人で構成された第一回十字軍。 聖地奪還を目指してイェルサレムに向かう途中、ビザンツ帝国を通る。 そこでビザンツ国民が見たものは野蛮な兵たちの姿であった。 金の使い方も知らない、教養もない、言葉も通じない。なぜかイェルサレムイェルサレムと叫んでいる。子供に見せられるような大人ではないことは確かだ。さすがゲルマン人。ローマ人とは教養が違う。 ああいう野蛮な人々は放っておくに限る。 聖地を目指す十字軍。自分たちを正義の軍と信じて行進は続く。

38.十字軍遠征の理由

①十字軍が始まる頃十字軍がなぜ始まったのか。 それは、 イスラムに圧迫されたビザンツ皇帝が救援を求めてきたから。  当時イスラムの国が拡大の一途を辿り、ビザンツ帝国を飲み込まんとしていた。 このままでは、ローマ帝国はイスラムの手に落ち、長い歴史に終止符を打つことになるだろう。 ビザンツ皇帝アレクシオス1世は思った。 「我々は、ギリシャ正教会ではあるが、同じキリスト教。ローマ・カトリックもきっと我々を助けてくれるだろう。ビザンツが滅べば、次はイタリア半島が狙われるの

37.カノッサの屈辱

①教会システムの立て直し 人が変われば、組織が変わる。 聖書の読める人を、キリスト教を知っている人が教会の仕事をしなければならない。 クリュニー修道院では、厳格なカトリックの坊さんを育成した。 結婚はもちろん、聖職売買などもってのほか。 ②クリュニー修道院出身の教皇やがて、そんなクリュニー修道院から教皇が選出された。 グレゴリウス7世だ。彼は言う。 「坊主の任命権は教皇にある。皇帝は引っ込んでおれ。」 ③抵抗する皇帝当然、皇帝は教皇に反発する。任命権を取られて

36.叙任権闘争-皇帝教会政策-

①最後の審判 イエスが生まれてから1000年後、世界の終焉を迎える。 そして神を信じている人々は天国へ導かれ、それ以外の人々は地獄へ落ちる。 信じることは気持ちだけではダメだ。気持ちで示さなければならない。 自分の大事な土地を寄進しなさい。 こうして司教たちは土地を集め、荘園領主になっていった。 ②土地が少ない神聖ローマ皇帝 神聖ローマ皇帝は名ばかりで各地の荘園は不輸不入権で税がとれない。 どうすれば、土地を手に入れ、権力を拡大できるか・・・。 皇帝は思いついた

31.教皇とカール大帝。

①イスラム勢力を止めたフランク王国トゥール・ポワティエ間の戦いでイスラム勢力を叩くと喜ぶのはキリスト教。ローマにいた教皇はフランク王国の使者を招いた。 使者「フランク王は今後とも、教皇様を守っていくと申しております。    ところで・・・。」 使者はこう続けた。 つまり、ローマ教皇の許しをえて、フランク王国の衰退したメロヴィング家を追放し、カールマルテルのカロリング家がフランク王家になろうとしているのだ。そして・・・。 ②フランク王国カロリング家 ローマ教皇「フラン

30.国なんか文化で侵略できる。

①イスラム教が成立 ユスティアヌス帝が死去してからほどなくして、アラビア半島に新たな預言者が生まれた。 ムハンマドだ。 ムハンマドは言う。 「神の名をみだりに唱えてはならぬ。ただ神とお呼びしろ。」 「ユダヤもキリストも間違いではない、同じ神から言葉を授かった。しかし完全ではない。完全なる最新の言葉はイスラム教である。」 「我々も偶像の崇拝を禁止している。・・・ん?」 ②キリスト教同士が揉め出す。ムハンマド「キリスト教よ。そなたらの教会にあるその像は偶像ではないのか

27.教義の確立

①イエスの存在の定義 イエスはゴルゴタの丘で十字架にかけられた時、天を仰いで言った。 ここで疑問が残る。 イエスは神なのか?人間なのか? イエスは神となったと皆、口を揃えていう。しかし、それではヤハウェとイエスの神が二人になってしまう。この説明をつけないかぎり、ユダヤ教にも認められず、宗教として布教することもままならない。 ②派閥の出現 争点になったのは以下の2点。 「イエスは神か人間か」 「母マリアは神の母か、人間か。」 ③正統な派閥はどこか? 教義のすり