マガジンのカバー画像

スライドで授業する世界史

111
運営しているクリエイター

2019年12月の記事一覧

52.ハプスブルク家登場。

①ハプスブルク家の領地内で。 鷹の城という意味が由来となったハプスブルク家。 選帝侯がオーストリアの弱小貴族ハプスブルク家を皇帝に任命した。しかしハプスブルク家のルドルフ1世が意外とやり手で、選帝侯たちはハプスブル家は皇帝にするのをやめようとなった。 息子のアルブレヒトはこの時、皇帝になれずに地元スイスに帰っていた。 ハプスブルク家は地元スイスで重税をかけていた。 理由は、東方貿易のルートであったため。 スイスの諸侯たちはこの重税に反対し、原初同盟(1291)を結成

51.リーダー不在の組織の生き残り。

①領邦の鍔迫り合い 中世ドイツの続き。ドイツ人の皇帝がいなくなり、外国人を皇帝選挙で勝たせ、実質的な権力は選帝侯が握るという手法を取っていた。もちろん、教皇もそれを黙認し、皇帝権力が拡大することをよしとしていなかった。 さて、神聖ローマ皇帝は選挙で決定する。 次第に選帝侯の中でも、有力な領邦たちが出現してきた。日本の戦国武将みたいなものだ。 有力な選帝侯たちは自分たちがそれぞれ地元で力を発揮できるように皇帝権力は弱めておきたい。 裏からドイツを牛耳っておけば問題ない。

50.中世のドイツが分かりにくい!

①神聖ローマ皇帝のおさらい。 オットーがローマ教皇に皇帝を戴冠されてから、教皇と皇帝の叙任権闘争など、権力争いがずーっと続いている。 教皇の力は絶大で、ハインリヒ4世はカノッサの屈辱という事件も起こしている。 神聖ローマ皇帝は、自分がローマの皇帝だからイタリアも支配下に置かなければ面目が立たないと思っていたため、ずっとイタリアを攻め続けていた。 これをイタリア政策という。 ②皇帝派 VS 教皇派 教皇党をイタリア語でゲルフという。神聖ローマ皇帝のシュタウフェン家と戦っ

49.中世都市をスライドで解説してみた。

①北イタリア人物が出てこないので、どうもやりにくい箇所。 まず北イタリア。 ミラノとフィレンツェは港がないため、毛織物産業が中心。 フィレンツェの方には銀行業を行なっているメディチ家もおり、のちのルネサンスのパトロンに。 ヴェネツィアとジェノヴァは港町。商売敵というわけだ。 ②ローマ都市の残骸。続いてアルプスを越えると、ローマの都市を引き継いでいる都市が多くみられる。 アウクスブルクには銀山を管理しているフッガー家が存在している。 ケルンには大司教がおり、神聖ロ

48.農奴はなぜ解放されたのか?

①都市の近くの農村にて。 農民は賦役(強制労働)があるので苦しい。都市に行っても生き残れるかわからない。 村を出ていってもノルマン人たちが襲ってくるので十中八九殺される。 農民は自分の土地で余分に作った農作物を都市へ卸にいく・・・。 農民は流通していたローマ時代からの金貨、ソリドゥス金貨をもらい、次第に貯蓄していく。 ②金を持った農民。時代は十字軍の時代。教皇が十字軍の要請を各諸侯にしてくる。諸侯は領主に言う。 領主「装備を揃えるのに金がかかるなあ。」 以下スライ

47.親方あぁ!!!!!!!!

①中世ギルドの中。はい、スライドでみる世界史の続き。 都市の中にはギルドが商人ギルドが政治を仕切っていた。 同職ギルドは政治に参加できないが、飯を食うために同じ職人同士の組合を作っていた。 靴屋の中では、、、 ギルドに加盟しているC店には 給料がもらえる一人前の職人と 見習いの徒弟 が存在している。 徒弟は子供の頃から店で修行して寝食の世話をしてもらえる。 だんだん技術が身についてくると、店を持ちたくなるものだ。 ②店を出したい徒弟。新しく店を出した徒弟は

46.ギルドの話。

①都市のでき方。ある晴れた日。 一人の農民が余ったりんごを道の端で売り始めた。 農民「安いよ!安いよ!うまいよ!うまいよ!」 農民はりんごを売り切って領主の村へ帰っていった。 次第にその道に農民が集まり始めた。 農民「ここは人々の往来が激しい。わしもここで売ってみよう!」 農民「わしは家畜を売ってみよう!」 農民「わしは野菜を売ってみよう!」 こうして人々の集まり、都市ができた。 ②都市の守り方。 領主「最近、わしの村の農民が減っているな・・・。」  従者