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交換日記(赤澤さんへ)06

赤澤さんへ

さてさて、こんにちは。

「若い」ってなんだろうと、赤澤さんの日記を読んで以来考えていました。

わたしは恋人と会って元気になったかと思えば、彼の些細な一言で落ち込んだりしています。友人に泣きついて、話を聞いてもらって冷静になってから、恥ずかしくてたまらなくなります。年上の友人から若いね、と笑われて、でもそれを認めたくない自分もいます。

なんでそのお友達は、恋人の言動で一喜一憂する赤澤さんを若いねと笑ったのでしょうか。

一概には言えませんが、歳を重ねるにつれ人はいろんなことを「知っている」つもりになり、「予想」できるようになり、身を守ろうとします。こと恋愛においては、自分がどうすれば傷つかないかを考えて行動しようとする。さらに言うと相手の言動に対して「はいはい、そう来ると思ってました。平気です。そんなに好きじゃなかったから大丈夫です。」と予防線を張ろうとする。「わたしは傷つきませんよ」と見せたいわけですね。

だからつまり、「若さ」がその反対なのだとしたら、「若いね笑」というのは「自分も本当はそんなふうに感情を揺さぶられる恋がしたい!振り回されたい!でももう怖くてできない。羨ましいな」の裏返しでもあるかもしれないと思いました。というか、もしわたしがそういう話を聞いたら「羨ましいな」と思いそうだなと。

わたしはどちらかというと、若い頃から自分の感情に素直に行動するのが苦手で、わかったふりをして予防線を張って生きてきました。昔からずっとラブソングや漫画や映画で描かれているような、振り回されて泣いて笑って、というような恋がしたかった。だけど、怖がってしてこなかった。「そんなに好きじゃないから大丈夫です」と若い頃から生きてきたんです。

そのせいで、「俺のこと本当はそんなに好きじゃないよね」って言われたこともある。

それで、最近になってやっと、自分の感情に素直に生きた方が楽しいのでは?と気づいて、そう生きる訓練をしています。頭で考えすぎずにその場の気持ちに素直に選択をする。まあそのせいで、もう数字的には若くないのに2ヶ月で恋人と別れるみたいなことをやらかしたばかりなのですが。友人に「中学生みたい!」と言われました。たしかに〜と思って自分で笑ってしまった。

自分の気持ちに素直に生きることの何が悪いんだ!

(誰にも悪いとは言われていないのですが。わたしに振り回された元彼氏に対しては申し訳ないなと思っています。)

だから、つまり、わたしは「若いね笑」と言われる方向に向かって突き進もうとしているんです。昨日ある決断をしたのですが、それもかなり、「普通」の30歳ならしないかもしれない、だけど自分では迷いのない決断で、ドラマチックで、ワクワクしています。

そうそう、ドラマチック。

ドラマチックに生きたいと最近考えています。

流れに身をませて、どこに辿り着くかはわからない。それを観察できるようになったら、若いね、とは笑われないでしょうか?

と赤澤さんは書いてくれていたけど、わたしの理想としては、観察することすら手放したい。手放して受け入れたい。受け入れるというよりは振り回されたい。好きな人の言葉に一喜一憂して生きていきたい。

海外のドラマや映画は、感情豊かに生きること、恋愛や人生を変えるタイミングに、年齢は関係ないのだということを見せてくれます。まあみんながそこに憧れるからそんな映画が生まれるんだとは思いますが、それでも、最初で最後のこの命、最大限に泣いて笑って生きてみてもいいんじゃないかと、今は幸せな期間なので思っています。(辛いことがあったら、感情に振り回されたくないと思うのでしょうが、今はそのことは考えません)

長々と書いてしまいました。支離滅裂?大丈夫かな。


だから、わたしは赤澤さんのツイートや日記を読んで、生きているなあ!と勝手に思っています。


人生というのは本当にInterestingです。1秒先のことすら確実に予測できないのに、数年後のことを考えて生きようとする私たち人間もInterestingだなと思います。


わたしは言葉や他人によって自分の輪郭が形作られると考えています。それはとても曖昧なもので、相対する言葉によっても、他人によっても「わたし」が変化します。

自分の輪郭をどうやって捉えているか。赤澤さんの言っていることはなんとなくわかるけど、自分がどう捉えているのか考えてもよくわかりません。「輪郭」という言葉が自分の中ですごく新しいんだと思います。

それでも少し考えてみると、今のわたしは、「自分の輪郭」をあまり気にしていないかもしれません。常に変化するものであると思っているからこそ、手放しで観察しているというか、interestingだなと思って眺めているかも。日記も、自分は今こんなことを考えているのか〜面白いな〜と思いながら書いて、次の日には、昨日はこんなことを考えていたのか〜面白いな〜と思って読み返したりします。

ちなみに観察グセは年の功ではなく、職業病だと思います。

こんなことを今書けているのは赤澤さんのおかげです。わたしもとても楽しいです、ありがとう。


ちなみに死や人生について考えたくなった時にわたしが何度も見返している「グレイズアナトミー」というドラマがありまして、長いのでおすすめはしないのですが、もしよかったら頭の隅っこに置いておいてください。

最後までありがとうございました。