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『ザ・トライブ』(2015/ウクライナ)

まずはあらすじをざっと。聾学校に入学したセルゲイが、その学校で幅を利かせるチンピラの仲間に入って、そのリーダーの愛人を好きなってしまって、さあどうなる?という話。ちなみに第67回カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリなどを受賞したそうです。

実際の俳優も聾唖の方を使っているらしく、会話がありません。全部手話でコミュニケーションをとっていくのです。手話にも字幕はないので、何を言ってるかは雰囲気で感じ取れということですね。
 
皆さんは手話に対して、どんなイメージがありますか? 最近では新型肺炎の公的メッセージでも手話の方が同席してますね。だから聾唖の方に向けて寄り添うようなに、なんとなくでも優しいイメージはないでしょうか。
 
ところがどっこい。本作は聾学校のチンピラ集団のサークルの話なので、手話を駆使しながら悪行三昧を繰り返すのです。
ケンカも手話で激しくやりあう! まるで早送りしてるような動きで、両手を使ってコミュニケーションをとるんですけど、それは迫力ある新鮮な映像です。
 
本当にワルなので、最後はハッピーエンドになりません。観てるとどっと疲れます。南極基地の話もそうですが、知らない世界を擬似体験して視野を広げるという意味ではプラスはあります。

(面白さ:★★★★★★★☆☆☆)
 


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