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三井物産株式会社×SHIMOKITA COLLEGE 提携プログラムを実施しました

2021年3月14日(日)に、三井物産株式会社(以下、三井物産)人事部社員様、元HLABサマースクール運営大学生の社員様をお招きし、SHIMOKITA COLLEGEにて、企業様との提携プログラム「企業PBL(Project Based Learning)」を行いました。
*COVID-19感染拡大防止の観点からオンラインでの開催としました。

SHIMOKITA COLLEGEの「プログラム」とは
SHIMOKITA COLLEGEにおいての「プログラム」は、異なる人生を歩んできた人々がお互いの違いから学べる場をつくるために設計されています。現時点では、以下の4つのプログラムが走り出しています。
リベラルアーツ・セミナー:カレッジ生が学びを深めたい内容を、お互いに講義形式にして発表します。
シモキタ・イマーシブ:下北沢に繰り出し、興味や関心のある活動を部活動的におこなったり、地域で活動している人をスピーカーとしてお呼びします。
企業PBL(Project Based Learning):課題解決・アイディア発想の手法を、企業の事業内容を題材として実践するプログラムです。カレッジ生は、パートナー企業の社員からのインプットやフィードバックを受けながら、企業の直面する課題についての理解を深め、社員と同じ目線で事業に関する提案を行います。
カレッジ・カンバセーション:ゲストを招いて、カジュアルに対話を行ないます。

今回は、企業PBLの導入として、今後実施する課題解決の手法を学ぶためのワークショップのためのインプットと位置付けられており、
1. 総合商社の全体像を学ぶ 
2. 社員の方のパーソナルストーリーを聞く
3. リフレクション

の全3部構成で行われました。

​本記事は、「社員の方のパーソナルストーリーを聞く」において、HLABのサマースクール運営を経験し、その後三井物産に就職した5名が、それぞれの学生時代と現在の仕事について語ったパートについて執筆しています。

様々な活動をしていた学生時代


まずは、それぞれが学生時代にやっていたことを伺いました。

西川さん:HLABでは、2014年に東京のサマースクール運営をやり、翌年女川でのサマースクール立ち上げをやりました。その他には、首相官邸とスピンオフ的にプログラムを運営したり、海外に日本の文化を発信する活動をしたり、マーケティングを専攻していたので、外資の消費財メーカーで2~3か月間インターンをしていました。

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牧浦さん:中高時代はラグビーと水球に没頭していたのですが、大学は英国エディンバラ大学に進学し、学内では日本の文化を発信する活動をする団体の代表、学外では衆議院議員事務所や外資の広告代理店、日本ラグビー協会でインターンをしていました。
藁谷さん:早稲田大学出身ですが、入学して最初の2年間は柔道部に入っていて。その後留学し、帰国からはHLABでサマースクールの運営やインターンをしていました。

将来の方向性を決めたターニングポイント

関谷さんと丹羽さんには、いまの就職先に関連付けて、自らが学生時代にやってきたことを紹介していただきました。

関谷さん:男子校出身で一般的な大学生活に憧れがあり、最初の1年間はサッカーサークルで遊んだりカフェでバイトをしたりしていました。しかし、このままではだめだと思い、HLABのサマースクールの運営に携わるようになりました。そこで2度の人生の転機が訪れました。1度目はHLABでファンドレイジングをしたこと。企業からお金を集めることはすごく大変だと身に染みて感じて、お金を集めることの喜びを感じられたと思っています。2つ目はサマースクールで海外の方々と話したり仕事をしたりすることが楽しいと思ったこと。そこから海外で仕事をしたいと思うようになり、いまの仕事につながっていると思います。
丹羽さん:「海外」との出会いは、大学1年生のときに国際交流系のサークルをやり、2年生以降はHLABで海外の学生と関わっていました。「新しいことをやる」という話だと、リクルートで3~4か月間くらい新事業を考案に携わっていました。その経験を振り返って新規事業を考案する楽しさを知り、沢山悩ませて頂いた結果として、最終的に幅広い事業分野で新規事業を開拓する商社というフィールドでチャレンジしてみたいという考えに至り、商社に入りました。

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社員の方々のお話に共通していたのは、今の業務に学生時代の経験が直接結びつかなくとも、やっていた活動を振り返ると、点と点がつながって今があるということです。

一方で、いま社会人になったからこそわかる、「学生時代にやっておいた方がいい経験」についても議論が行われました。

牧浦さん:学生時代に友達を増やしておいて、よかったと思います。できたネットワークは入社してからも活きています。

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関谷さん:どれだけ自分と違うことをやっている人たちと出会えるかが、ものすごく大事だと思います。自分は好奇心旺盛ですが、やりたいことを模索中だったので、いろんな人と話すことで、「この人の話は刺さるけど、この人の話は刺さらない」とわかり「こんな人になりたいんだ」と自己理解が進んだというのがあります。また仕事をするうえで、別の業界に行った友達に質問できるというのも理由の一つです。


西川さんは「人脈を広げる」ことを目的とせず、振り返ったときに「人とのつながり」ができるといいます。

西川さん:人とつながることは大事だと思う反面、捉え方を間違えてしまうと危険だなと思います。蔵部さんと関谷さんは、「面白いな」と思って飛び込むことによって、結果的に人のつながりができたのだと思うし、わくわく感に従って行動した結果なのではないかなと思います。
丹羽さん:それについては同感ですね。私が商社に興味を持ち始めたのは、なんとなく違和感を持ってから商社を目指し始めたのは、同級生がすでに内定が出終わってる大学4年生の6月以降でした。商社を目指して、大学時代に活動をするのではなく、活動を振り返って、結果的に商社に興味を持つのがよいのかもしれません。

「この企業に入りたいから」「人脈を広げたいから」ということを目的としすぎず、自分の興味関心、わくわく感に従って大学時代にやりたいことを選んでいくことが、結果的に進路選択の上で大切だということがわかりました。

企業を選ぶ軸

HLABサマースクールの運営を経て、結果的に三井物産に就職した5人。「なぜ三井物産が良いと思ったのか」という具体的な話に展開していきました。

藁谷さん:大学時代にインターンに応募したがインフルエンザになってしまって行けず。そのあと会社説明会に行ったときに社員の方に話しかけたら気さくに返事をしてくれました。そこでいい会社だなって思いました(笑)。大学で貿易物流について勉強していたので、自分の専門分野が活かせると思いました。また、キャリアパスにいろんなパターンがあるため、キャリアも自分自身で選べる文化があり、肩書のない「裸の自分」をどう成長させていくかという面で一番わくわくしたのが三井物産でした。

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藁谷さんにとっては偶然お話した社員の方の人柄と、自身の大学での学び、そして企業自体の魅力が決め手になったようですが、他の社員の方には、違う決め手があったようです。

関谷さん:事業をゼロから作れて、海外の人と働けて、三井物産の人が良かった、という3点で選びました。
牧浦さん:海外育ちだったので日本に貢献したいという夢を持っていて。あとは日本のいいところと悪いところは中から見ないとわからないよね、ということで、財閥系の日系企業を見ていました。
西川さん:逆に自分は地域軸にこだわりはなかったですね。マーケティングをやっていたのでエンドユーザー(最終消費者)に近いことがやりたいと思っていて、ご縁があって、三井物産になりました。

一人ひとり違う軸を持ち、別々の理由で魅力を感じて、最終的に同じ会社を選んだ、というところが伝わってきました。

参加したカレッジ生の声

5名の方々のお話を踏まえて、参加してくれたカレッジ生は、質疑応答・振り返り(リフレクション)を行い、自らの学びにつなげました。会後のアンケートではこのような声がありました。

・商社はもともと全く興味がなかったが、HLABとの関わりがある人から話を聞くと、仕事として大変面白そうだと感じました。
・商社に対してはのイメージはステレオタイプな「体育会系」などしか私は認識できていなかったので、今回実際にパネルディスカッションなどを通してパーソナルなお話が聞けてよかったです!

今回のセッションを経て、今後は、三井物産との課題解決ワークショップを行う予定です。

このように、HLABのシモキタ・カレッジでは、さまざまな価値観や経験を持った方々をお呼びして、カレッジ生が多様な学びや進路に触れられる場をもてるようなプログラムを用意しております。

HLABは、小田急電鉄とUDS株式会社と協働し、多様性豊かな高校生・大学生・若手社会人が寝食を共にする中で互いに学び合い、新たな教育的価値をもたらす学生寮として、SHIMOKITA COLLEGEを2020年12月に開業しました。
HLABの活動に賛同してくださるという方は、HLAB賛助会員へのご登録も、ぜひよろしくお願いいたします。

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