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ニューノーマル時代の香港新居探しでわかったこと◆Vol.152

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現在住んでいる深水歩の家は、狭いながらも快適でここにずっといてもいいと思えるほど。荷物であふれかえっているし、最近は2段ベッドも寝る場所が無くて床で寝てますが、まあ年内に整理整頓、掃除しよう。

しかしここの契約を決めたときは(2018年12月)、「どうせ香港には月に1週間くらいしかいないから、仕事出来て寝れればいいや」と、そこそこきれいで落ち着ければいいや、くらいしか考えていませんでした。ところが今や海外出張・海外旅行なんてできない時代です。部屋にこもる時間が多くなります。

一方でYouTubeを本格的(まあマイペースで)に再開、オンライン会議やオンラインカンファレンスも増えています。そうなると通信回線の「上り」の速度が欲しくなります。数日程度の自宅滞在なら下りの速度が出ていればなんとかなりましたが、いまやデータをアップロードする機会が増えているのです。

毎週月曜日の21時ころから放送している「UstToday」も、香港の自宅から参加すると動画画質は悪いし音声がずれたりと散々...またオンラインセミナーや会議でこちらが話すこともたまにありますが、途中で回線が止まらないかとひやひやしながらやっています。精神衛生上よくありません。

現在、我が家は中国移動香港とSmarToneの2つの5G回線があります。光回線は導入できない家なので(そもそも建物が古いので可能でも遅そう)、携帯回線に頼るしかありません。ところが速度が出ないのです。

中国移動香港は下りこそ200Mpbs台が出ますが、上りは10Mbps以下。SmarToneは下り40くらい、上り5くらい。まあ下りはこちら側でクオリティーを落とせばいいのでなんとかなります。問題は上り。この速度では動画配信してもブロックノイズが乗りやすいですし、YouTubeのアップロードも時間がかかります。

幸いなことにCSLが「1か月無料お試し5G SIM」をイベントで配布しており、それを使ってみると我が家では下り200Mbps台、上りは40Mpbsでした。このCSLを使ってライブ配信を行ったところ、映像はスムーズできれい。

ということはCSLの5Gを追加契約すれば通信環境は良くなります。でも料金はHK$398、5300円で80GB。これ以下のプランもあるけど50GBはちょっと心持たないし、12GBは足りないでしょう。

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それにすでに2社の5G契約をしており、それぞれ同額程度。さらに5000円を追加するべきかどうか悩ましいところです。

だったら今の家賃を5000円、いや、1万円あげて、ネット環境のいい家に引っ越したほうがいいんじゃないかと思うようになりました。今の家はとてもいいけどね、でも他にもいいところもあるはずです。

そんな話を香港の友人、田路氏に話していたところ「オンラインでアパートを見つけられるサイトがある」とこちらを紹介してくれました。

じゃあ来月くらいからチェックしてみようかなと思っていたら、田路氏の会社の方にちょっと調べていただき4件ほど下見するアポをとってもらいました(ありがとうございます)。さっそく翌日に下見に。

予算はHK$5500-6500くらい(74000円-87000円)。この金額ではアパート1室というのは無理で、套房、すなわち我が家のように、大きい部屋の中を区切って小部屋にした家しかありません(ちゃんとドア・防音でぷらいばしーありますよ)。

独り暮らし用って広さは100スクエアフィート台=9平米(3m x 3m)になりますが、こんな狭い部屋のアパートは香港にそもそもほとんどないのです。なぜなら不動産は投資物件でもあり、狭い家では価値が上がりません。

香港のアパート、まあマンションも含めてすべて「アパート」と呼びますが(タワマンだってこっちじゃアパートと呼ぶ)持ち家です。つまりオーナーが部屋ごとにいるわけですね。そもそも日本の学生向けアパートのような小さい物件は街中には皆無。高層のアパートはどれも部屋ごとに持ち主が違います。なので内装も違えば家賃も違うわけ。

では小部屋はどうするのかというと、大きい部屋を買ったオーナーが、内部をしっかりした壁で区切り、それぞれの小部屋にシャワートイレもつけ、ドアもつけて、複数名に貸すわけです。これが套房というわけ。壁から隣の音がする、なんてヤワなものではありません。部屋に入ってしまえば普通のアパートです。とはいえ光回線の大本がすべての小部屋にきていないことから、我が家みたいに通信回線は携帯回線しかつかえないというケースがあるわけ。これが套房の最大のデメリットかな。

てなことでネット環境(携帯回線環境)がいい部屋がみつかるかなと期待して新アパートの下見へ行ってきました。部屋の概要は上記28Hseの紹介ページに出ているのでどんな内装なのかは事前にわかります。「Wi-Fi完備」と書いてあるところが多く、最近はネット付きなの?と思って見に行ったところその理由がわかりました。

最初に見た2か所は、大きいビルの1フロアー。そのフロアー、そして他のフロアーにも賓館と呼ぶ、簡易ホテルがあります。重慶マンションの上の小さい宿ですね。そのフロアーの1か所に入り口があり、ドアを開けると中が複数の部屋に分かれています。つまりアパートとして貸しているけど、実は賓館にもつかえる場所なわけ。なのでWi-Fiもあるのでしょう。

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今は観光客がほぼ皆無なので、賓館はどこも空き部屋だらけ。ならばアパートとして貸し出そうってことなんでしょう。なのでこの2か所は、建物の入り口も広くて人の出入りも多く(下はいろいろ商業施設やお店が入っている)、にぎやか。ネイザンロードに面している部屋は5Gの電波の入りもかなりよかったです。ただし部屋にいても落ち着かない感じがしました。この2か所は広さはいいものの、環境面で断念することに。

そのあとに見た2か所はどちらも住居専用の建物で、最初の家はとても狭くてベッドがあって寝るだけになってしまいます。

最後に見た部屋はとても綺麗でベッドは下に棚があるタイプで収納もばっちり。しかし部屋のサイズを測ったところ、今の家にある棚などをいれることができそうになく、こちらも断念。この最後に見た家はあとちょっと広ければ決められたのに、、、

なお最後の家は套房ですが、廊下にルーターがあってWi-Fi無料。住居でもWi-Fi無料で使えるところも増えているんですねえ。個別に光を引くこともできるようなのでネット環境は安心だったんですけど。

実はこの最後に見た部屋、広さは今の我が家と変わらないようなんですよ。

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写真で見ると狭いながらもきれいな部屋なことがわかりますよね。タンスがあるのでこれが部屋を狭くしていますが、まあタンスの中と上に物をおけないことはありません。ベッドも、この上に今の二段ベッドを重ねちゃえば、二段ベッド上が荷物置き場にできます。

しかしこの部屋より我が家のほうが広いのです。この写真の手前側の左には小さいキッチンがあります。そしてその反対側、つまり写真の手前右にはバストイレがあります。キッチンとバストイレの間には、1メートルほどの廊下があります。廊下ってデッドスペースですよね。

一方、我が家には廊下がありません。つまり部屋丸ごとすべてをつかうことができるわけです。まあ部屋の奥に柱が出っ張っていてデッドスペースになっているのですが、その前に机を置くことで机の後ろに棚が設置できたので無駄ではありません。

そういえばこの前に見た部屋も同じように「ドアを開けると左右にキッチン・バストイレがあり、その間を短い廊下があって部屋に入る」形状でした。だから実面積よりも狭く感じたのか、、、

ということで久しぶりのアパート探しをしたわけですが、いろいろと他にもわかったことがありました。
・HK$5000くらいの部屋は以前より増えている
・套房でもWi-Fiついているところが増えている
・ネットで部屋を見たときは部屋の形に注意(短い廊下あるタイプはその分がデッドスペース)
・アポを取る前に建物を一度見に行ったほうがいいかも。賓館タイプの場合は建物の入り口はいれば案内が多数あるのでよくわかる(重慶マンションのように)
・通信速度は大通り沿いだからといって速いわけでもないので必ず計る

12月はなんとか今の家で今の通信環境で頑張りつつ、いくつか新居を物色して、見つかれば1月に引っ越し、見つからなければCSLの5Gを追加契約、となるかなあ。早く通信環境を良くしたいものです。

今回はここまでです。以下に文章はありません。

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香港在住携帯電話研究家、山根康宏が記事に書けない取材の裏話やエピソード、香港生活のお話などを綴っていきます。基本更新は毎週2回(火・金)で…

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