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日本のホテルで13泊の自主隔離生活をどう過ごしたか(7/21-8/2)◆Vol.130

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今回は日本での自主隔離中の生活について。最後まで無料です。気に入られたらぜひ定期購読していただけますと幸いです。

8月2日の24時(3日0時)で日本のホテルでの隔離生活が終了しました。日本では到着日をカウントせず、14日間の自主隔離は「日本到着翌日から数えて14日間」となっています。なお到着後2泊は政府指定の隔離ホテル(無償)に滞在したので、自費での自主隔離は13泊となります。

今回は7月19日に到着したので8月2日いっぱいまでが自主隔離期間でした。ホテルはアパホテル品川泉岳寺駅。13泊で約7万円。スマートフォン1台買えますw。まあ緊急事態だから仕方ありません(仕事増やさないとなあ)。

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7月19日 成田着→政府指定ホテル(東横イン成田空港)へ
7月20日、21日 政府指定ホテルでPCR検査結果待ち
7月21日 - 8月2日  自費滞在(アパホテル品川泉岳寺駅前)
8月3日 チェックアウト、自由の身に

まず結論から言うと、アパホテルでの自己隔離は香港にいたときよりも快適であっという間でした。その理由はというと、

【1】香港で14日隔離を体験しているので、(日本のホテルの)室内に長期滞在する経験は初めてではなかった。
【2】必要最小限の外出(食料購入)は制限されていないので、滞在中に数回コンビニへ買い物にでかけられた。
【3】部屋がセミダブル(ダブル)で広く、スーツケースを2個広げても余裕の広さだった。
【4】差し入れをしていただいたことで気分転換にもなった。
【5】アマゾンやウーバーイーツが使えるので必要なものは外出しなくとも購入できた。

まず【1】について。4月末に香港に帰った時の自主隔離14日間は「耐えられるだろうか」と心配だらけで、当初は落ち着かない日が数日続きました。しかし規則正しい生活を送り、毎日お昼過ぎまで仕事、そのあとは休んで夜また仕事、というパターンで過ごしていたらあっという間でした。そのため日本に来るときも「14日、なんとかなるな」と思えたのです。

なお香港は2020年9月18日まで入国者に14日間の自主隔離を要請していましたが、7月後半に域内感染者が増えたため、自主隔離要請が12月31日まで延長されています。次に香港に帰るのは9月末の予定ですが、「まあ仕方ないな」と再び14日隔離を受け入れる心構えが自分はもうできています。

日本のあとはドイツに行けたら行って、だめならいかずに、そのあと香港に戻りますが、実は家族がいる韓国になんとか早く行きたいところです。でもしばらくはだめしょうね。今後韓国に入国できる(VISAが下りる)ようになっても韓国で14日間隔離が必要ですが、それももはや「大変だ」と考えていません。まあフリーランスだから14日間籠れるってこともあるでしょうね。

【2】の外出について。これは厚生省からの要請には「14日間外出せず、人との接触を可能な限り控えてください」とあります。ただし食事の購入など必要最低限の外出は可ともなっています(マスク着用)。そのためホテルに到着した直後はコンビニに行っていますし、そのあとも滞在期間中は3-4日に1回、コンビニに食料をまとめて買い出しに出かけました。なお時間はなるべく人の少ないであろう、早朝などにしました。ということでホテル滞在中、数回コンビニに出かけています。

ちなみに成田空港到着後、PCR検査結果が出るまでに2泊した東横インでは一切の外出が禁止されていました(コンビニへの買い出しやたばこを吸いにいくこともNG)。まあこの2日間はPCR検査結果が出ていませんから、完全に隔離が必要なわけです。

【3】についてはアパホテルのシングルルームの狭さは体験した人ならわかるでしょう。ベッドの横はすぐテーブルで狭いです。今回スーツケース2個と大きい鞄を持ち込んだので、ベッドの上に鞄を置かなくちゃだめかな、と思っていました。ところが指定された部屋はセミダブル(ダブル?)ルームでベッドが広く、部屋も余裕がありました。香港の我が家より広いのです。

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アパホテル品川泉岳寺駅は海外からの帰国者の自主隔離を受け入れていることから、対象者には長期滞在することを考えて広い部屋を割り当ててくれたのかもしれません。あるいは空き室が多いので広い部屋を用意してくれたのかもしれません。いずれにせよ部屋の中では自由に動くことができ、ベッドの上で腹筋や部屋の中でスクワットをするなど、軽い運動もできたのです。

【4】の差し入れはITジャーナリストの富永氏が泉岳寺に近い場所に住んでいることもあり滞在中数回差し入れをいただきました(受け取りはソーシャルディスタンスを挟んで)。「ガリガリ君梨味」を大量に、あとはお菓子やお弁当など。ガリガリ君の梨味うますぎますね。おかげさまで食料の買い出しに行く回数も減らせたと思います。また旅人ITライターの中山氏からは野菜ジュースをアマゾンから送ってもらい、日々の野菜不足を解消できました。

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香港での自主隔離中も田路氏に差し入れしていただき助かりましたが、1人で自主隔離期間を過ごすのは実は大変。ということで日本での自主隔離も差し入れがあったからこそ快適に過ごせたといっても過言ではありません。

そしてアプリで食事・食料をオーダーできるのは楽でいいですね。香港では前に書きましたがうちのアパートが入り口のドアがロックがかかっており、部屋からは開けられず守衛のおじさんがいないときは(夜間は不在)ほかの住民が出入りしないとドアが開けられません。なので気軽にデリバリーをたのめないのです。日本でのホテルの自主隔離はそれを気にしなくていいのでデリバリーを使えます。ということでお金はかかるものの【5】に助けられました。

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土曜の丑の日もうなぎをオーダー。いやうまかったw

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では実際にどんな風に過ごしていたか。実は滞在中に4連休があり、自分は関係ないものの「世間は休みか」と思うと生活が一気に乱れてしまい、夜中から朝まで動画を見てたらそのまま昼になってしまい、そこから寝てしまい昼夜が逆転した生活が半分くらいになってしまいました。ということで下の例はホテル滞在中の半分の期間のみです。

8:00 起床、ベッドの上で軽く運動
8:30 朝食(とうふそうめん風、にすることが多かった)
9:00 原稿執筆など(お仕事)
12:00 昼食(とうふそうめん風+サラダ)
12:30 休憩
15:00 原稿執筆など(お仕事)
19:00 夕食
19:30 入浴 or シャワー
20:00 原稿執筆など(お仕事)
23:00 休憩
25:00 就寝

実際は夜のお仕事をやったのは数回で、シャワーが終わったらそのままベッドで横になって気が付いたら夜中になって寝ている、なんてことが多かったですね。毎日朝起きることで生活にリズム感ができるので、「あと何日だろう」なんて指折り数えることもなく淡々と毎日が過ぎていきました。

ホテルはバスタブがあることはわかっていました。そこでだいぶ前に深センで買ったあひるのおもちゃを持ってきて浮かべました。これがちょっとした気分転換になりました。このあひる、20匹くらいで数百円(500円しない)だったので勢いで買ったものの、使う予定もあげる先もなく自宅で放置されたままでした。ようやく役に立つ日がやってきたというわけです。

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食事については紀文の「とうふそうめん風」に助けられました。炭水化物が少ないので昼に食べても眠くなりません。カロリーも少ないので過食の心配もなし。そして意外とおいしい。これをコンビニに行くたびに大量に買い込んで部屋の冷蔵庫に常備させておきました(サラダもまとめ買い)。そんなことをFacebookに書いたら、RBBから声がかかってとうふそうめん風の食レポを書いています。


ということで毎晩の食事は、
・香港から持ち込んだインスタント麺やごはん
・コンビニで買ったお弁当
・差し入れのお弁当
・ウーバーイーツ

で済ませました。アマゾンでパックご飯を買う予定でしたが、初日にコンビニで大量に食料を買い込めたので結局は使わず(実は初日夜にアマゾンでごはんとサバ缶をカートにいれたものの、そのまま寝てしまい注文し忘れてしまいました)。

ところで買ってきた食料を食べれば、ごみが出ます。自主隔離中は部屋の掃除がはいらないため、たまったごみ袋をドアの外に出しておきます。このごみが4日に1回でますがプラスチックがじゃんじゃん出る。日々こんなにプラスチックごみを出しているんだなあと改めて驚きます。どんぶり系は捨てる時に足でつぶして圧縮しましたが、それでも結構かさみます。

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一方、紙のごみは13日間でごみ袋1つだけ。意外と紙ごみは出ませんね。

このように食事に関しては「外出可」ということから、香港ほど大変ではなくなんとかなりました。自主隔離するホテルもそばにコンビニがあることを確認したほうがいいですね。あとはなるべく人と近づかないように、繁華街などは避けたほうがいいのかも。アパホテル品川泉岳寺駅はホテルを出ても人はほとんどおらず(早朝や夜ですが)買い物に出かけたときにすれ違う人は(コンビニ内も含め)数名でした。

さて心配だったのは運動不足。香港の自主隔離では14日後の夜中(自粛明け直後)に外出したところ、5分歩いた程度で息切れしてしまったのです。香港の自宅は狭く、歩く範囲も1メートル程度でしたから筋肉をほとんど使いませんでした。

そこで日本での自主隔離中は、朝、目が覚めたら10回の腹筋。少ないでしょうけど、何もやらないよりはいいでしょう。また仕事中などにちょっとアイディアに煮詰まった時などは、スクワット20回やったり、部屋の中を1分程度歩き回りました。そんなこともあってか、自粛明けの8月3日は思いっきり外出しましたが息が上がることはありませんでした。まあ若ければ運動不足の心配はいらないんでしょうけどね。

4月末からの香港での14日自主隔離は、最終日前日には「明日で自由だ!」当日の24時は「やった!」という気分で盛り上がったのですが、今回の日本の隔離は「あー、今日で終わりか」なんて感じで感動はなし。また最終日の夜はちょっと寝てしまい、起きたのが23:35。23:45からライブ配信で「祝!自主隔離終了」をやったのですが、寝起きだったので淡々と放送を行いました。もはや自分にとって14日間自主隔離はニューノーマル、当たり前のものになっているのかも。

14日は大変だ、と思う方は多いと思います。仕事をやられている人はなおさらです。でも部屋の中で過ごすことに関しては、なんとかなるものです。次回の自主隔離は3回目なので、さらに有意義な生活を過ごせるようにしたいところです。


今回は以上です。この下に文章はありません。よろしければ定期購読していただけますと幸いです。

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