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香港自宅待機2週間を終えて

◆◆◆山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.110◆◆◆

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【1】2週間の自宅待機が終了(無料)
【2】2週間ぶり、そして3か月ぶりの香港の街へ

【1】2週間の自宅待機が終了

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長いようで短かった自宅待機が終了しました。実際には最初の1日は隔離施設だったので自宅にいたのは13日間。この間はほぼ毎日規則正しい生活を送り、朝・昼・夕と1日3食。自宅にいると退屈と思いきや、午前、午後、夜とそれぞれ2時間 or 4時間の予定を連日組むことで淡々と毎日が過ぎていきました(とはいえ予定していた連日の部屋掃除はほぼできず)。

香港に到着して検疫を受けた直後までは取り急ぎデジモノステーションに記事を書いているのでそちらをご覧ください。なお月末に電子書籍として発刊されますが、そちらには加筆修正する予定です。

【実録】香港で新型コロナウウイルスの検疫を通過後
スマホアプリで24時間居場所を管理される山根博士の今

一番心配だった食事は日本から14日分を買い込んでいきましたが、香港在住の友人の田路氏が何度か差し入れを入れてくれたおかげでQOLはかなり高まりました。パックご飯やレトルトのおかずだけではストレスがたまったかもしれません。また日本にいたときはライター中山氏の家に居候させていただきました。持つべきものは友人と言いますか、感謝しきれないほどお世話になりました。人間、1人では生きていけないことを痛感しています(なおうちの奥さんは韓国。こちらからも、奥さんのほうからも、お互い訪問することすらできない状況です)。

なお食事の記録は同じnoteの別マガジン「香港籠城」をご覧ください。

また香港に戻る直前に富永彩乃氏からBCAA+クエン酸をいただき、これを水に溶かして日々飲んでいました。麦茶も買っていったのですが、甘みもあるBCAAの味に助けられました。健康周りのことは彼女によくアドバイスをいただくのですが、今回はクエン酸も追加してくれるなど助かりました。

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ところで香港は日本以上にデリバリーが普通に使われていて、近所の大衆食堂(ちゃーちゃんてん)も電話一本で届けてくれます。またUber Eatsも当然あります。そのため日本からわざわざ食品を買い込まなくとも「デリバリー頼めばいいのに」って思った方も多いと思います。

香港のアパート(日本で言うマンションも含めて、すべて「アパート」と呼ぶのが香港)は、地階の入り口はドアが閉まっています。暗証番号押して開けて入ります。中には守衛さんが24時間交代でいるので、配達の人などはボタンを押して守衛に知らせて開けてもらいます。そこからエレベーターに乗って自分の家に向かうわけ。これが香港どこでも普通、というか、一般的。普通の家賃(まあ20万円とか30万円とか)払うアパートは、みんなそう。

なので変な勧誘員とか入ってこれないわけね。

一方、うちのように安いとこ(7万円だけど香港ならかなり安い)は守衛さんがいるときはドア開けっぱなし(中に座ってるから不審者は当然チェックできる)。でも1人しかいないので、守衛さんがお昼ご飯や用事にいくとドア閉めます。また夜から朝は不在でドア閉まってる。つまり24時間いつでもドアが開く(開いている)とは限らないのです。安いところはだいたいこんな感じ。

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つまりデリバリー頼んでも、昼間でもドア閉まっている可能性があるわけ。デリバリーの人は当然守衛さんなんて待ってられないからこっちに電話かけて「取りに来て」っていうだろうけど(あ、たいてい広東語。だからこっちから返事するの大変よ)、自宅出てエレベーター乗って地階まで降りたら自宅待機違反です。なお部屋から入り口のドアロックを開ける機能はうちのようにもともと1つの家を4戸に内部でわけている構造では設置不能(そもそもあるのかもわからない)。

ということでうちはデリバリーは頼めないわけです。また友人に買い物のお願いもしにくい。と思っていたのですが、田路氏が我が家の近くに引っ越したおかげで差し入れをもらうことができて大助かりでした。

さて我が家は本当に狭いため2週間も閉じこもっていても大丈夫だろうかという心配もありました。香港に来る前も14日間、中山氏の離れで自宅待機していたものの、不要不急で買い物&散歩には出かけていますから、気分転換もできました。でも香港の自宅はどんなに狭くても自分自身が本来いる場所です。周りを見ればすべて自分のものですし、気を使う必要もありません。引っ越してからまだ100%部屋の整理も終わっていませんから、ちょっと休憩がてら床に寝っ転がれば「あ、そこの空間に棚が置けるなあ」なんて思いついたりします。なので閉塞感を覚えることもありませんでした。

待機12日目の5月7日に自宅で再度サンプルを取って提出し、翌5月8日の午後に電話があり「明日の23:59でバンド外して外出していいですよ」と連絡。つまり待機中も陽性になることはありませんでした。終了と共に夜中にすぐ外に出てましたが、自由に外に出れることがこんなに素晴らしいこととは!つまりそれだけ、今は世界的な危機状態なわけです(って改めて実感)。日本はなんだかんだ言って、外に出れますしね。

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なおSARSの時はここまで深刻ではなく自由に外出はできましたし、マスクも強制ではなく人との距離も制限はありませんでした。感染者が集中してでたアパートや日本人も宿泊していたホテルが隔離されたことがありましたが、あの時外から見ていた状況が今の自分の状況に当てはまるんだなあと。でもSARSで隔離された場所はいつ隔離解除になるかはわからず不安だったことでしょう。自分は14日という明確な終わりが見えていたから苦労しなかったと思います。

このように今回は貴重な経験ができました。空港での検疫も話で聞くのと自分で体験するのとでは全く印象が違いました。「水際対策の重要性」「ウィルスに対しての検疫」を目の当たりにする機会なんてなかなかありませんし、体験しようにも体験すること自体が難しいですから。

ひとまずこれで生活拠点で普段通りの生活(香港政府による制限は当然あるとして)ができるようになって一安心です。日本にいたときは約70日香港を離れていたので自宅の状態がどうなっているかが心配で精神的に疲れてしまいましたが、今はそれもありませんし。普段のお店で買い物し、食事できるありがたさを実感しています。

【2】2週間ぶり、そして3か月ぶりの香港の街へ

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5月10日(日)はいろいろ買い物やスマホ見に行こうなんて思っていたのですが、某メディアの香港人の友人が「飲茶に行こう」ってことで深水歩の添好運へ。ここはいつ行っても混雑していますが、今日は人は少な目。15分くらいで入れました。入るときは体温チェックです。

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