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スマートフォンも多く見かけたCES 2020

◆◆◆山根博士の「スマホ取材の裏側」Vol.104◆◆◆

■記事執筆情報はこちら【山根博士のモバイルネタ

【1】CES 2020で見たスマートフォンたち
【2】5Gの展示も多かったCES 2020

【1】CES 2020で見たスマートフォンたち

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CESの取材も今年で9年目。当初はソニーなどがスマートフォン新製品も出すので行くようになったのですが、最近はスマートホームやスマートシティーなど、自分が見る分野も大きく変わっています。それらは情報収集が大半なので記事化する先も無く(HuaWaveが無くなってしまったのが残念)、ここ数年は「来年のCESはどうしよう」という思いを抱いて帰国、という状況が続いていました(とはいえ去年まではCESのあとがデトロイトの北米モーターショーでそんなこと考える余裕もあまりなかったのですが)。

ところが今年のCES 2020は意外とスマートフォンの出展もあって、行ったなりに収穫がかなりありました。サムスンのLiteシリーズはCES直前の発表とは言え、CESで展示するとは思わなかったのです。サムスンもCESではここのところスマートホームとTVが中心の展示でしたが、今年は自動車にも力を入れており、スマートフォンの展示も含め例年以上に充実した展示をおこなっていました。

ということでCES 2020でみかけたスマートフォンの新製品や、私がようやく見ることとのできた製品をまとめます。個人的なNo.1はハイセンスのカラー電子ペーパーですね。

1.サムスン
Galaxy S10 Lite
Galaxy  Note10 Lite
Galaxy A51
Galaxy A71
Galaxy Tab S6 5G

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サムスンはスマートフォン展示コーナーも充実しており、「5Gコーナー」も設けて5G対応機種の多さをアピール(Galaxy S10 5G、Galaxy Note10+ 5G、Galaxy A90 5Gを展示)。Liteシリーズは価格を抑えた上位モデルということで注目も高かったです。

2.TCL
TCL 10 L
TCL 10 Pro
TCL 10 5G

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TCLのプレスカンファレンスでまさかのスマートフォンの発表。例年ならTVや家電の発表にとどまっていたのでノーチェックでしたが、「スマートフォン出るはず」とライター石野氏が力説するので予定を変えてプレスカンファレンスに参加。結果として当たりでした。3機種とも500ドル以下の価格で出てくる予定、アメリカにも投入されるようです。

3.ハイセンス
カラー電子ペーパー端末(試作)
F50 5G

カラー電子ペーパー端末は事前情報も無く、まさかのサプライズ展示。もちろんモノクロ電子ペーパーの「A6L」「A5」も展示されており、電子ペーパーならハイセンス、をアピールする展示でした。ネットにつなげられず動画再生はできなかったのですが、イラストや絵本などの表示は問題なさそう。カメラはプレビュー画面の表示内容がつぶれてしまうなど、反射式で表示する電子ペーパーの限界が見えてしまったかなと(モノクロ電ペーパーのほうがプレビューはもう少しよく見えます)。

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5G端末はおそらく業過初となるUnisocのSoC、IVY510を採用。12nmプロセスで5GはSub-6GHz対応。NSA/SA対応なので中国で出るものを思われますが、どんなルートで出てくるか気になるところ。

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4.モトローラ
razr

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12月に北京で発表され、パブリックな展示会では今回が初の披露です。初日午前に見に行ったのですが、レノボはプライベートブースで展示を行っており、しかも売りは折りたたみのノートPCなどPC製品。そのためrazrは展示されていたものの、その時点では旧RAZRっぽい10キーパッドデザインを表示できるレトロモードが入っておらず。このあたりスマートフォンを見に行く人が少なかったってことなんでしょうけどちょっと残念。あとから再訪して写真を撮りなおしました。サイズ感も悪くなく、ディスプレイもGalaxy Foldよりは固めで傷はつきにくそう。結構売れそうな気もします。

5.ONYX
電子ペーパー端末(試作)

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事前にCESでスマートフォンを展示予定と聞いていたので、CES初日にブースを訪問して取材。両面と思いきやまさかの片面電子ペーパーのみという思い切った設計。ONYXは電子ペーパータブレット専業ですが、スマートフォンは小型リーダーとして売り出したいのでしょう。なお自分が持っている世界初の電子ペーパー端末(両面はYotaPhoneが先)、BOOX E43を持って行って一緒に撮影しましたが、ブースのスタッフも「初めて見た!」と興奮していました。E43はなかなか持っている人もいないでしょうしね。

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6.castAway
castAway case

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スマートフォンを2画面化するアダプタ、クラウドファンディングでCGだけは見ていましたが、実機を見ることができました。やはりというか、厚みがそれなりにあって実用性を考えるとやや重厚すぎるかなという印象。実機はもう少し薄くなるとのことでしたが、コストを考えるとなかなか大変そう。合体相手となるスマートフォン側のケースもコストがかかりそうなので、数をどれだけ出せるかが成功のカギを握りそうです。

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7. Konkaは初日だけの展示

Konkaもスマートフォンの展示があったのですが、なんと初日だけ。初日の夕方にブースを片付け、翌日からは展示が無かったのです。しかも5G端末もあったというのに触れず、、、やはり何でも初日に見なくてはダメってことでしょうか。かなりショックですね。

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【2】5Gの展示も多かったCES 2020

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CESは去年から「5G」に関する展示が少しずつ増えています。もちろん2月のMWCに比べれば数は少ないのですが、今年のCESではスマートシティーのエリアに5Gの表記が多くみられるなど、期待したよりも多くの5Gに関する展示がみつかりました。

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