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【資格取得】宅建を30日の勉強で合格したヤツの、残り100日でも間に合う勉強法(6,700文字超)

(はじめに)
宅建試験まで残り100日を切りました。(2020年7月13日時点)
宅建とは「宅地建物取引士」のことで、不動産取引に必要な資格です。
試験日は毎年10月の第3日曜日。

仕事柄、学生さんとお話をする機会も多く、昨日もオンラインで「宅建勉強会」というものを開催しました。
基本的には、私は努力が苦手で、常に本番で練習をしてきたので、ここでは、私がおそらく人生で最も仕事が忙しい時期に、本番まで1ヶ月を切ってから本気を出して宅建合格した勉強法をお伝えします。
もしかすると、宅建以外の資格勉強にも通じるものがあるかもしれませんし、きちんと計画をして正攻法で宅建合格してきた方からすると怒られるかもしれませんが、最低限の勉強時間、最低限の努力で合格できる方法だと私は信じていますので、ご参考下さい。
(テキスト中心のボリュームのある内容なので、素早く読みたい方は太字部分だけでもよいかと)

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(↑合格して手続きをすると、こんな感じの資格証がもらえます。写真の切り方が雑・・・)

(結論)
「話は結論から」と、よくおばあちゃんに教わりました。(ウソです)

とはいえ、結論から言えば、宅建に「知識は不要」です。
合格のために必要なものは、「過去問パターンの暗記」です。
具体的には、過去問集を最低3周すれば、合格の土俵には上がります。
以上です。

え、これだけ?

はい、これだけなんです。

私は合格まで時間がなく、分厚い参考書を読んで理解する時間がなかったため、とにかく先に過去問を解きまくりました。
なぜそう考えたのかはイマイチ覚えていませんが、追い込まれた人間特有の“サムシンググレート“ってやつかもしれません。
しかし、一つ覚えているとすれば、“危機感”はありました。過去問を解いてみると、まったくダメダメだったので、強烈に、「このままではヤバい!」と感じたのは覚えています。

宅建は受かればいいのです。
不動産の知識なんて、いりません。そんなものは、受かってから仕事の中で、実務に触れながら覚えていけばいいのです。
(もちろん、知識はある方がいいです笑)

話は逸れますが、そもそも世の中の資格の多くは、高いお金を払っても活用できないものばかりで、大事なのは実務経験です。
「理解していないのに問題の暗記をしても意味がない」なんて言葉は、資格を取得してから吐きましょう。

とにかく過去問の暗記なのです。
毎年出題される問題は、ほとんどが「過去問と同じパターン」で出題されます。

そんな私は、過去問しか解かず、本番に臨みました。
結果、【50点満点中40点】という点数で合格することができました。
(実際は、5点免除という裏技を使っていたので、35点でしたが・・・)

ここでは、宅建がどんな試験なのかという詳しい説明は省略しますが、簡単に言えば、

●マークシート式50問
●試験時間2時間(120分)
→1問2分程度で解答

毎年の合格点は変動しますが、この50問のうち【35点】をとれば安全だと言われます。
「35問も正解しなきゃいけないの!?」という方もいらっしゃいますが、考え方によっては「15問も間違えてよい」試験でもあります。
ここが、後述する勉強時間のスケジューリングにも関係してきます。

※宅建試験の詳細を知りたい方は、下記サイトよりご確認ください。

あまり長い話をしてみなさんの勉強時間を割きたくないので、結論からお話しましたが、どうしてもさらに詳しい話を聞きたい方は、私が合格までにやってきたことや、意識した考え方、勉強法などをお話していますので、ご覧ください。

・・・とはいえ、結論、過去問をやり込むだけなんですけどね・・・(笑)


0. 宅建取得のメリットを知る


勉強ってキツいですよね。でも、そんな苦しいことも、その先に嬉しいことやご褒美があると感じることができれば、頑張れませんか??
ということで、まずは勉強の前に、私が宅建を取ったことで実感したメリットは大きく3つ、ご紹介します。

✔宅建取得のメリット3つ
① 仕事ができないヤツでも、できるオーラが身につく
② 就活、転職に超有利
③ 不労所得が手に入る


①仕事ができないヤツでも、できるオーラが身につく
これは、かなり実感しています。仕事で結果が出ていなくても、尖った発言をしても、「あいつの言う事なら・・・」というように、周りの見る目が変わるのです。
宅建も一応は国家資格で、資格を持っていなければ不動産取引の大事な部分を行うことができません。会社によっては、バリバリ受注する上司や先輩でも宅建の資格を持っていないために、わざわざ重要事項の説明だけ他のスタッフを召喚するケースもあります。
よって、たとえ普段仕事ができない人や、なかなか契約をとれない人でも、会社によっては宅建の資格を持っているだけで「存在価値」が高まり、あんな上司やこんな先輩にもデカい顔することができるのです(笑)

また、資格の合格率も15%程度となっており、そこそこ勉強しないと合格できないため、「宅建士=勉強できるヤツ」というイメージも生まれます。
仕事をしていると住宅や不動産業界問わず、勉強ができるスキルみたいなものは重要です。
学生時代とは違い、積極的に自ら学べる人が結果を出していくので、宅建を持っているだけで、なんだか「勉強できる」「コツコツ頑張れる」「計画性がありそう」みたいな印象により、仕事の任され方も変わってきます。

(これは私が実感したことです。勉強法から話は逸れますが、私が宅建を取得したのは、新卒3年目。
それまでは調子に乗ってる若手として、上司や先輩からも「もっと新人らしくしろ」と何度も言われていました。
結果を出しているならまだしも、当時はクビになるレベルで仕事の結果も出ておらず、そのくせビッグマウスでアウトローな言動ばかりだったので、上司や先輩も本当に大変だったと思います・・・。
しかし、そんなビッグマウスも、宅建を取得すると、社内の評価がガラッと変わったのです。
会社として不動産の仕事をしていたのですが、契約をバンバンとってくる先輩や上司でも資格を持っておらず、宅建を持っているだけで年間表彰される材料になったり、一目置かれるようになりました。
つまり、言い方は悪いですが、仕事の結果も出ていないくせに、少しデカい顔ができるようになりました。)


②就活、転職に超有利
これは本当にそう思います。
就活については、住宅や不動産系の企業であれば、資格を持っていないライバルよりもかなり差がつくと思います。

「不動産業を営む時は、ひとつの事務所において業務に従事する者5人につき1名以上の割合で、専任の宅地建物取引士の設置」が義務付けられています。
これから成長発展を目指す企業にとっては、拡大する店舗数や人員に比例して宅建士の人数が必要となるため、資格保有者はかなり有利です。

また、転職についても、名刺に宅建士と明記していただけでクライアントや協力業者からヘッドハントの話があったり、会社を辞めた際にも同じく不動産関係の企業からお声がけがありました。

就活も転職も同じことがいえますが、「採用時のスタンスが入社後のスタンスを決める」ため、こちらから頭を下げて企業に入るよりも、向こうからスカウトがきた方が、条件面で希望があった際にも交渉しやすくなりますので、そう意味でもとても有利です。

③不労所得が手に入る
多くの人が欲しがる「不労所得」が手に入ります。
宅建の資格を持っていると、企業によっては、「資格手当」というものが毎月支給されます。

相場としては、毎月5,000~20,000円程度です。
不動産や住宅関係の仕事で、業務上、資格を使用する仕事であれば、15,000~20,000円は毎月の給料にプラスされます。
仮に、毎月20,000円が「ただ資格を持っているだけ」で支払われるとすれば、どうですか?

20,000円×12ヶ月=24万円
24万円×10年=240万円

10年間「ただ資格を持っているだけ」で200万円以上が自分の手元に残るのです!
実際は、資格保有者として業務の責任を負うため、持っているだけという表現は適切ではないかもしれませんが、7,000円の受験費用を支払い、長い人生の中で“たった1ヶ月だけ”頑張って勉強するだけで、200万円も収入が増えると思えば、めっちゃコスパが良くないですか?


1.“今”の実力を知る


宅建の合格のためには「35点」を目指すようにいわれます。
毎年、合格点の変動はありますが、35点をとっていれば、おおよそ大丈夫だといわれます。
本当は、40点を目指す勉強をするべきですが、今回は試験まで残り日数が少ないため、35点を目指す計画にしています。
何事もそうですが、まずは“現状認識”が重要です。

不動産の知識がある方も、そうでない方も、
まずは一度、昨年の過去問を本番と同じように解いてみましょう」。

仮にその点数が20点だった場合、残り15点をどのように獲得していくのか?を考えていきます。
また、昨年の問題を解くことで、「去年受けていたら落ちていた」「めっちゃムズい」「今のままじゃヤバい」という風に、危機感をもつことができるのです。
中には、「意外にカンタンかも」「民法は得意かも」など自分の良い手ごたえを実感することができれば、モチベーションを上げることにもつながります。

けっこう、知識がない状態で解けた問題というのは、本番でも解ける可能性が高かったりします。(これは根拠はありませんが)
いずれにせよ、勉強をしていない現状で、自分が合格ラインとどの程度“差”があるのかを知ることが、すべてのスタートとなります。
まずは危機感をもつことが超重要です。


2.「何を勉強するか」ではなく、「何を勉強しないか」を決める


宅建取得に必要な勉強時間は、「100~300時間」だと言われています。
単純計算で、100時間÷30日=3時間なので、毎日3時間を宅建の勉強に使うことができれば、合格は見えてくるのです。
さらに、休日は朝から晩まで8時間ほど勉強時間を確保できれば、合格率は高まります。

ここで、宅建試験で出題される4つの分野をご紹介します。
① 権利関係
② 宅建業法
③ 法令上の制限
④ 税、その他

これらの分野で必要勉強時間の300時間程度を割り振って計画を立てていくのですが、仕事をしている方や家事育児、学生の方もなんやかんや時間がつくれないと思うので、今の時期から最低限の勉強時間で合格を目指すのであれば、勉強の優先順位を決めるために「何を捨てるか」を決めます。

例えば、私は最初に前年の過去問を解いてみると、「権利関係」が苦手だと分かりましたので、思い切ってそこを「捨てる」ことにしました。
本当は権利関係は配点も高く、できれば捨てずに取り組んだ方がいいのですが、まず得意な部分や苦手意識の少ない分野から取り掛かることで、勉強のモチベーションが上がり、勢いがつきます。
まずはその分、他の分野は満点をとる意識で勉強しまくります。結果的に勉強計画に余裕が生まれれば、その時に取り掛かるとよいでしょう。

小説も最初の1ページが重たいのですが、一度読みだしてしまえば一気に進むように、勉強のペースをつくる意味でも、過去問を解いた分析の上で、何を勉強するかではなく、何を勉強しないかを決めるのがオススメです。

3. 勉強のスケジュールを決める


冒頭で、合格ラインは「35点」だとお伝えしましたが、50点満点の配点は下記のとおりです。(年によって若干変わるかもしれません)

権利関係:14点
宅建業法:20点
法令上の制限:8点
税、その他:8点
合計:50点満点

ということで、50点満点中35点をどのような配分で確保していくのかを決め、勉強する計画を立てていきます。
それぞれのモチベーションが上がる型を決めて、勉強時間を割り振っていきましょう。
下記、想定の配点イメージも良ければご参考ください。

例1)権利関係捨てた型(わたしはコレでした笑)
権利関係:7点/14点・・・半分はNO勉強でもいけるやろ
宅建業法:16点/20点・・・絶対満点とる!という勢い
法令上の制限:6点/8点・・・ここもがんばる!
税、その他:6点/8点・・・5点免除あるし
合計:35点

例2)高配点特化型
権利関係:10点/14点
宅建業法:17点/20点
法令上の制限:4点/8点
税、その他:4点/8点
合計:35点

例3)バランス型
権利関係:10点
宅建業法:15点
法令上の制限:5点
税、その他:5点
合計:35点


で、自分の勉強する分野が決まったら、あとは「自分のスケジュール帳に書き込む」だけです。本当に、これだけです。
紙ベースのスケジュール記入例を載せますが、こんな感じです。
宅建業法を3時間勉強するのであれば「宅3」、権利関係を8時間であれば「民8」などと書き込んでいました。
時々、本番のように2時間程度、ある年度の過去問を解く日も設定して、現状認識をしてもよいかと思います。
(字が汚すぎる・・・orz)

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あとは、この計画を狂いなく実行するだけです。
とはいえ、これが難しいともいえます。勉強の計画を立てたのに、急なお誘いがあったり、仕事の用事があったりと、予定が狂ってしまうことがあります。
しかし、これはあなたの人生の一大事だと思えば、どうでしょうか。
大事なクライアントとの商談や、絶対に休めない会議など、予定が入りそうになっても、先約を優先しますよね?
これは仕事でも通じる考え方ですが、「予定をズラすということは重要事項という認識がない」ということがいえます。
しかし、今回の宅建はあなたにとって、もしかすると人生の中で一大イベントになり得るのです。
ですから、周りから何と言われようが、後ろ指をさされようが、「一度決めたスケジュールは必ず実行」してください。
これが難しいのですが、逆に言えば、これができれば合格の可能性は一気に高まるのです。

4.おまけ


最後に、私の合格を助けてくれたツール、考え方をご紹介します。

① 分野別過去問集
個人的には、年代別よりも分野別で分かれている方が私の勉強法には合っていました。ネットで購入するよりも、本屋さんで実際に自分に馴染むものを購入されるべし!

② 勉強の流れ
【過去問解く→理解を深めたい問題はYouTube→さらに学びたければ参考書】
という流れでよいかと思います。
また、過去問の解き方については、他の資格試験と似ているかもしれませんが、とにかくスピード感を持って解きまくります。
(オススメの解き方)
正解した問題には「〇」をつける。
不正解の問題には「×」をつける。
→2周目は「×」の問題だけ解答していく。
さらに、正解には「〇」、不正解には「×」をつける。
→3周目も「×」がついた問題を解答していく。

③ アプリ
YouTubeや有料版スマホアプリなどは、それぞれ自分に合ったものを探していいと思いますが、ここで私がご紹介するのは、「Date Clips」というアプリです。

こちらは日付カウントアプリで、スマホの待ち受けにバッヂ表示をオンにして宅建試験日を設定しておくと、常に残り日数を教えてくれるのです。
合格のためには、とにかく「危機感」が重要です。
日常的に目にする機会の多いスマホで常に残り日数を意識することで、勉強に対するモチベーション維持に役立ちます。

④ 勉強場所
自分に合った勉強場所を探すべきですが、私はよく「会社の会議室」か「ファミレス」を使っていました。
仕事が終わって人のいない、音のしないような場所か、気分によっては多少雑音がある方がはかどる時もあったので、会議室とファミレスを使い分けていました。とりあえず、家では色々と誘惑も多く、すぐ横になってしまうので危険です。

⑤ 退路を断つ気持ち
最後は、気合いと根性です!
しかし、人間は弱い生き物です。よって、自ら退路を断ち、危機感をもって勉強したければ「まわりに宣言する」ことをオススメします。
たとえば、会社の朝礼で発表したり、家族や友人にも言いふらしたり、SNSでも宣言してしまうと、やるしかない状況により、合格はわかりませんが、少なくとも「勉強する姿勢」はつくられていきます。

これは勉強だけではなく、仕事や人生においても、何か困難なことや新しいことにチャレンジする時には、どれだけまわりに宣言し、有言実行にすることができるかが重要です。
不言実行が黙々とやってクールな感じもしますが、それは失敗した時に逃げを利かせているとも言えます。

これだけ話してきて最後は根性論ですが、量は必ず結果に転換します。
「受けるのではなく、受かる」ために、今回がラストチャンスだという気持ちで、ぜひがんばってください!
※この内容は私個人の見解であり、信じるか信じないかはあなた次第です(笑)


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