社交ダンスのジェンダーについて考えたこと

えーと、これを書くきっかけのツイートを見てくれた方はわかると思うのですけど、

https://twitter.com/hk_hk_0502/status/1295324210554839043?s=21
コレね

この話題、実は近いことを私は卒論で書きました。(ジェンダー論のゼミだったので)その内容で書いたことと、卒論には書けなかったこぼれエピソードみたいなものを描きたいなと思います。

大前提として、ジェンダーって言うものは必ずしも男尊女卑ばかり取り上げたことではなくて、それぞれの性の持つ社会的な動きや運動について取り上げて、その関係性を明らかにする方法論のことだと思っています。ここで書くことは、ツイフェミ運動(って思われてそうだけど)云々ではなく、あくまで私の考察した事ですのでそっと見守ってくれたら嬉しいです。
そして私にこういった考え方のご指導をくださった内藤千珠子先生に感謝しています。

まず、一般的なジェンダー規範において「マイノリティ」(少数派)の性という立ち位置は、その他多数の性よりも優位性に乏しいことが挙げられます。
最近は第三波フェミニズム運動の流れがきており、それこそツイフェミやmetoo運動なんかの言葉が流行っていますね。
その規範に則った形で社交ダンス界を覗いて見たとき、主な性別の割合で言うと女性ユーザーの方が多く、男性ユーザーの方が少ない傾向が見られる事から、男性が性的少数派であり、優位性を持つのは女性になるのではないか?というよりも、本来ならばそういう形になるのがジェンダー規範に則った法則であり自然の摂理に近いと思います。
女子9割男子1割の吹奏楽部や美術部のようなイメージです(ごめんここ偏見です)

しかし、実際の社交ダンス界の男女の方式といえば、少数派である男性を「希少価値の高いもの」として扱い、より質の高い女性を男性側が選ぶような立場として(つまり優位性を持つ立場として)置かれています。
それには、社会的ジェンダー規範を覆すほど根本的なルールが存在するからです。
社交ダンスをされている方ならわかると思いますが、それはリード役とフォロー役の存在です。
もしも、リード役が女性へ与えられた役割であったなら、社会的ジェンダー規範に忠実だったと思います。

ここから下は私の考えていることなので、俺(私)は違うんだけど!と思う方は読むのやめてね。
なぜリード役が希少価値が高く重宝され、逆にフォロー役が優位性を欠く立場にいるのか?
その役割は、それぞれの踊りに付随する原理に関係していると考えています。
フォロー役は、リード役のアクションを無視して行動することはできず、またリード役のアクションなしに動くことは難しいです。そのため、フォロー役は自ずと踊る際に相手、つまりリード役の人間を必要とします。しかし、リード役を担う方はフォロー役のアクション関係なしに動くことができます(ダンスバイトのアテンダント男子とか見ていると特に顕著に見られる。)そして踊る際に必ずしもフォロー役を必要とせず、踊るだけならシャドー練習で十分、と(しようと思えば)することができるのです。
実際はペアでの練習も大切ですし、それをしっかり考えている人も多いと思います。しかしこの構図をこのままリード役を男性へフォロー役を女性へ当てた時にその形が見えてくるのです。

リード役は希少価値が高いし、なんならダンス(リード)がうまいリーダーはもっともっと少ない。若くて、ダンスが上手いリーダーがシャドー市場に出回っても一握りでしょう。
そうなったとき、希少価値の高い(SSRの)リーダーを多数のパートナー(つまり踊るのにリード役を必要とするフォロー役)が取り合う流れになってしまうのです。そして、運が悪いとその取り合う様に「俺めっちゃモテてるじゃん」「俺と組みたかったら枕してね」(実際ヤングサークル界隈で聞いたことある)ということになってしまうのです。
つまり婚活市場でいう年収1000万以上で身長180cm超えのイケメンで、趣味はアウトドア系スポーツと読書で…みたいな人にピラニアみたいに食い付く女子たち…という感じ…笑
リード役が傲慢になればなるほど、熱狂する女子とそれを冷めた目でみる外野になっちゃうんですよねぇ…

ここからはちょっとした愚痴なのですが
とはいえそういうシャドー市場でも一貫しているのは年齢が上がるごとにその希少価値は下がるということ。特に男性の30後半から40以降になってくると、同じ30後半女性に比べ大きくその価値が下がる気がします。(もちろん中には希少価値を保ったおじさまも存在する。)なぜかというとこれも偏見ですが、今までそんなにダンス上手くなくてもリード役というだけ)希少価値が高いと騒がれていたので、まだ選ぶ立場にいると勘違いしている節があるからだと思います。同じぐらいの年齢層で集まって踊れば良いものを、あえて「(自分は40代なのに)若くて可愛くておっぱい大きくてフォローがうまい女の子がいい」それさっきの婚活女子と同じどころかもっと悪いのは、本当にまだ自分が選り好みできるところにいると思ってるところ。シャドーパートナーたちは選ばれるために、より美しく、よりダンスを上手に踊るべく努力していることが多いです。努力しないで選ぶ立場にいつまでもいられるわけがないです。
希少価値を保ったおじさまたちの良いところは、とにかく清潔感があり、体はある程度の均整が取れていて、おだやかで、セクハラしないことです。
逆にいえばその条件さえ合えば誰でも希少価値の高いおじさまでいられるんです。
髪やら髭やらの体毛を整え、衣服は体に合ったラインのものを選び、怒鳴ったり喋りすぎたりせず、ある程度の運動をしていること。セクハラに関しては、相手の身体に関わること「背が小さくてかわいいね」「スタイルが良くて美人だね」を言わないこと。どうしても会話で褒めたいとき「その服、似合ってるね」「そのイヤリングキラキラしてていいね」などのセンスを褒めること。

あーーーいっぱい書いて疲れちゃった。なんかもっと書きたいことあったけどいいやー!笑

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