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職種とグループワーク

学生時代はずっと一人でコーディングしていたのでグループワークやスタジオワークってやつにちょっと憧れがあった。会社の面接でも「グループで何か作るってやってみたいですね」と言った覚えがある。入社してやったのはサポートとオープンソース開発だったがここ一年はスクラムっぽい形でサービスを作ってきた。それぞれのグループワーク感についてちょっと書いてみる。職場にもよるだろうけども。

サポート

調査にあたるとき、一つの案件に一人でかかることはあまりなかったし相談できる相手もあった。一人で黙々というよりは、折々に事実を確認して足場をつくりながら固めていく感じの仕事である。

重大インシデントでなければ1-2人くらいで解決していくので段々と属人性があがっていくことがあった。特に「○○はスケジューラが得意」となると何かあったら○○を呼び出すのでどんどんその人に頼るようになる。これは問題。

何年かたつと「今週あったインシデントを解説する勉強会」みたいなもので全体の底上げをしたり自動解析用のマクロ(ダンプ解析用gdbマクロをライブラリのようにため込む)を使ったり、AIを入れて見たり色々やってみていたようだが、そのころには開発に移っていた。グループワークとしては知識の共有・底上げが永遠の課題なのだろう。お互いの手助け感は強い。

ただ、残業は多いかな....

OSS開発

OSS開発は話の合う相棒が近くにいれば話せることもあるが社内では案外孤独な仕事であった。話す相手はネットの先にいる。詳細な設計まで手元でしたとしてもコミュニティにもっていくとその議論の中で変わってしまうからそのやりとりをしている人間に全部任せるようになるし、変に手が出せない。

やりとりは全部インターネットに出ていて見ようとしたら誰でもみれるから、やりとりで困ってたらアドバイスするようなことはある。上司に関しては好きなようにさせてもらっていたが、一度だけ「おまえら言葉汚過ぎ」と注意をうけた。Linusのまねしてるとそうなるよね...

社内からは「いつできるの?」と言われ助けてもらうのは難しく、コミュニティからアドバイスをもらうものだからだんだん会社の人というよりはコミュニティの人になってしまう感じがある。というのも、コミュニティの人は 「thank you」って言うのだ。そこが落とし穴かなぁ...

総じて社外とのグループワークであり、社内でグループワーク感のない仕事であった。他所の会社のエンジニアと仲良くなったりする。

っぽいサービス開発

カイゼンジャーニーなんかを読みながらあこがれもあったので新企画をやれと言われてスクラムっぽいのを導入した。立場的にはPOである。社内公募でメンバーを集めた。面談で気にしたのは元職の愚痴を言ったり斜に構えてないかという点だった。

社内のいろんなところぶつけて練り込みはしたもののリアルの顧客と開発したわけではないのでアジャイルっぽいだけなんじゃないかとは思っている。

一週間スプリント+全員ペアプロで進め、一年続いて商品化もしたからまぁまぁ上手くいってるのだろう。担当チケットは毎朝じゃんけんで決まる。

メンバーの得意不得意はあるが全員すべての種類のタスクを経験しているのでそういう意味ではサポート時代のような属人性はないし、ペアプロなので一人で黙々作業ということもなくうらやましい。ただ、ペアプロは相当消耗が激しそうだというのは発見だった。なんといってもだらけられない。

メンバーにファシリテートの得意な人間がいると捗る。私は得意なほうではなかった。

各一週間のスプリントの終わりに振り返りをやるが個人的にはKPTの内容を気にかけている。誰かが怒るチームでもないので不安や不満はそういう場でなんとなく確認でき、健康診断ができてよい。本当はもっとone-on-oneの面談なんかをしないといけないのだろうけども。

結果的に入社して初めてグループワークやスタジオワークといったものを経験していて今のところはなんとかなっている。この先本当にきつい場面が来た時に無事乗りきれることを祈っておきたい。

ちなみに「ありがとう」は言うようにしている....つもりである。


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