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山口ペイトリオッツ 挑戦の軌跡 #15

元々はさいたまブロンコス戦の記事に書いていたのですが、前半戦終了のタイミングということもあり、別記事にしてみました。


前半戦最後の節は連敗で終わることとなった。B3リーグ初挑戦の山口にとって全てが新しいシーズンだが、やはりそう甘くはないと感じさせられる前半戦だった。28試合を戦い8勝20敗、15チーム中12位という成績である。8勝の内訳は、14位・15位と苦しんでいる品川と金沢に連勝、前半戦負け越しの成績となっている13位豊田合成、11位横浜、10位岐阜に1勝ずつ。これで7勝である。そしてここまで勝ち越している上位9チームのうち唯一の勝利をあげたのが8位アイシンだ。

こうして見てみると、順当というか今の山口の立ち位置が非常によく分かる星取表になっていると感じる。試合を見てみてもやはりそういった印象は変わらないところである。長崎、千葉は順当に強いし、鹿児島・静岡・岡山・岩手・埼玉といった勝率6割越えのチームに対しても力の差は感じた。

それでも、40分間通して歯が立たないという印象の試合ばかりではなく、10分から20分ほどは互角に渡り合っている時間もある。特に現地で観戦した千葉戦のGAME1の前半は、途中山口が圧倒するような戦いを見せてくれ、強く心を動かされたのを鮮明に覚えている。

何と言っても良い守備から相手にタフショットを強いて、そこからのトランジションで一気に得点を奪うことができている時間帯のバスケットは、非常に魅力的で圧倒的なものであると思う。これが、私が前半戦を見て感じている山口バスケのストロングポイントである。

一方で、流れが悪い時間に踏み止まれず走られてしまい、一気に畳み掛けられるという試合が多い印象である。特にアウトサイドからのシュートが決まらない時間帯に、軽いシュートを打ったり、簡単なターンオーバーを出したりして走られて簡単なシュートを決められる展開。これで30点以上取られるようなクウォーターが何回かあったと思う。

後半戦の戦い方では次のことに注目したい。良い時間をいかに長くできるか、そして悪い時間をどうやって踏ん張るのか。ありきたりの事かもしれないが、これをどのように実現してくれるのかを楽しみにしたい。長崎の戦いを見ていると悪い時間を踏ん張る秘訣は積極的なディフェンスだと思うが、山口は山口なりの方法で踏ん張る術を見つけて欲しいと思う。

そして、前半戦に力の差を見せつけられた上位勢相手にどれくらいできるのか、何勝できるのかという点に期待したい。

心が揺さぶられる熱いバスケットを見せてくれる山口、そのバスケを長い時間見たい。たくさん見られることを期待して後半戦も楽しみたい。

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