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未知数なアルビの行く末 〜2020年J2予習 「アルビレックス新潟」編〜

2020年J2予習も後半戦に突入しました。ようやく半分まで来ました。ぜひ最後までお付き合いください。さて、後半戦1発目はアルビレックス新潟です。早速参りましょう!


アルビレックス新潟の基本情報と移籍まとめ

「アルビレックス新潟の基本情報」

昨シーズンの成績 リーグ戦10位(17勝11分14敗勝点62 得点71失点52)
今シーズンの山口との対戦
第12節 4月29日(水) 14:00 inデンカビッグスワンスタジアム 
第26節 8月10日(月) 19:00 in維新みらいふスタジアム
監督・・・アルベルト プッチ オルトネダ(新)


「移籍情報まとめ」

今回もFootball-LABのサイトより画像を使用しています。

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こちらが退団選手です。昨シーズンの出場試合数が多かった選手の移籍も目立ちます。リーグ戦全試合フル出場だった大武、38試合に出場しJ2得点王のレオナルド、35試合出場のカウエ、34試合に出場の「サチロー」こと戸嶋、ここまでが2700分以上出場した選手です。またスタメン出場は少ないものの32試合に出場した矢野、30試合に出場したフランシスも退団となりました。また、小川が引退したりチョヨンチョルが移籍したりとチームの顔と言えるような選手の退団もありました。

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こちらが新加入選手です。海外のチームから外国籍選手を新たに4人獲得しています。ちなみに昨シーズンのオフはJリーグチームから3人、海外のチームから3人の計6人を獲得しています。
今シーズンの新潟は、唯一残留した主将シルビーニョを含めて5人体制で臨みます。そして、日本人選手を見てみると、個人の感想ですが「渋い」なと思います。東京五輪世代のGK小島はもちろん、長崎から大本島田や柏から田上と獲得してきています(そういえば、田上も柏の前は長崎でしたね・・)。

全体的には、すごく良いオフシーズンとまでは言い切れないと感じます。悪いわけではないですが、他のチームと比べた時にそう言い切れない部分があると思います。もちろん、このオフの評価は新外国籍選手の当たり方によるところが大きすぎるので、現状で断定しきれないです。退団に関してはチーム運営や新監督との兼ね合いを考えると想定の範囲内かと思いますが、意外だったのは渡邊凌磨の放出です。山口戦でやられた印象が強いことも影響しているかもしれませんが、23試合に出場していてチームの戦力だった選手が同カテゴリーの山形へ移籍したのは想定内だったのでしょうか。気になるところです。


今季のアルビレックス新潟の注目ポイント

①今季の行く末の未知数さ
②新監督の目指すサッカーとは!?


①今季の行く末の未知数さ

今シーズンのJ2の中で最も未知数なチームが新潟だと思っています。どっちに触れるか分からない要素が大きい気がします。まずはやはり監督ですね。スペイン人のアルベルト監督ですが、監督経験はなく新潟での指揮が初らしいです。バルセロナでのアカデミーコーチなどといった経歴はありますが、頭としての経験はなくチームマネジメントの部分でどう転ぶのか楽しみです。チームマネジメントの面では、主将を堀米とシルビーニョの2人体制で行うなど新監督の色も既に出ています。今シーズンが終わった時にどのような振り返りを行うことになるのでしょうか。

そして、外国籍の監督で言うと、近年ではロティーナ監督やロドリゲス監督といった今もJチームを率いている監督もいれば、ペッキア監督やホワイト監督などうまくいかなかった監督もいます。そもそも、外国籍の監督という括り自体に意味がないかもしれませんが、それでも日本での暮らしに適応できるかという面は外国籍の監督、選手に共通するポイントだと思うので、そこも1つの見所だと思います。
もちろん、アルベルト監督が志向するサッカーの是非、そしてそれを浸透させることができるのかというオンザピッチの部分も注目してみていかなければなりません。オンザピッチの面は注目ポイント②で少し考えてみようと思います。

また、移籍の項でも言及しましたが、新外国籍選手の活躍も未知数な部分です。各ポジションに選手を獲得してきましたが、特に注目したいのはFWの2人です。なぜなら、J2得点王のレオナルドの退団によって新たな得点源の登場が待たれていると思うからです。昨シーズンの新潟は、柏に次いでリーグ2位の得点力を誇るチームでした。主な得点者の内訳は以下の通りです。

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(渡邊、大武、シルビーニョは3人ともに4ゴールを挙げています)

レオナルドの存在感は圧倒的です。また、チーム2位の8ゴールを決めたフランシス、4ゴールを決めた渡邊凌磨と大武も退団となりました。これを見ると、昨シーズンの点を取る役割を担っていた選手が抜けており、今シーズンはまた新たな得点源の登場が必要であることが読み取れると思います。

ペドロ・マンジーファビオ、この2人の活躍の度合いでチームの順位も変わってくるだろうと思います。


②新監督の目指すサッカーとは!?

新潟はアルベルト監督のインタビューなどコメントが豊富なため、それらのコメントから監督の目指す方向性を考えてみたいと思います。まず、新監督の就任会見で語られたことは昨年終盤の新潟のサッカーにプラスアルファをしたいという旨でした。私自身、シーズン終盤の新潟のサッカーをほとんどチェックできていないので、何をベースにするのかは判りかねる点も多いです。しかし、アルベルト監督が語ったのは「ボールをより自分たちのものにし、守備と攻撃のバランスを取るようにしたい」だとされています。

ボールを自分たちが保持しながら前進を行い、敵陣に相手を押し込んで攻撃する。そして、相手にボールを奪われてもすぐにプレスをかけボールを奪い切る。つまり、敵陣で長い時間プレーをしたいという志向だと思います

トレンドとまで言えるかは分かりませんが、多くのチームが目指しているようなサッカーを志向しているのかもしれません。キャンプを終えた時点でのインタビューでは「攻守に渡ってコンパクトにプレーする点」と「セットプレーの守備」に好感触を「ボールを奪われた後に奪い返しにいく姿勢」と「攻撃時のパスやプレーのスピード」に課題を感じているようです。

なんとなくですが、ボール保持のところからサッカーを作っていくような印象を受けました。蓋を開けてみてどのようなサッカーが表現されるのかを確認したいと思います。


今季の新潟の注目選手

注目選手はベタに本間至恩とさせていただきます。2000年生まれの若手選手ですが、更なるブレイクに期待が集まります。ルーキーイヤーの昨シーズンは29試合に出場し3ゴールを挙げる活躍でした。シーズン後半にスタメンの座を掴んだものの、途中出場が多く出場時間自体は867分に止まりました。

持ち味は何と言ってもドリブルです。左サイドでボールを受けゴリゴリに仕掛けていく姿には、心躍ること間違いなしです。下に動画のリンクを貼っておきますが、ゴールオブザウィークに選ばれた愛媛戦のゴールには彼の良さが詰まっています。

今シーズンは新潟の中心選手としての活躍が期待されるところです。そのためには、まず新監督の求めるプレーを表現することが必要となります。その上で自分らしいプレーをする、ここに挑戦するシーズンになるでしょう。

今シーズンに臨むにあたり、彼をきっちりプロテクトした新潟のフロント陣は見事だったと思います。この先どのくらいJ2でプレーしてくれる選手か分かりませんので、J2でプレーしてくれる今シーズンは、そのプレーをしっかり目に焼き付けたいと思います。


まとめ

新監督を迎えて臨む新たなシーズンとなります。まずは、新監督の志向するサッカーをどれだけ早くピッチの上で表現できるのかに注目です。どうなるかが全く読めないチームですが、今後が楽しみな選手もいることですし、追いかけがいのあるチームであると思いました。


*文中敬称略
*画像はFootball-LAB(https://www.football-lab.jp/niig/transfer/)のサイト内の物を使用しています。

*このnoteを書く上で参考にした記事はこちらです。





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