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鑑賞備忘録②


★ミュージカル『新テニスの王子様』The Second Stage

現地に行く気満々でチケットを3枚取っていたのですが、原稿や諸々の状況がピンチ♪ピンチ♪すぎて諦めた傷心から公演が始まっても一向にレポを見る気力すら起きず、配信を見ることも頑なに拒んでいましたがスイッチング配信を見ていたフォロワーが「乾(役を演じていた輝馬さん)が乾やってる!!」とワケのわからんことを言っていたので秒で配信買いました。

いや~良かったですね!!最初1回通してみた段階では「う~………ん…?65点くらい…!?」だったのですが、何回も見てると段々クセになってくる面白さでした。

まず私がミュージカルに求めているものはとにかく「歌」なので、その点新テニミュ2は一発で耳に残る曲がいっぱいあって嬉しかったです。
ちぇんじちぇんじ♪もワンマンパワーも阿↑修羅の!!!!!神道~~~~~~~~~~!!!!!も良かった~。
少しでもひっかかる歌があれば何度も見るのって苦じゃないし、何度も見てるうちに他の曲も馴染んでくるしいいよね。
あとやっぱり歌ってリフレインの効果的な使い方が大事なんだよなあ~って改めて実感しました。
早くテニモに入ってほしいよお!

構成としては、「え~~!?また回想スタイルかよお~~~!?!?!」というのがまずあり…。
私が4thで一番ガックリ来たのが「終わりの地点から遡って語る」ということだったので、またですかあ…としょぼくれてしまった。松山さんが南次郎を演じて下さることの有難さは半端じゃねーなー半端じゃねーよ…なんですけど、回想にちょくちょく南次郎とコーチが出てツッコミ入れてくるの…マジでアニメの総集編じゃない!?

「漫画じゃないんだからよ~」のツッコミも何だか繰り返されたのもよくわかんないんですよね。テニプリが漫画ではないことはみんな知ってますが…。
勝手な気持ちですが、南次郎には表面的にはドッヒャーって言っててもいいけど本心は多少のことでは動じない大物でいて欲しいって言うか…。
あと新テニ1で好きだったのがベテラン役者の威厳がそのままテニスプレイヤーとしての格に重なって見えるところだったので、そこを大人がおちゃらけると失われてしまうなって言うのがあって……つらい。

しょうがないのかな…。まあこれでね、G10編を片づけたことで新作アニメ世界編と足並みがそろったというわけでね…。しょうがないのかもしれませんけど……。

しかし試合は本当に良かったな~~~!!どの試合も面白かった…。なんていうのかな、「あの試合って実際に観たらこんな感じだったんだー!」というか。許斐先生は漫画家という職業について、

監督、脚本、カメラワーク、キャスティング、演技、全てを出来る数少ないお仕事だと気づいたからです(´ω`*)☆(新テニスの王子様16巻より)

と仰っています。つまり漫画のテニプリは「許斐先生を通して観た試合」なんですよね。だからこそ許斐先生のカメラに映っていないベンチでの動きやネットの向こう側の反応は、我々にとっては初めて見た無編集の世界として新鮮な驚きを伴って広がってるわけです。やっぱミュージカルっていいな 僕の全てさ

キャストの皆さんもほんとに良かったですね…。なんか、マジで言うことなしって言うか…。だって本物だから……。
大曲先輩とか本物すぎて「わあ、大曲先輩だ。やっぱりかっこいいなー」としか言いようがなかったって言うか…。

やっぱりテニプリは現実だったんだ…。

あと今回は回想シーンに伴爺がいたのがマジマジすっげー嬉しかったC~~~!!!!!!!!!!従来のテニミュでは伴爺不在ゆえにその役割を千石さんが担わされているわけですが、やっぱり伴爺には伴爺の、千石さんには千石さんの「亜久津に対する視点、接し方」があるわけですから…。

なんていうかリョーマ!と今回の新テニミュ2を通して今までで一番リョーガに対する解像度が上がった気がするな。今までは申し訳ないけど「なんか、リョーマの兄ちゃん?らしい……?オレンジを皮ごと食う。宮野真守の声がする」というイメージだったんですけど。
映画で思い出の我が家を、その幼い姿を、そしてミュで「生意気な弟を構いたがるお兄ちゃん」の自然な姿を目の当たりにしてスッと越前家というものが理解できた……。
まさにSQ本誌でスペイン戦が始まろうとしている今、こうやってリョーガに対する気持ちが高まったのは本当に幸運としか言いようがありません。
ありがとう、新劇場版リョーマ!。
ありがとう、天衣無縫botと化した井澤さん。

え…?この面白い公演に私は本当は3回足を運べてたはず…嘘だ~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!なんてねっ😊(嘘じゃないよ!)(幸村くん)

どうでもいいが、最後のreach out~~!!世界へ~~~!!!→俺たちチャレンジャー→チェンジチェンジ♪俺がテニスを選んだのかテニスが俺を選んだのか…の畳みかけすごすぎてドリライかと思った。そして「ドイツ代表とアメリカ代表が一体感を持ってここにいるの、おもしろ」と思った。



★ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』〜誰がためにのぞみは走る〜

友達が「鯨井康介が観たいので一緒に行かないか?舞台けいどろと演出音楽同じだし…テニスのOBもたくさん観られるから…」ということで誘ってくれたので現地鑑賞。

サクセス荘、けいどろ、ナポリなど観た経験上「どういうパターンで、どういうキャラが出てくるのか一応把握しておいた方が楽しめるであろうな…」と思ったため原作を何冊か読み、舞台もdアニで1作目だけ観てから行きました。

うーーーーん、エンタメだった!
結局私が舞台に求めてるのってゆとりのある演技と好きな音楽なのかもしれないな…。
もちろん、フレッシュな生まれたての役者の演技を見るのも好きなんですけど……
やっぱり演技を、ステージ上で生きることを楽しめるようになってきたベテランたちの舞台って安心して心を預けられるよねっつー…。

あらいふとしさんの音楽が良いということはけいどろで身に染みてわかっていたので開演前の骨将軍で「魂の実家……」みたいにうっとりしてしまったのですが今回も本当によかった。
「まーあんま刺さんなかったかな」みたいな捨て曲がなく、引き出しもあり……最高〜!!!!!!!OP、北海道&北陸、おしどり、EDあたりが好きですね。
やっぱブチアゲアゲ曲で楽しくなって帰りたいもんな。コメディだしね。

お話としては「あぁまあ…わかんねーけど、わかったぜ…!」という感じ。
そもそも私は鉄でもなく……四国・愛媛の人間なので本線や高速鉄道のロマンやネタについて展開されてもいまひとつ「……?はあ…」なんですよね。
なぜなら愛媛は私鉄・伊予鉄道が支配してる県だから…。
原作でJR四国まわり…予讃線とか出てくると当然嬉しいけど…まあ嬉しいけど…別に思い入れは…みたいな……笑
だから作品自体を若干、全て遠い別世界の話として受け取ってたようなところもあります。わかんなくてもまあそういうもんっつーか。

あと◯◯鉄道が◯◯になって××は吸収されて…みたいな話が難解でもうフィーリングで感じ取っていくしかねえか……♪てなってしまった。
(この作品もともと兼ね役とかが多いので面接に来た輝馬は北海道じゃねえと思ってたら北海道だったらしく、もうそれはわかんねーよ!!!!)
この辺はもうちゃんと原作を勉強するほかないと思いますが…。
ただわかんないなりにデフォルメ化されたキャラクター、演技、立ち回りでグイグイ楽しませてもらえたのは本当に力量だなあ!と思います。

北海道と函館周りは後から原作のエピソード探して読んだんですけど、結構…受ける印象が違うねえ!?!?!笑 俺……もっと本線って度量が異様にでかいのかと…
あと上越が東北にあげたのって襟章かと思って見てたのがピアスだったので「何が?」になった。
人柱会議の秋田がずっとぐちゃぐちゃ食ってるけど普通に聞き取れるの塩梅が絶妙でワロタ。

キャスト印象
・兄さん
可憐だ…という感情で頭が支配された あんなに情緒がカクンカクンしてても…高速で喋ってても…何をしててもこっちの心を掴んでくる やっぱたかしってスーパースターなんだな……
・ジュニア 
マジでなんかでこうおっしゃってる方を見たんですけど、ほんまに日本のジムキャリーすぎる。前に見た演技がカイジだったんですが振り幅がすごいよ…。理屈抜きで東海道兄弟2022の天上天下唯我独尊が見たすぎて一人でもう一回見に行ってしまったので俺の負けだよ。
・山形
山形様ぁーーーーっ!!!!山形様!!!俺…山形様!!お上品で…最初小鳥と語らわれながら登場された瞬間から私の心は……
ずっとお国言葉なのがなんというか…フフ…(山形出身観月はじめのオタク)
しゅんりー回見に行ったらりんかい線様まで拝めたので本当にありがたいねえ…。
・北陸
自分の存在感を武器にする方法がわかってるね…て感じで……面白くって…北海道とのシーン(新幹線イヤーかな?)がめちゃ好きでした。長野ちゃんと並ぶとホンマに「どうして…😭」になる。
・函館本線
本線 歌うますぎ ワロタ さすがに…。「ほ っかぁいどぉ…」て優しく歌で語りかけられると…俺頑張ります…になっちゃったわね……。なんか、たぁと様の歌唱力と振る舞いのおかげなのかものすごく器が大きく…頼もしく頼り甲斐があり…かっこいい先輩だなあ…と思った……。
・東北
兄貴〜!!!!!!!いいよな こういう兄貴分というか、まじめ枠が必要だな、舞台っつーのはな でも上越と揉み合いになってひっくり返って笑っちゃってたのがよかった。プロミィス……は反則だよな…。
・上越
大きいというより 長い……。なぜだろう!?胴回りが細すぎるのを惜しげもなく見せてくれるからか!?背が高くかっこよく美しい役者なのにキャーー❤️じゃなくてダハハwwwwみたいな気持ちになっちゃうの、ザ・川尻作品っていうか……。

・九州
ばばりょってなんでもやってくれるんだ
・山陽
なんかすごく中庸でいい 苦労性の善人お兄さんっていうか…。
おしどりダンスでポンポン破壊しちゃって「あ…ああ…笑」なってたのがかわいかった。
・北海道
なんか…幼女すぎん!!?!しかし歌唱力はキレキレ 動きがバキンバキン 本当に器用な役者さんだね…。本線との関係性が歪だったりかわいかったりだな…
というかたぁと様と輝馬の演技によって、一番原作から見え方が乖離して見えたコンビかもしれん。

・長崎
いや〜〜それを抜きにしても好きでしたね。長崎、俺の好きな変なメガネっていうか…。九州と並んだ時のバランスが良すぎる。若干九州が長崎に押されてる感じがいいね……。
・山陽本線
俺はこういう上司に生意気な部下が素直に好きだぜ。なんかやさぐれてる感じが良かったです。
・長野
かわいすぎいいいいいいいいい 演技うますぎいいいいいいいいいい
歌うますぎぃぃぃ〜〜ッッ 私が見た回、2回とも升谷くんの回だったんですが…。
マジで普通に何もかもがお達者すぎて、末恐ろしっ…なりました。かわいすぎてバァー!する上越に「オイ、普通にやめな💢」なりました。(モンペ)

しゅんりーの人形捌きが異常に達者だったのと、都営浅草線が銀座線パネルにフルスイングかましたときの「ヒッ…」て凍りついた空気が、やっぱもう今の世では暴力って…ダメなんだよ。という感じで印象深かったです(どういう感想やねん)

愛の視察って何……?と思ってたら、終演後の物販コーナーの様子を永山たかしとばばりょに見ていただける狂った空間だったので草でした。
なんか…景気がいいですね♪ファンの方たちもノリがいいのか、ベルをけたたましく鳴らされてる中レジ終わった後に購入品をバシッとアピってて良かったです。


★ ミュージカル『Dear my パパ』

なんかよくわかんねーけどTLに流れてきてたんだよな、なんだっけ…なんかわかんないけど行くか……と思って当日券取りました(勘でチケット取るなすぎる)が、
会場に行って「あ、そうだ、けいどろに出てた福島海太くんとBISKEさんが出てるからTLに流れてきてたんだわ……」て思い…出した。
北千住のシアター1010、初めて行ったけどすごい新鮮な……なんだろ、地方の県民会館とかの中ホールくらいかな?下のマルイで飯食えるので助かりますね。駅から近いしね。

客席入らずにロビーでぼーっとしてたらスタッフのお兄さんが「ただいま赤ちゃんがステージに登場しましたあ…」てボソッと呟いてて何?と思って入ったらマジでいた。怖。赤ちゃんが上演の諸注意を無言でしてくる 怖

幕が本当にあるのかと思ったらこれは映像が映せるタイプの半透けスクリーンに映したパチモンだーーっ!!!なるほど…?映像演出多めって感じですね。

感想としては…曲はめっちゃ好き、演技もパフォーマンスも好き、演出やセットはそこそこ好き、ストーリは「?」て感じ…かなあ〜!?!?!

まあそもそもなんだ…もうこの令和の世で「血の繋がってる生みの親か、育ての親か?」みたいな話をするのが古いのかもな…。もう無限に家族の形があって当然の時代だし。

というか、赤ちゃんを拾っちゃった、警察にも届けられないからシェアハウスのみんなで育てよう!の流れにツッコミどころが無限にあるので(まあ女目線だと全てが気にならざるを得ない)……。
もっとシェアハウスサイドに警察に届けられない事情があるとか、水嶋くんがあいつは俺の子だ!って認めたくないけど思ってしまう理由がちゃんとあるとかであればもっと納得しながら観られたかもしれない。
その辺の土台が揺らいでるとやっぱ…まあオーナーの言う通りしょせん育児ごっこだよね…予防接種とかどうすんのよ?という視線で見てしまうので……(ちくちくババア)

てかオーナーのせいで始まったことだろ!!いきなり正気に戻りやがって…!!お前が始めた物語だろ!!!!!

まあぐるぐる考えながら見てたら突然悪のアジトみたいなとこで悪事の内容がストレートすぎる悪役(歌唱力SSS)が登場するので、すべてがファンタジーだったのかもしれません……。
言っちゃなんだけどこの細部は置いといて突っ走る感じの脚本、あ〜演劇だな…(演劇経験者感)みたいに俯瞰してしまう瞬間がちらほらあった。

セットがすごく可愛かった〜〜!!中・外・上の部屋・奥の部屋くらいですけど使い分けがいいですね。コンパクトにまとまってるというか。私はこういう場面がある程度固定されるタイプの舞台が割とかなり好き。

あとはキャストにあやされる赤ちゃん視点VR、新しすぎて笑いました。舞台見てる時に「あーん😫もっといろんなところから見たいよお😫」て思うことはありますが、まさかえっ、俺が…今そこであやされてる赤子に…!?! まあカメラだから流石にちょいラグはあるんだけど。面白いよね。映像演出のフル有効活用つーか…。

歌は…歌は本当によかった〜!!!!!! 私は神永さんも佐奈さんも生で見るのは初めてなんですけど…歌に乗せて語るのがお上手ですよね、お二方とも。
あ〜今見てるのってミュージカルだな、今気持ちがメロディになって口から出てきて紡がれてるんだなあ…て自然に受け取れました。嬉しいよね。

ここ最近「ミュージカルの歌ってなんだろう」って悩むことが多かったのですが、やっぱり三ツ矢さんの作詞ってすごい…日本語のピックアップの仕方がうまいのかもしれない……。そもそも日本語ってミュージカルと相性が悪い(文章の最後まで意味が確定しないから)とはよく言われますが、だからこそ枝葉をぶった斬って肝心なことから話す、繰り返すというテクニックが必要になってくるんですけど……適切ぅーーっ!

あと印象深かったのは川﨑さん、酒カス演技が似合いすぎだろということです。
まあ40代手前の30代にしてはちょっとまだ若いか…見えても30半ばくらいか!?というところはありますが…川﨑さん……カイジに出て見ないか?

最後にこれだけは言わせてください…

PS2あたりのインディーズ開発のアングラゲーみてえな演出!(?)
↑のPVでもチラッと見られるけども。
でも2回目は疲弊しながらもま、寝てない母親の精神状態ってこんなもんかもな…みたいな気持ちもあり。

でも怖いよ!!!!!!!!!笑

話に乗り切れなかったので満足度はそこそこでしたが、演技・歌はよかった…そんな感じだぜ。




★ 舞台『パタリロ!』~ファントム~

「テニミュロスを癒す舞台は今パタリロしかありません」と謎の力強いダイマをweb拍手でいただいたので、dアニで「スターダスト計画」だけ観てから現地鑑賞。この時点で既に楽曲のノリが好きだ…!と思った。
あと私はテニミュ3rd野村拓也くんのことが本当に本当に好きなので、佐川くんが出てると言うことでホイホイ行って来ました。

うーーーーーーん……最高!!!!!!!!!
私ってやっぱりメタ認知ギャグを自由に使えるタイプのコメディ舞台作品が好きなんだわ…ということを感じた。
まあそもそも魔夜作品って…舞台と相性が良すぎますよね…!!
これでもかというほど長い髪の男たち、バシバシのまつ毛、紫のアイシャドウ、毒舌ギャグ…。
よく実写化と舞台化は一つに括られて語られがちですが、やっぱり舞台って違うよなあと。空間芸術(お客さんがその場にいる)だからこそ、演じ手と客の間に協力関係というか…「一緒に嘘をこの空間で実現化させましょう」みたいな意思疎通が生まれるのが好きで…。
トチったりしてもそこを逆手に取れる、そこが好きなのもある。
パンフレットに魔夜先生が『アクシデントを笑いに変える、「逃がす」』という言葉を寄せられていますが……そういうことなんだよな〜!!って嬉しくなっちゃった。でもその逃がしってテクニックがいることで…だからこそコメディって役者の資質が試されるよなあとも思います。
ストーリーは…ある程度パタリロをわかってる人向けにできてるかな?というところはあるんですが、でもなんか、「親戚の家に途中の何巻かだけあった昔の少女漫画を読んでる」みたいな感覚で見られたかも。連載長い作品ってそういう読み方することない?こち亀とか王家とか…。

楽曲は…ま〜〜〜相変わらずよかったな〜…!!
過去作から意図的にやってると思いますが、歌詞が「僕パタリロ!僕パタリロ!」「バンコバンコバンコラン♪」「ヒューイヒューイット♪」「バーイバイラスベガーース!!!」「なーーーにやってんですかァ!なーーーにやってんですかァ!!」ととにかく繰り返してくれるのでわかりやすいし、そんな曲ではキメキメに決めようがないので…バシバシの耽美なキャラでも抜けてしまい憎めない。

まあミュージカルじゃなくて舞台だから、ほんとに歌自体もなんていうか…表現のための一つの武器として振り回してる感じですよね…。
中村中さんが出てきて超絶歌唱してくれる(声の使い分けほんとに痺れた)のもあーーーッ景気が良すぎ、最高最高最高…になっちゃって…まあ脈略とかはないんだけど。
ショーってそう言うもんだから!!いいんだ!!
あと中村さん、エンディングとかですごいニコニコしてて癒される、のにFly me to the moonのあれで爆笑させられてしまった ズリィよ。


私はあんまりビジョンとか映像使うタイプの舞台は好きじゃないよ〜!って再三言ってきたんですが、申し訳ございません!パタリロは可!!!!!!!!
思いっきしアニメ調の背景映したり、原作のコマを飛び散らせてみたり…原作・アニメ・舞台、何もかもひっくるめてパタリロという世界観のうちに内包されてるんだよ!!というパワーを感じました。
だってあそこで映す滝、普通の滝っぽい映像でもいいのにあえてあんなアニメにして…。いいよぉ〜もう本当…最高だ…。

ヒューイットのロリコンネタについて、倫理的にアウトだというツッコミを入れながら「でも45年前の花とゆめでこんなメチャクチャやってたのよ!?フィクションよ!?」って言いに駆けつけてくれるのが月影先生だったのはんなわけねーだろすぎて馬鹿笑いました。
さ…さすが倫理観に欠けた演技指導(矯正ギプス、ボール射撃)ばっかりしてきた女の言葉の重みは違うなあ〜!!!
その後は特にロリコンネタも掘り下げず千葉ネタに終始してたのはまあ…バランス感があるなあ…という印象。
フィクションだから良い、とフィクションの中でないと許されないにはだいぶ違いがあるとは思いますが、難しいよなーっ!!

キャストの皆さんもほんまに良くて…。いや、メイクがバシバシすぎて見てる時は誰なのか深く考えてなかったんですけど、あ、いくみんか…あ、宇野さんか…みたいに後から気づいた。後藤さんってあんなに可憐な美少年だったのか…。
でも一番よかったのはザカーリかもな〜!!!!あんなに捨て身で喘いでくれたのに…!扱いがあんなんで…!「いただけ!!!」てキレるザカーリコーナーが面白すぎて、秋…。さとちゃんってすごい 改めてそう思った。
ヒューイットは別枠です なんなんだよヒューイットって。

あとはお目当てで行った佐川くんですが、なぜか幕が開くまで失念していたのですがタマネギ部隊なんだからずっとメガネで口をホヨヨ…としてくれている(限りなく野村拓也のアトモスフィアを感じる)ということに気づいてからは「ありがたいねえ!!!!!!!!涙」の感情に包まれた。
俺の3rdルドルフへの想いがここで成仏した…!
改めて気づいたのですが佐川くんは本当にお顔立ちが上品で美しくて…歌声がカッコよくて…もっとこのタマネギ部隊で色々やってるとこ見た〜い!

DAMで会えるカッコ良すぎる佐川くんさん

まあ何より加藤諒さんですよね。
ほんとに…この方がいなかったらパタリロを生身の人間で表現してみようっていう発想自体、永遠に生まれなかったんじゃないか。いや生まれても「いやいや…笑」てお蔵入りしちゃうか。
やっぱりね〜、スタァですね…!
そこにいるだけで説得力を持ってパタリロの世界を構築できるっていうのは……スタァですよ…。

舞台の後に45周年記念レビューショーがある都合上、作品自体はあっさり目な印象ですがとにかく満足!白泉社を讃える歌も、ホットパンツも見られたし、ペンライトも振れたし…。
🎶実際家帰ってからずっと舞台パタリロを…聞いている…。へい🎶ドゥワッドゥワッ…
パタリロ最高!!!!!日常にメタギャグとガンギマリが足りない人はパタリロを見ましょう!!!


★カリスマdeステージ

カリスマ感想


川尻演出が好きなのと、当代青学のテニミュ以外での演技を見てみたいと思ったためチケットを取る。

ミクサの劇場入った瞬間「こ、こんなキャパじゃテニミュ上映会当たる訳ねーだろーが…!!」と思って笑いました。客席がギュッとしてる。

あまりにも前の席だったのでパースがつきすぎて田中涼星さんの顔が遥か彼方になり見えないかもしれない💦と思った(本当に杞憂)。
奥に向かって斜めに配置された枠セットでルド吹のクソデカセットを思い出し傷が疼いた。
基本的に原作有の舞台は履修してから観る派なのですが今回は時間体力気力が間に合わず、初見で現地へ……。

OP曲→ショートコント仕立ての連続展開・歌謡ショー→ED曲 の川尻フォーマットに収まっていてというか、
コメディ系だとやっぱそうなりますよねという感じ。
コメディ観に来てんだからそれで…いいんだよ!!!OK!!!

衣装の出来がツルッとしてるという気もするが見栄えがかなりいい。
理解さんのズボンがピチピチすぎてちょっと気になる(思春期)。

エピソードとしてはいおりくん・理解・テラ・猿川・天彦・大瀬くん・ふみや、テラ死、バイバイふみやの順だったかな?たぶん…。
配信で見返してはないので順番は怪しいんですが…。

「初見でもなんとかなるよね!?お願い恵太!(川尻演出への無茶な期待)」と思って来た身でありながらあれなんですが、
今回はかなり「キャラ紹介」のエピソードでガッツリ尺を取っていた、というか7人分ちゃんとやるとなるとああなるでしょうねという印象。
初見的にはめちゃくちゃ助かりつつも冗長にも感じられたが、
カリスマのオタク的にはどうだったのかな……。

中盤くらいまではキャラクターを、紹介していただいているな。という気まずさが若干あったのですが、
天彦が頭抜けてキレキレだったことで一気に笑いのムードが加速したので安心した。

と同時にコメディ作品において役者に要求されるもの(間合い、堂々とすること、演技力)などもひしひしと感じてしまった。
今回はキャスト人が田中さん以外割とコメディ作品の場数が少なそうだったので、余計にそう思ってしまったのかも。
終わった瞬間の友達と私の感想「恵太、涼星(敬称略)、なんとかしてくれて…ありがとう。」だったし……。

もし続編があるなら、たぶん続編の方ができる幅が広がるぶん面白いだろうなと思います。 


ということで全体的にはコメディ作品として楽しんだというよりはキャラ紹介を見せていただいたという感じで、
帰りに友達と「えーあの中だと誰が好きー?」とか言いながらキャッキャしたのが楽しかった。

ちなみにツイッターで肘ぴが誰が好きか当ててください♪という激烈かまちょツイートをしたところ、
参加者13名で全員が「わかってますよwww絶対…理解でしょ?😉」という回答でした。

全員不正解!!!!!!!!!!!!!!!!意外とこういう時肘ぴは素直にメガネに行くタイプではない。
漏れの推しゎ……伊藤ふみやです。


まああの舞台で見た限りなのでもっとラジオドラマでキャラクターを掘り下げると違ってくるかもしれないのですが、ふみや……可愛くないですか?
後半の大瀬の財布窃盗とバイバイふみやを踏まえて、
「え?こういうタイプなのに…いおりとテラと茶しばきに行こーつって一応待ってはくれてたんだ…てか3人で何話すん…」と反芻しての萌えがあって…。
あの茶しばく時も人の金で行こうとしてたのかな。私的には払う・払わないが完全ランダムだと嬉しいのだが。

ふみや、歌うとき全部ラップなのがなんでよーー!!ふみやーー!!と思ったんですけどそれがふみやなのかもしれない…。

後半の歌謡ショー(エクササイズ・買い物ブギウギ・死にサミ)でどの曲が断然好きかっつーと死にサミが中毒性あるし、
「こらこら!死んじゃダメでしょ~!」て言われるより前向きにちょうどいい死に方検討してくれるふみやっていいやつやんと思うし。
だから大瀬くんって財布パチられてもふみやの似顔絵とか描いてんのかなあ。やめなよこんなやつ慕うの(それはそう)

ただふみやがカリスマハウスにみんなを集めたとかの下りは設定が触れられなかった以上よくわかんなかったので、
ふみや出ていかないで!引き止めなきゃ!は若干強引な作劇にも思えてわかんなかったですね。
可愛いから……いいか。
ショートコント!!さよならふみや!!!みたいなことなんだろうな。ショートコント!!死んだテラさん!!

キャラ紹介エピソードは当然印象付けるために基本の「○○のカリスマ」っていう設定を前面に押し出さざるを得ないと思うんですが、
カリスマのキャラクターってその○○のカリスマっていう設定を前面に押し出せてないフラットな時の方がなんか可愛げがあって好きだな。

いや作品設定全否定してるわけじゃなくて、その設定を踏まえて、その設定があるうえで一歩下がってほかのキャラにツッコミしてるときの方が魅力的みたいな…。
セクシーの話してない時の天彦萌え~みたいな。猿川を便利に使ってるテラくんがかわい~みたいな。わかるよなぽまいら。

あと本当に余談なんですけど、
テラくんが「可愛く手を振りながら、いってらっしゃーいって言っちゃ、ダメだよー?😊」って振った時に
私の中で
嫌だっ!!!行ってらっしゃーーいっ❤とかかわい子ぶってピコピコお手手振りながら言うじゅやま、見たくないッ!!!!!!!!!」という強烈な感情が生まれたのですが、
「いってらっしゃーーい。(棒)(両手ブンブン)」だったので、めちゃくちゃ嬉しかった。

リアルタイムで青学を演じてるキャストが他舞台にも出るのって4thが初めてのことだと思うんですが、じゅやまの桃城が好きなあまりに私の心が拒否反応を示したのかもしれない。

~完~


★『Dr.STONE』THE STAGE~SCIENCE WORLD~

ドクステ行ってきたわ!!!
初演の時は現地行けなかった(コロナでほとんど休演になってしまった関係者の皆様のツイートも拝見していた)ため、
再演のお知らせがあってすぐチケット申し込みました。
ミレールで映像も買ってたんだけど、流し見くらいになっちゃってて…。

↑これは前回の公演ダイジェストですが…。

ランダムアクスタ欲しい!と思ったけど売り切れていて、グッズ売り場が閑散としていた。回ごとに個数を確保しているのだろうが、なんとかならんだろうか…。
ステラはとにかくトイレがめちゃくちゃ多いので大好きだ。
うちわはドクタローだった!ロビーにちらほら小さいお子さん連れのご家族がいらっしゃって和む。

ドクタローが出てきた瞬間私はドクタローの虜となった。
舞台というのは日常と別世界に連れて行ってくれる芸術ではあるが、現実と舞台の境目をどう繋ぐか?
シームレスに観客を舞台の世界に誘うには?という点を私は非常に注目している。
観劇慣れした大人が多ければ、ブザーとかメロディだけでスッと沈黙が下りることもあろうが…。

今回は特に「子供も大人も楽しめる作品」として打ち出されているだけに、いきなり原作キャラが出てくるー!というよりは
「なんかおもしろい人が出てきたぞ!!」というインパクトのあるツカミが大正解だと思う。
子どもって、いきなりキャラクター(プリンセスとかヒーローとか)が目の前に出てきたらシャイになっちゃうこともあるじゃん。
科学が大好きで、千空に憧れているドクタローとサイエンスガール・ボーイたちのくるくるとしたコミカルな動きは純粋に楽しい。

メタ的な話ではあるが「失敗しても大丈夫、だから科学は面白い!」というのは科学の本質でもあるし、
舞台上で実験が失敗した時もうまく軌道修正できる魔法の言葉だなあと思った。もちろん、それができるのは演者の力量あってのものだが…。

楽曲に乗せてドクターストーンのストーリー導入を行うのも良い。
石田隼さんのハキハキとした活舌と舞台上の演出、美しいコーラスによって、「みんな石になっちゃった!」というインパクトのある物語がスムーズに入ってくる。

毎度舞台の話になるとしてしまうのが映像(後ろのスクリーンにどれだけ映像を映すか)の是非であるが、
私はドクステで結構がっつり映像演出を使っているのは好きだった。
これが初めての舞台鑑賞になるかもしれない子供たちにとって、ある程度視覚的に楽しめる仕掛けというかアプローチは大切だ。

歌詞やセリフが文字になって後ろにドーン!と出るのもいい。
空間に世界を見出し、セリフや歌詞を聴きとり…と、舞台というのは結構観客も前のめりに協力していかないといけないものなので…。けっこう…むずかしいよ。
その点高台にもなり、居室や背景にもなる可動式セットは見立ての芸術小道具・入門編としてピッタリだ。(もうなんでも褒める人間になった)

いや~~~~しかし…OPナンバー(千載一遇Science)…本当にいいですね。
とにかく一人じゃダメ、みんなで協力することで何かが生まれるというメッセージがストレートに伝わってくる。
というかハーモニー、とりわけ杠の声が美しすぎて、歌そのものが「人と人が協力し合って何かを生み出すすばらしさ」になっている。
何だか知らないんですけど本当に…感動してしまって…
カンパニー全体の意気込みが迸っていてボロボロ泣いてしまった。
演劇って人と人が協力して生み出すもの、そのものだもんなあ。

そういえば石田さんと大隅さん以外誰が出るか知らないまま行った(知識が偏りすぎ。)のですが、キャスト陣も良かったな…。
宇野さんはパタリロぶりですが相変わらずロン毛が似合うわね。
歌声がスカーンと余計なものをそぎ落とした感じで好きだ。
コハク役の永利さんの歌声、凛々しくて、かつスイカへの愛情が溢れる演技で…嬉しくて…
やっぱり女性のいる舞台って最高…それに子役までいるならなおさらだ!!

スイカの衣装のラインが奇麗だな~と思ったんですが、全員出来がよかったな。
素足に草履というか、履物っぽく見えるようにシューズを改造しているのですが、すごく自然で…。というか千空のウィッグがね、ようやったよと…。

ドクストを舞台にするなら絶対にサイエンスショーを挟みたい!!というのはすごくわかるし、体験してみるとめちゃくちゃ良かった。
目の前で作中に登場した科学が現実にも存在しているんだよ、ということが伝わってくるし、そもそも純粋に楽しい。
サイエンスショーパートでは客席が明るくなるのも良い。
映画館とかではお子様の鑑賞を推奨するために館内の照明がちょっとしか消えない回を設けるみたいな施策を行っているが、
合間合間にふっと肩の力を抜いて遊べる時間がある、喋ってもいい時間のある舞台鑑賞ってめちゃくちゃ嬉しいよな…。
周囲のお子様も楽しそうで…。
やっぱり、大人が楽しいコンテンツもいいけど、お子さんが楽しんでるのを見ると嬉しいもんな。
この辺のストーリー的にスパイになった杠と大樹の出番が減りがちということもあって、サイエンスショーで楽しく出てこられるのもなかなかうまいと思った。

観劇人口を増やすにはどうすればいいか?というのは演劇界全ての問題だと思うので、一つの答えとしてドクターストーンは100点満点だったんじゃないだろうか。
地方巡業とかね、してほしいですよね…。

原作を読んでいて知っているはずなのに、クロムが石を収集していて実験を行っていた…という個所ではジーンとしてしまった。
大昔から「なんだろうこれ」「こうしたらどうなるんだろう」と思って行動を繰り返してきた人間がたくさんたくさんいて、
一つ一つの経験が集合知となり、科学として現象のレシピが解き明かされてきた先に今この現代があるんだなと。
「何千回世界を間違えてやり直して ただ一つの答えを見つけ出したんだ」だよね…。人とは世界、世界とは人だよね。
スイカだって、いずれたった一人で勇気を振り絞って世界をやり直すんだもんね…。

というわけでホントに良かったです、ドクステ。

金狼がメガネ作ってもらえなくて矛を燃やされただけで終わって気の毒でワロタ😿ので、ぜひ続編を…作って完全体の金狼さんが拝みたいものですね。

はあ…

ドクタローのこと…

ほんとに好きかも…………………………………………………………………………………………………………………………………………

ビバ再演スって大隅さんが(ごめん、最初記事出したとき間違ってたよ)言い出したヤツだと思うんですが、もうカンパニー全員で採用していてほほえましいっていうか、そういうところが好き。



★劇団四季『Crazy For You』

「ラブコメ好きなら見て損はない」とオススメされたので行ってきた。(勧められたことに素直な女)
八王子って初めて行ったと思うけど、すごい栄えてるんだなあ…。
というか、ホールがでっかい!!商業施設にくっついてる?と思うんだけど駅直結でこんなでかいホールがあるんだ。
文化的に恵まれている素敵な街だな。開演まで下で買い物した。シャンプー買った。八王子まで来て買うものかと言われたら絶対に違う。

客層が普段見ている2.5とは当然違っていて、なんかワクワクした。
家族連れの方が多い気がする。
みんなで舞台にお出かけなんて…なんて…ステキな一日でしょうね…。
知らなかったのだが、四季のチケットは事前に郵送されてくるものだったのでビビった。
直前コンビニ発券しかしたことないものでね…。

舞台は素晴らしかった。というか、何だろう、
ああ、舞台だあ~~~~!!!!!!!」と久々に思ったというか。
大人数のキャスト、立派な大道具、華やかな衣装、軽やかな圧巻のタップ、
歌声の調和のとれたハーモニー、そして豪奢なレビュー。
なんというか、「舞台ってこんなのだよね?」というイメージのど真ん中って感じじゃないだろうか?
よく演劇部だったころに「ロミオとジュリエットとかやるの?」とか聞かれたりしたし、
マンガの中に出てくる演劇部や文化祭の演劇も大掛かりな大道具や衣装が出てくるが、そのイメージが具現化したらこうだろうな、みたいな。
まあ実際はそんなものまでたどり着いているところはほんの一握りであろう。
小劇団であれば小道具は箱馬だけかもしれないし、なんなら路上でやってるかもしれないし、衣装は普段着かもしれないし。
つまり、劇団四季というのはそういう「人々が思い描く舞台演劇」のイメージを長年に渡って人々に提供してきた圧倒的な存在なのだな、と感じたのだ。

ストーリー自体は…別に好きじゃなかったなっていうか、いや…?
アレだと思う。私がラブコメの定義で個人的に上げているところの「愛すべき二人かどうか」にあんまりガッチリハマんなかったんだな…笑
だって全員…行動が身勝手だもん!!笑
ボビーがお母さんとアイリーンに挟まれてハァ~~!!僕はダンスがやりたいだけなのに~!ってなってるところ、コミカルで楽しくは合ったけども
「いや、婚約したならさっさと籍を入れてそれから物事を考えよ。母親ではなく、彼女の側に立って発言すべき。」(ママスタオンライン読者思想)となり、
これからこの劇場でザングラーをあっと言わせるショーを展開してアイリーンもお母さんも見直すんやろなア!と思ったら、速攻でネバダに行って新しい恋を見つけてしまったのでワロタ。
アイリーンはーーーー!??!?!?!?!?!?!?!?

そんなだからポリーのことを口説いてたとしても「アイリーンはーーー?!?!」になっちゃってね…。
だってアイリーンは別に押しかけ当て馬ヒロインとはわけが違うじゃん!!婚約したんだからさ!?
政略結婚でもないんだし…3年だぞ…いい歳の女をさあ?!?!?!
まあポリーはめっちゃ芯の強い女かつチョロい女で、表情も豊かで可愛くて面白かった。
ザングラーさんってわりと年上だと思うんですけど、好きになっちゃったモンは仕方ねえわな。
いや…ボビーの変装技術に依存する問題だとは思うけどね…

関係ないんだけど、メインの二人の名前が「ボビー(Bobby)」と「ポリー(Polly)」って…わかりづら過ぎる!!
まあ原語の問題なんでしょうけどね。
日本で言ったら何だろう。浜田と鎌田とか?

しかし、「自分のもう一つの姿を好きになられてしまった」っていうのはめっちゃラブコメの王道だわ!!!!
静かなるドンだし、半熟忍法帖だし……けいどろも…おおむねそうか。
惜しい!これでボビーがもっと誠実な男ならね…!(ボビーアンチか?!)
いや、ボビーがネバダで劇場やるって~つって女の子たちが(休暇目的であろうと)来てくれるあたり、めっちゃいいやつではあるんでしょうね。
女の子たちがプロフェッショナル精神に溢れ、かつ前向きな楽しいギャルばっかりだったのもあると思うけど。
しかしそれぞれのカラードレスめっちゃ素敵だったな。
舞台衣装が翻る美しさにうっとりできるって贅沢な経験だよ。

真・ザングラーが来てからはストーリーが激動で面白かった~。
客席のお子さんもダブル・ザングラーでケラケラ笑ってて心が温まった。
ここに限らずだが、コミカルさの間合いが完璧で絶妙だったな。

しかしだよ!?町の人々を舞台に導いたのはボビー(偽ザングラー)の功績だとしてもだよ!?
ショーの失敗で意気消沈した町の人々を再度盛り立て、
私財を投げ打ってまで好きな女のために尽くした真ザングラーこそ立派な男だと思いませんか!?
だって「こいつら…トーシロ…才能ねえわ…!」て思ってたのに最終的にはショー成功させてるんだもん。劇場は売る羽目になっちゃったけどさ…。
宣伝の力かもしれないけど、ザングラーって本物のエンターテイナーなんだなあ…って感動しちゃったよ。
ボビーの女々しい感じとかコミカルさとか謎の前向きさと思ったらフッと諦める感じとか、なんかどうしょうもないなー!って思わされる感じは大好きなんですけどね…笑

でもまあ登場人物全員数秒ないし1曲で恋に落ちたりするので、思い切りがよかった。
アイリーンがランクに行った時は「え、いいんですか!!??!?!?」と思ったけど楽しそうでよかった。
(でも絶対別れそうじゃない?このカップル…。)
ボビーとポリーをくっつける(周囲のみんなが作戦練ってるとこ)のは萌え~となったが、
ボビーとポリーがくっつくこと自体には興味稚内になった。
も~あんたら…wwwwww好きにせえや!みたいな…。
「この日が来るのを信じてたよ!」←マジかよ なんという自信
やっぱすげえよボビーは メンタルがSSSだな…。
なんならポリー父×ボビー母のカプには興味があるが、このかたっぱしから脇でカップルで作られていくの、商業BLの連載が続くといろんな脇CPが生まれるのに似ていますね。(そうかな。)

少々感情の起伏に置いていかれそうなところはあるが、楽曲とダンス、舞台上の光景の美しさに乗せられて
このリズム このミュージック この恋 他にはいらない!!」が全てだなァ…と素直に思える。ていうか、I got rhythm, I got music. I got my manを「このリズム、このミュージック、この恋」にするのいい訳だな~。

舞台転換やダンスの楽しさ、舞台というものの楽しさがギュっと詰まった素晴らしい舞台であった。
帰り道に踊りだしたくなる、歌いだしたくなるミュージカルって素敵だよ。
役者さん一人一人が輝いていたな…。いい体験をしました。

終電の関係で夜の八王子を疾走する羽目になりましたが…。そして逃しましたが…逃すな!
電車に、乗せてあげて!(踊りを、見てあげて!)



★ミュージカル『憂国のモリアーティ』Op.5 -最後の事件-

チケット取ってなかったんですが、銀河劇場の立ち見券が出たと聞いて反射で取ってしまった。銀河劇場の立ち見大好き!!最初から売ってほしい!(そんなチケ発、ない。)
しゅんりーさんモクでOpt.1を配信で見てからというもの、
そのクオリティに圧倒され、配信ないし円盤でここまで追ってきたわけですが、もう最後っぽいので…せっかくなら現地であのテーマソング聴きたいよなあ!!と思って。

立見席、2階だった。テニスの時は全部3階だったので(そういうのもあるのか)になった。もちろんとっても見やすかったです。
というか、セットに高さがあるのである程度上からの鑑賞のほうがわかりやすかったかも。客降りとか客席を使っての演出すると誰がどこにいるんだかわかんないことがあるので、俯瞰で見られる方が嬉しい。1回だけ観に行くとかなら全然選択肢としてアリだよな、立ち見。(立ち見全肯定論者)

しかし美術が…豪華だ!豪華というかよくできているというか。
高低差がありつつ、様々な風景に用いることができる汎用性があり…あの坂を見た瞬間に「滝落ち(憂モリにおいては滝ではない)特化セットだーーー!」と震えた。
ただ、あの頂点から落ちたらさすがに死ぬよなあ、下通路だしな、と思ってたら坂途中からの落下(落下先が隠れる位置)だったので絶妙で良かったですね。たぶん、罪を背負って死のうとしたウィリアムと合わさってゴルゴダの丘イメージなんだろうな。

感想としては「綺麗に終わった………………………………」に尽きます。
Opt.1~4までの場面を振り返りながら両陣営の結びつきを描き、そしてシャーロックとウィリアム二人の関係へとたどり着く。
舞台上でのピアノとバイオリンの生演奏、たくさんのアンサンブル、ハイクオリティな楽曲と、最初にモリミュを見た時の「こんなに普通のミュージカル?っぽい2.5があるんだ…!!!(それまであまり舞台に通う方ではなかったので知識が偏っていた)」という衝撃から変わらないまま、ここまで描き切ってくれたことに意義があると思う。

私自身は楽曲の好みと演出からOpt.2かOpt.1が傑作だと思っているのですが、そういう意味ではOpt.5はとりわけキャッチーな楽曲があったというわけではなかった印象。
ただ、それぞれのキャラクターがそれぞれのキャラクターにしか歌えない言葉と音楽を与えられて、楽曲を通して感情を語っている、今はこの人の見せ場なんだ、この人のシャーロック/ウィリアムへの想いなんだということがストレートに表現されていてよかったように思う。

シャーロックとジョンの曲が好きでした。ウィリアムの心に風を吹かせたのはシャーロックだけど、シャーロックの心を照らしたのはジョンという光だよなあってしみじみ感動した。いい…かけがえのない友情だな…。
あと、ボンド!Opt.2好きとしては楽曲の途中からボンドがアイリーンになった!とわかって鳥肌が立ちました。こんな表現があるなんて……ここだけでも現地に行ってよかった。

両陣営の動きを見てると、それぞれが思いによって結びついているものの、ウィリアム陣営は最後の最後で「踏み込まない」優しさが強すぎた、相手から遠ざかるのが優しさ打って思ってるやつらが多かったのかな…って思います。大人過ぎたというかね…。
兄さんもルイスもモランもフレッドも、ボンドもウィリアムがそう言うならってチームになってきたわけだけど、「ウィリアムに死んでもらいたくない」という本音から逃げ続けていたわけで…。
シャーロック陣営はその点ストレートに感情を発露できる人間ばっかりだったしな。
ルイスとフレッドが「ウィリアムに死んでほしく、ないよねえ~!!」って結託し始めた時にええぞええぞ!!よく言った!!!みんなで止めよー!!って大ヤジしそうだったよ(迷惑行為)。
なんか、末っ子というか、ここで結託するのがルイスとフレッドなのがカワイイよな。まだ大人になり切れなかった二人というかね。

誰かから愛されている人間が、「自分が全ての罪を背負って死ねばいい」と思って行動するのはうまくいかないよってこと、ウィリアムにもコードギアスR2を見ていればわかってもらえたはずなのに…(?)

あと満を持してのレストレードワンマンショーがあったのでめちゃ嬉しかった。熟練の客ばっかりなのか、まったくフリもないところからジャストで手拍子が始まり恐ろしかったが…。しゅんりーさんの歌声…大好きですわ!!
それにしても警部役をやりすぎ問題だが、シリアスめなミステリーものを作るときは「ここらで警察パートを入れて緩和を一つまみっと…」したくなるものなのだろうか…。そしてその期待に100応える職人、髙木俊…。

ウィリアムのソファ、シャーロックの椅子、そして二人で腰掛けるベンチ、象徴的で美しかったな~~~~~~。
原作読んでるとああ~あのベンチねっ!と思うけど、舞台では具体的に語られていないのであの世なのか、どこかの場所なのか、ハリーポッターでハリーとダンブルドアが語らったような駅なのか?曖昧なままに留めてあるのが良かったように思う。

Opt.2で「兄さんをリアムなどと…ビキビキ😡」ってブチ切れてた強火ルイスが好きだったので、兄さんの愛を知って大人になったルイスには若干切ないものがありましたね…。

あと細かい点にはなりますが、貴族と庶民が「犯罪卿が死んだぞお!!!!!!」ってなってる時に貴族と庶民の娘たちだけは浮かない顔をしてるのが心に残った。子供には単純に恐ろしいことなのか、それとも何か嬉しいだけじゃないことを感じ取っているのか…。

「死」が役者の体を伴って板の上に現れるタイプの演劇久し振りに見たので嬉しかった。
「死」~~!元気か~~~!!

いやー、いい作品でした。映像演出はやや多めにも感じたが、まあ仕方…あるまいて…。美しい、強い世界を見せていただきました。ハイカードの舞台の座組が近しいものを感じるのでそっちも気になるね。

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