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見せかけの心理的安全性はいらない!!

2012年6月30日に東京大学の伊藤謝恩ホールにて、瀧本哲史さんが300人の10代・20代を集めて行った「伝説の東大講義」の第二檄の中に

民主主義の社会では、銃や鉄砲で政府を倒す必要はありません。
まず「言葉」によって正しい認識にいたり、「言葉」を磨くことでその認識の確度を上げていく。そして「言葉」を使って相手の行動を変えていくことで、仲間を増やし、世の中のルールや空気を変えていくことが可能なんです。

という部分があります。
私は、オンラインの講演会や対話会やミーティングや飲み会などいろいろ参加しています。その中で話題になるのが「心理的安全性」です。
リアルと違って、オンラインでは非言語メッセージが届きにくいから大きく頷いたり、拍手を送ったりと「安心安全の場づくり」がとにかく大事なんだと思っていました。でも最近、疲れてきたんですよね・・・

自分を鼓舞して女優のように振舞っていると、オンラインの対話会が終わった後になんだか虚しさが残るような感じがしてきたのです。

『プリズンサークル』を見た後の対話会である方が
「ことばで相手を抱きしめるように」という表現を使ったんです。
その方は、普段のミーティングでは笑顔をあまり見せないし時には強い口調で意見を言ったりするんです。その方からなんとも素敵なことば・・

自分が作りたい「対話のNukadoko」のコンセプトやあり方をどうしようかと悩みながら学んでいるのですが、瀧本さんの講義を聴いてこの記事のタイトル「見せかけの心理的安全性はいらないなぁ」「言葉を磨いて言葉で相手に心理的安全性を体験してもらえる場にしなきゃ」と思い立ちました。その方向に向かっていこうということが決まりました。もちろん笑顔や拍手は相手を受け入れるけれど、それ以上に参加しているすべての人が「ことばで相手を抱きしめ合う」ことに意識を向けた場を作りたいと思うようになりました。瀧本さんはこうも言ってます。

 学問や学びというのは、答えを知ることではけっしてなくて、先人たちの思考や研究を通して、「新しい視点」を手に入れることです。

私はいま、EMSエッセンシャルマネージメントスクール、SLF自己組織化ラーニングファシリテーター、議論メシ・・・ほかにもたくさんコミュニティに入って活動しています。仲間と対話していると、多様な視点を手に入れることができます。今日も、エッセンシャルコーチング卒業生の会の練習会だったのですが、メンバーが集まらなかったので、3人での雑談タイムになりました。この雑談からもたくさんの気づきを得ることができました。


瀧本さんが、

何度もくり返しますが、「どこかに絶対的に正しい答えがあるんじゃないか」と考えること自体をやめること。バイブルとカリスマの否定というのが、僕の基本的な世界観になります。

と言っていたように、もうしばらくは考え続けていきたいです。

じつは明治維新って、あれだけ大きな社会変革だったのに、フランス革命とかアメリカの独立戦争と比べて、驚くくらい死者が少ない革命だったんです。フランスは100万人、アメリカは50万人だったのに対して、たしか3万人くらいだったかな。
 それは、薩長ら倒幕派の人々が、武力よりも言語を使って意見を統一していき、仲間を増やしていくという活動を積極的に行ったからです。
 明治維新というのは近代革命の中でも、際立って言葉を武器にして行われた革命だったと言えるんですよ。
 (中略)
 ここにいるみんなにはぜひとも、今日から「言葉マニア」になってほしいと思います。

瀧本哲史さん。私は50代だけど、命が尽きる日まで私なりにできることに挑戦していきます。1歩ずつ、確実に・・・ありがとうございます!!

第二檄で手に入れた「武器」
★「正解」なんてものはない。
★ 自分の人生は、自分で考えて、自分で決める。
★ そのための「思考の枠組み」として、リベラルアーツがある。
★ 自分自身を拠りどころとするために、学べ!
★ まずは「言葉マニア」になろう。

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