届いた二枚目のぎょうざ

僕という人間はおそらく内向きな人間だ。

人には二種類いて、人と会うことでエネルギーを得る社交的な人間と、人と会うことでエネルギーを消費する内向的な人間がいる。という説を何かで見た記憶がある。

自分がどちらかと言われれば後者だろうと思うのである。

僕はTHE CREATIVE ACADEMYというモノを受講している。それで最近、課題にグループで取り組む機会があった。ついさっき課題の発表まで終わり、その流れで打ち上げをしたのである。

課題にはグループメンバーそれぞれが真剣に取り組んでいたのでそれなりにぶつかったこともあった。今日の打ち上げで「ぶつかりましたねー」なんてお互いに言い合う中、僕は仲間に対してひとつ自分に対しての印象を訊ねてみた。

「議論の時、おれの言い方に棘とかきつさとかありませんでした?」

そしたら

「そういうものはなかったけど長えなって思った」
と言われたのである。異論はない。

そうですか。たしかに自分でも長いだろうなとは思ってたけど誤解がないようにと思って伝えてたんですよ。
話が長いのはいいことじゃないですけどね、怖いんですよ、ねじ曲がって伝わるのは。

自分以外の人は自分の言葉が誤解されるのは怖くないのだろうか。

自分がどんな背景を持ってこの言葉を発しているのか、正しく伝えようとするのはエゴだろうか。

もちろん、ビシッと簡潔に決めることを言える人はかっこいいと思う。自分もそうなりたい。

僕は東北生まれだが、東北生まれの人間が「東京って良いですよね」というのと、東京生まれの人間が「東京って良いですよね」というのとでは意味が変わってくると思うのだ。

そしてこのニュアンスまで僕は伝えたいと思ってしまう。

これはもしかしたら自分が内向きの人間であるせいなのかもしれない。膨れ上がった自意識がそう思わせているだけかもしれない。

他の人はどうなんだろう。あんまり話の長い人は周りにいないからわからない。

ここは居酒屋。そんな話をしてる間に二枚、鉄板焼きの餃子が届いた。

今日は打ち上げ。短い話を楽しもうか。

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