見出し画像

秋爛漫

 秋というと食欲の秋や運動の秋、行楽シーズンなど様々な側面がある。その中の秋の王様といえば紅葉であり、今のような稲刈り以上紅葉未満の時期は撮影者にとって非常に悲しい季節である。しかし、この先の季節特に雪国ではない場所は見るも無残な季節になるので何かがあるだけまだましである。その中でコスモスという花はとても優秀は花でこんな寒くなり始めの季節によく咲く。そんなコスモスの畑が野田線の大宮公園沿線で咲いているという情報をキャッチしフィルムの消化がてら向かった。フィルムの消化になればいいという生半可な気持ちだったのでゲバはおろかご自慢の300単すら持たない怠けようである。ましてや自分の中のエンジンの起動も遅く11時ごろ家を出て一路西へ。やはり狙うのであれば3本しかいない8000系の幕車でなければ意味がない。運用を調べると1本は早朝のみ運用、1本は船橋シャトルと1本しかまともに動いていないのである。いつものごとく後日に延ばせばよいとも考えたが天気は終日晴れコスモスは待ってはくれない。大宮公園につき撮影地へ歩いてるとなんと幕車が颯爽と大宮方面へ駆け抜けていった。そう、時間を見誤っていたのである。撮影地につきまたびっくり側面に日がほぼ当たらず面トップであった。愕然とし自分の行動の遅さを悔いた。そんなことを撮影地で嘆いていても仕方がないので勝負は次の往復である2時間後にかけた。2時間立つと日が沈み側面のつぶれが気にならなくなったころに撮影しようと決めた。

          勝負は16:59発柏行である。

 2時間の間に様々なアングルを見つけたがどれも側面を潰れ何とも言えない。また、コスモスと面だけの望遠を撮れればまだよいのだが前述の通り300単もゲバも持っていない。これは再履修コースだなと痛感しながら時間をつぶしていた。前哨戦である大宮行の幕車をそこそこに撮りたい立ち位置へ移動する。ポジションにつきゲバを持ってくればよかったと思いながらアングルを定めると日は沈み影の心配はなくなった。あとは本命が来るだけである。

 17:01分。いつも通りのけたたましい抵抗音を鳴らし本命である第559列車柏行は少し遅れてやってきた。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?