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存在しているのか知りたい本

今からお話する本は、わたしが長年、探している本です。
一度しか読んだことがない。いや、正確には一度しか出会ったことのない本です。
現実に存在するのか、それとも、わたしの記憶がどこかで混乱して、夢の中本だったのか…それさえも分からない。本当に存在するのかしないのか。

その本のタイトルは、残念ながら覚えていないのです。
だから、見つけられないのかもしれないのですが
その本と出合ったのは中学校の図書室だったと思います。
小学校の図書室はよく覚えているのですが、中学校の図書室の記憶はほとんどありません。
ただ、図書室を入ってすぐ左の本棚の端にその本はあったように思います。
この図書室にはなぜか数回しか入っていないのですが、その日はとても天気が良かったのを覚えています。
記憶の中ではなぜかわたし、一人だけ。いつだったのか、図書室に行ったいきさつもさっぱり分かりません。その図書室にいたというところからわたしの記憶は始まるのです。

わたしが出会ったその本は普通の本というよりは百科事典のような本でした。レオナルド・ダ・ヴィンチの人体図的な図や空飛ぶクジラみたいな絵など何か不思議な感じの絵や図が装丁として使われていて、不思議なものが大好きなわたしは自然とその本を手に取ったのです。

そこには世界の七不思議的な、世界の秘密が書かれていたように思います。
ピラミッドの話とか秘密結社とか、オカルト的なものからスピリチュアルなことだけではなく、科学的なことなどなど、中学生だったわたしには知らない世界のことが書いていました。
こうゆう類の本がわりと沢山、存在ることはこの後に知るのですが、今、思い出しても、この本はそういったものともちょっと違っていたように思います。
考古学者とかが宝探しとかを秘宝を探すような映画に出てきそうな、古い本なのです。

わたしが特に覚えている内容は、海にいる哺乳類の話です。
彼らは進化の過程で一度、陸上へと進んだのだけれど、あまりにも争いが多いので海へと戻ったというような話が書かれていました。
こんな学説があるのかないのか、分からないのですが、わたしはどこかでこの話を信じているのです。
ただ、わたしが考えたことではなく、この本を読んだからなので、もっと詳しく読みたいのですが、この本、一度しか、読んでいないのです。
結構、厚い本だったのですが、図書室で読み切った記憶がうっすらとあります。そのまま借りたのか、本棚に戻したのか…まったく記憶がありません。

タイトルが分からないので、時々、書店や図書館などで覚えている記憶を頼りに探してはみるのですが、見つからない。
それっぽい、本などもあったのですが、あそこまで、世界の秘密的なことが多岐にわたって書かれていた本はないように思います。

古いのだけれど新しいというのか、何だろう、常にアップデートされ最新版があるような本です。
だから、いろいろな世の中の謎みたいなのが書かれていたのだと思うのですが、そんな本ってそもそも存在しているのでしようか。

わたしが読んだ本は幻?わたしの想像の産物?
まったく分からないのです。
ただ、確かなのはわたしの記憶にはそんな本と出合って、読んだ。ということだけです。
こんな本を読んだことがあるという人にも出会ったことがありません。

こんなに気になるのに、思い出せることが少なすぎて、探すに探せない本です。

この本を探して、何か大きな事件に巻き込まれて、やがては世界的な陰謀と気づかぬうちに立ち向かうことになってしまうというようなことも起きていません。

時々、ふと気になってしまうのです。

幻の本。
最近、妙に気になるのでした。



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