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〈ドイツ語でなんか読んでみるかい〉のつくり方

友人とまた楽しい場を開発しちゃったので、他の言語でもぜひお試しいただけたらと思い、シェアします。(学びのシェア好き)

題して、ドイツ語でなんか読んでみるかい

ネーミングはわたしがなんとなくつけました。「読んでみる会」と、「読んでみるかい?(お誘い)」を掛けてみたらいい感じになったので。

つくり方・進め方

◆日本の作家の日本語の短編小説で、ドイツ語に翻訳されているものをKindleでダウンロードする。原作は手持ちがなければ買う、または図書館で借りて当日までに用意しておく。

◆日時をスケジュール。所要時間は60分。(まずは朝活的に日曜の9時からにしてみた)

◆Zoomで。通話ツールがあればなんでもいいと思う。(使い慣れているのでZoomで)

◆ひたすら読んでいく。1フレーズか、1パラグラフかで交代。発音の間違いなど指摘してもらいながら朗読(音読、声に出して読む)。2人とも発音がわからないときのために、Google翻訳も立ち上げておくと便利。

◆流れが変わるところで区切って、原書と照らし合わせて、「だいたいこういうこと書いてある」の確認と、印象的だった単語をチェックして、内容の感想をちょこっと交わして、次へ。

◆予定時刻まで続けて、最後に5分ほどふりかえり。


★やってみて初回のふりかえり

・友人とのこれまでのお付き合いから、ドイツ語への関わりをなんとなく知っていたので、やりやすかった。お互いに。レベル感が合うって大事。

・ほぼ予習しなくても大丈夫だった。原書(日本語)も読み直していない。

・村上春樹か吉本ばなながいい(翻訳が多そう、人気作品なので翻訳の質が良さそう)、短編集が飽きなそうでいい、Amazonで簡易に入手できるものがいい、というやり取りをして、吉本ばななの「体は全部知っている」"Mein Körper weiß alles" に決定。

・自分一人でも音読はできるけれど、相手の音読を聴いていると、自分もそれにノッていけるというか、感覚が出てくるというか。ラジオ講座やドイツ語の音源を聴いているのとはまた違う、インタラクティブだからこその良さがある。

・ドイツ語ネイティブとよく話していた時代(遥か昔)によく使っていた単語やフレーズはするする出てくるが、新しい単語や表現(もちろんこちらのほうが断然多い)は詰まりやすいことが、音読するとよくわかる。

・ドイツ語は部品の連結だから、どこで切れるか一瞬わからないところがある。でも、要は慣れかもね、とふりかえり合う。

目で追う「読む」ためにも、声に出して「読む」は有効、と再確認。

・学習の文脈だとレベルに合わせた語彙を使った単語しか入ってこないけれど、日常生活は、この小説みたいに、手加減ない表現や言葉が頻出する。物語にのって慣れていけるのはいい、と友人談。確かに!

・同じ作家の短編小説だと、語彙が似てくるはず。そして訳者の使う語彙も似てくるはずなので、読んでいるうちに慣れるかも。他の短編、他の文脈で何度も同じ言葉が出てくると慣れるかもしれない、という仮説。今後検証。

・原作だとサラッと書いてあるのに、ドイツ語ではボリュームがあったり、逆に日本語で言葉を尽くしているけれど、ドイツ語では端的だったり、言語の違いが興味深い。あるいは訳者の解釈。

・どら焼きなど、日本独自のものの注釈が目に入るのもおもしろい。

などなど、初回ならではの発見がたくさんあった。


今現在ガッツリとドイツ語を勉強しているわけでもない、ドイツ語のテスト対策をするとかドイツに留学するとかドイツの企業で働くことになったとか、全然そういう用途はない。

ただ、「昔勉強した言語をちょっとまたやってみたい!」という気持ちになっただけ。明確な目的がなくても楽しい。
やってみたいからやってみる!楽しいからやる!

別の友人は、スペイン語のラジオ講座(TV講座だったかな?)を一週間分聴いて、週末に友人とふりかえりる会をいうのをやっていた。それもすごく楽しそう。

誰かと学ぶのが楽しい。楽しみながら学び合う一つの手法として、
〈〇〇語でなんか読んでみるかい〉、おすすめです。