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最後の数分まで気が抜けない取調劇Netflix『クリミナル』は古畑任三郎のように続いて欲しい。絶品。

どうも。海外テレビシリーズと洋画ばかり観てるキャサリンです。最近定期的に作品を紹介しておりまして、今回はNetflixで地味ながらめちゃくちゃ面白い、もっと評価されてもいいはずだ!!!と思う作品を紹介します。みんなほんと見て。いいから見て。

Netflixオリジナルドラマ『クリミナル』

犯罪ドラマのヨーロッパ選手権のような趣き

1話45分程度で3話かつ1話完結方式で、今は8話~10話が普通の海外ドラマにおいてとてもあっさり。予告の通り、取調室とエレベーターホールのみと言う舞台設定は全く一緒でイギリス、フランス、ドイツ、スペインとそれぞれのバージョンが作られており、舞台設定が同じ中でそれぞれのお国柄を出しつつ重厚な取調劇に仕上がっています。とにかく45分間の濃度が高い。自分が取り調べを受ける側もしくはする側と同じような緊張感で見入ってしまいます。残念ながらシーズン2に更新となったのはイギリス編だけですが、このイギリス編シーズン2が物凄いんですよね。びっくりしました。

古畑任三郎方式がまたいい

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取り調べをする刑事たちのストーリーは継続しつつ、毎回取り扱う事件は1話完結。集結したのは実力ある俳優ばかり。というか、実際にドラマを見てもらうとわかりますが実力がないとできない仕様です。45分間ほぼ会話での心理戦を繰り広げるので、細かな表情、間の取り方、所作に至るまでまさに演技バトル。観てる途中でLINEの通知とかきたらかなりイラっとしてしまうくらい、細部まで集中して見入ってしまうのも俳優陣の演技力のたまもの。古畑任三郎方式で、毎回豪華ゲストを招きながら続いてほしいと切に願います。海外ドラマはシーズン2が鍵というか、シーズン2でコケることも結構ありますが、イギリス編はシーズン2で面白さがぐんと増してます。特に2話目「アレックス」と4話目「サンディープ」が絶品。「アレックス」は名作『ゲーム・オブ・スローンズ』のジョン・スノウでお馴染みキット・ハリントン。「サンディープ」は『ビッグバン・セオリー』のクナル・ネイヤー。どちらも、こんなに実力あったのかと驚かされる迫真の演技。素晴らしかったです。二人ともそれぞれの代表作でのイメージが強すぎるからこそ、そこからの脱却としてとてもいいきっかけになったのではないかなと。思わず観終わった後いろんな人に良いから見てくれと言って回る始末。


取調室に出勤したくなる

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本当に首尾一貫して取調室、廊下、エレベーターホールしか出てこず、エレベーターの前にあるお菓子の自販機はある意味ベスト脇役といいっていいかも。欧州の作品は当たり前のように女性が上司だったりするし、女性上司と無能な男性部下みたいな構図もないのもとても良いです。本当に性別関係なく実力で取調捜査官として訓練されたんだなという雰囲気が、細かい会話のやり取りや行動からも観てとれます。

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加えて彼らのプライベートなシーンもちょこちょこ描かれていて。彼らが毎日ここに出勤し、なんなら時には休日出勤しかつ振替休日とるしぐさもあり、上司部下と言えどダメなことはダメとお互いに言う関係、恋模様など…職場!!!って感じのストーリーラインもさすが。面白いのは各自が敏腕取調刑事でありながら、社内のコミュニケーションや恋愛事などでは心理戦をいつも勝ち抜いてる人とは思えないヘマをしたりするのも人間味があってとて興味深い。回数を重ねるごとに、自分も取調室に出勤し働いてる気分になるし、キャラクターが辛そうだったらお菓子の自販機でお菓子買って差し入れしてあげたい!とかなります。

盛沢山のはずなのに45分くらいでしっかり終わるさすがの構成で、毎話唸りますので、一味違うドラマが観たい方はぜひに。海外ドラマは長いからな~~という方にこそあっさり観れてお勧めです。

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