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木彫りの十二支

日本製の木彫りの十二支セットは持っていて、毎年、新年にその年の干支を飾るのですが、棚の中から忘れていた木彫りのおもちゃが出てきて、よく見たらこれも十二支が揃っていました。

WERNER(ヴェルナー)家

曲げわっぱで作られたパッケージの上に書かれているドイツ語を頼りに調べてみたら、おもちゃの発祥の地と言われるドイツ・ザイフェン村のヴェルナー家の工房で作られたものと判明しました。1957年に創設された父ヴァルター・ヴェルナーの工房は、今では息子たち3兄弟に引き継がれ、それぞれ3つの工房で作品を作り続けているようです。

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今回私が見つけたのは長男のReifentiere工房のもので、この地方独特のろくろの木工技法「ライフェンドレーエン」による制作技法が使われていました。これは、日本でこけしを回転するろくろから削り出す時と同じような方法でドーナツ状に動物の断面を円形に連続的に削り出すもので、これは実際の映像を見てもらわないと説明が難しいのです。

目を見張るこの技法に釘付けになりましたが、バームクーヘンをカットするかのようにナイフでカットすると、そこに同じ動物の型が次から次へと生み出されているのに感動しました。直方体の木片を一から削っていくのではなくて、同じ断面を持つ連続体をろくろで作り出すという発想には驚愕しました。

十二支の動物たち

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この工房を主宰する長男のクリスチアンは、2009年に日本の要望に応え、干支の動物のセットを創作したんだそうで、日本にもたくさんのファンがいるのですね。しかもこのセットのために新しく龍や、日本猿などをオリジナルに創作し、これが加わった十二支は、見事という他はありません。しかもこれらの十二体を収納するパッケージが日本の曲げわっぱとして作られているところなど、とても拘って大切に作られているのがよく分かります。

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ヴェルナー家のホームページはこちらです
https://www.werner-seiffen.de

東京と石垣島との2拠点居住を始めて20年になります。それぞれの土地と情報との中で人生を豊かにする暮らし方「スマートライフ」を実現しようと試行錯誤しています。それぞれの場所で日常の中に見つけた「暮らし」を発信しようと思います。