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『暇空茜氏が支持を集めた「或る」理由』2024-08-30

 これまで3回にわたり、暇空茜氏の「シュナムル研究」なるものについて分析してきた。

 その中で、気になったことがある。
 というより、これまで見てきたようにおよそ事実の追及においては迷探偵と呼ぶしかない彼が、異常なまでに支持を集めた理由のひとつが「そこ」にあるのではないかという仮説が出来てきたのである。

 もちろん、彼が支持を集めた第一の理由は、ネットの嫌われ者であるフェミニストを攻撃したからであろう。 

 しかし、あそこまで粗雑な推理に大勢の人達が疑うことなくついていってしまったのは、一体なぜか。
 それは暇空茜氏の特異な魅力(が無いとは言わないのだが)というよりも、思われているよりももっと偶発的な事情に基づいていたのではないだろうか。
 それは何か。
 彼がアンチフェミ界隈にはじめて本格的に名前を売ったのが、これまで見てきたシュナムル氏研究においてだった、ということである。

 それが何の関係があるのかと思うだろう。
「トンデモさんの信者であるためには、そのトンデモぶりに気づかない程度の知力である必要がある」ということだ。

 暇空氏が最初に信者を集めはじめた「シュナムル研究」は、そのふるいわけに大きく貢献した、と私は考える。言い換えれば、あれを見て彼の「信者」になるような人は、まあ大抵のデタラメには騙され続けるだろう、ということである。

 暇空氏は、動画「最強ツイフェミ シュナムルさんの嘘バレ転落事件 第三話【ゆっくり解説】」において、彼はシュナムル氏の京大卒という経歴が嘘である理由として、次のようなものを挙げている。

 前にこれを紹介したときは、この論理の飛躍を指摘しただけだった。しかし、実は暇空氏の論立ての背景にはそれ以上の歪みが見えるように思える。

「京大ならば、父親に罵倒されるはずがない」
「京大ならば『社会でやっていけない』なんて言われるはずがない」
「京大ならば、新卒社会人を羨むはずがない」
「京大ならば、社会に疎外感を感じるはずがない」……

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