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フルーツゼリー

私が送った肌着のお礼に母から電話がかかってきた。取り留めのない話の後でいつも何がいいなんか送るから。気にかけてくれる、年金暮らしなのに無理しなくてもいいよ。と断ると大丈夫だから、とデパートのフルーツゼリーを送ってくれた。子供の所にも届いたそうだ。冷蔵庫の中が賑やかになった。一度足を悪くして手術をした。長い間の老老介護のせいだった。出歩くのが好きではない方でも入院していた父を毎日見舞いに訪れていた。母は気丈にも6年近くも一人暮らしをしていた。そして時々お菓子を送ってくれていた。何時からか話がかみ合わなくなっていった。弟がすべてを仕切りはじめたせいで、いまは話すら出来なくなってしまった。もともと余り仲が良くなかったがこんな結末は納得できない。