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マイペースは、ハイペース。

ああ、またこの季節がやってきた。楽しくて嬉しい、輝かしくて幸せで、同時にものすごくしんどい。そんな季節が。

私は1年の中にものすごく波がある人間で、秋から冬あたりのなんだか肌寒くなる季節くらいから、上着を重ねていくかのように私の殻も厚くなり、心身ともに冬眠モードに突入。そしてしばらく冬眠して(家にこもって社交性がゼロになる)数ヶ月が経ったとき、徐々に桜が芽吹いてきてさあこれからあったかくなるぞー!といったタイミングくらいから、源泉からフツフツと湧き出るかのように、色んなことにやる気が芽生えてくる。私は季節に沿って生まれ変わっている自然そのものかのように、地球と宇宙と、ビックリするくらい同調して生きている。そして今この3月半ばに、私のやる気はすでに頂点まで上り詰めようとしている。

それだけ聞くとものすごく順調で、前向きで、輝かしくて、いい時期。そして、実際とても楽しいし、進行している企画やプロジェクトも増えてきていて、「THE いい調子!」って感じなのは言うまでもない。ただ、同時に私の知らぬところでじわじわと押し寄せてきているのが、私の「キャパオーバー」と呼ばれる病である。

たくさんの楽しいことに日常が溢れ始めると、必ずこの病が私をじんわり苦しめる。楽しさ溢れる毎日は、私のアドレナリンをびっくりするくらい放出させ、常に興奮状態に置く。現実的にも「動」のエネルギーで動いているので、冬眠中に比べれば間違いなく結果も出れば、社交性も上がり人との繋がりも増える。活動量も増えると同時に、もちろんやることもやりたいことも増える。そんな毎日に幸せを感じている私に、ある日突然わかりやすい知らせもなく、この体はじんわりと反抗してくるのである。

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いわゆる体調不良ってやつが、私を侵食してくるのだ。しかも、なんとも微妙な具合の体調不良で、「頑張れば動けちゃう」程度の不調として来る。いきなり動けなくなるとか、倒れるとか、高熱が出るとかそういう明確な体調不良ではなく、ちょっと吐き気が…とか、寝ても寝ても眠い…とか、ニキビが増えたなあ…、なんだかずっとお腹下してる…とかその程度のもの。そして今体調不良真っ只中の私に訪れているのは「食欲不振」。なんだか食べたくないな…、その程度。食べれないことはないし美味しいから出されれば問題なくなんでも食べれるのだけれど、食べることが大好き過ぎてそれを楽しみに毎日生きているような私が、お腹が空いていてもなんだか食べたくないなと思う。今まで体調不良になってきていたときでも食欲がなくなるということに関してだけは私の人生で起きたことがなかったのもあり、自分でも「おおー、今年はこの形できたか」と感心しているくらいだ。

いつもこの症状が現れるときは、決まってその時手がけていることが「キャパオーバー」に達し始めている時。そしてわかりやすいことに、マルチタスク(やることが同時にいくつも進行している)になってき始めるとそれが起き始めるのだ。公にしているしていないに関わらず、今も同時進行でいくつかの企画を進めている。素直に体のいうことを聞いて、ちょこっと休めばいいのだけれど、なんせこのモードの時の私は「楽しくて」やっている。「やりたくて仕方がない」というタイミングなのである。つまり、どれだけ休みたくても頭が常に稼働している状態で、交感神経から副交感神経にスイッチを切り替えることがとても難しい。そして気がついた時にはものすごく悪化してしまっていることが多いのである。

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そして私自身何よりも悔しくて悔しくて仕方がないのが、「びっくりするほどキャパが小さい」ということ!これだけたくさんのことを手がけて、企画もいくつか同時進行していて、とか言った手前なんだか恥ずかしいけれど、一般的な会社員の仕事量とかと比較するときっと比べものにならないくらい少ないと思う。1日1回の打ち合わせが毎日入っていたり、外出しないといけない用事が連日入っていたり、1日に用事が3件入っているなんて、もうあっぷあっぷ。(もちろんそうは見せないように普通にしてはいるけれど)早朝からの仕事があったりするだけでその日1日は吐き気と闘うこともしばしば。なんて・・・なんて弱っちいんだ自分、と自分を卑下してしまうこともあったり。こんな時は、以前友人に四柱推命を見てもらった時に「ひとみさんの月稼働日数は、10日」と言われたことを思い出して悲しくなる。月1/3しか私は動けないのか、と。

ただ、もし10日だけだったのであれば、びっくりするくらいの集中力を発揮して結果を出すことができることも本能的にわかっているのも事実である。それでいうと、ものすごい短期・かつ一点集中型なのかもしれない。そしてきっと、月10日だけしか働いちゃいけないという制限の中であれば、きっとこうして体調を崩すまでには至っていないはずだ。

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みんなと同じく動けない自分が情けない。自分の本当に楽しくて大好きなことをやっているのに、たくさんやろうとすればするほど動けなくなる自分が悔しい。それは本当は好きなことじゃないんじゃないかと疑うことも、しばしば。でもそういう時は、私の大好きな方が言っていた言葉で、いつもお守りにしているこの言葉が心が浮かぶ。

「マイペースは、ハイペース」

私にとっては、きっと「月10日」がマイペースで、そして間違いなくハイペース。誰かと比べて早い遅いじゃない。私にとってのベストは、誰かのペース、世の中のペースに合わせて足をもつれさせながら、周りに迷惑をかけながら無理して進むことじゃなくて、ゆっくりでも確実に、一歩一歩私のペースで進むことが結果何よりもハイペースなんだと改めて腑に落ちたこのタイミングで、また少し足をゆるめようと思う。

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