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10年ぶりのパリ vol.7 子連れに優しい?パリの人々

パリに行った当時、下の子は0歳のはいはい期だったのだけど、ちょっと悩んでベビーカーは持って行かなかった。確かにベビーカーって押してればいいし荷物もかけられるけど、都会を歩くにはいちいち面倒なのね。数段の階段とか結構あるし、その都度持ち上げたりたたんだりうんざり。で、普段からもっぱらおんぶして出かけている。おんぶってとっても自由。ベビーはくっついてるからかとても良い子にしてるし、私は重いのさえ頑張れば1人のように身軽に動ける。

そんな訳でパリでも息子をおんぶしたまま1日歩き回っていたのだけど、これはすごいなと思ったのは、地下鉄に乗るともう120%な感じで席を譲られる。100%超えてるのは複数から声がかかるから。

日本ではね、時々電車のベビーカー論争が起きたりラッシュ時の子連れ問題が議論されたりしててね、だからと言ってすごく日本が子連れに意地悪!とかは私は思ってなくて、それなりに配慮して乗れば結構譲ってくれる人もいるし助けてもらってもいるので、「とにかく日本はさぁ~」なんて言いたい気持ちは全然ない。でもね、それでもパリはちょっとなんかすごいと思う。

これは私のようなか弱い女性が抱っこやおんぶしてるから声をかけてくれるわけじゃなくて、旦那が抱っこしててもあちこちから声がかかる。子ども抱っこしてる人は最優先ですよ!って感じなの。ある時は隣の車両から「おーい!マダーム!こっち来て座って座って!」って叫んでるおじ様がいたし、息子おんぶしてる私が乗っただけでさーっとみんなが道を開けて目の前に空席が用意されるのね。

正直、赤ちゃんて座ると泣くわけで、何が何でも座りたいってことは全然ないし、むしろまた席を譲られてしまうーって感じなんだけど、まあでもやっぱりこの文化は何だかすごい。でね、子どもが泣いちゃったりしても、迷惑そうな顔する人なんて誰もいなくて、周りの人たちであやし始めるのね。わりと赤ちゃんて外面いいし、よく知らない人からべろべろば~とかされるとケロッとご機嫌になったりして大変助かる。

こういう文化ってどうやってできていくんだろう?ちなみに隣国でも、このすぐ後に行ったベルリンでは全く席を譲る文化がなかった。それはもう見事にみんな無関心。フランス全体がそうなのか。パリだけがそうなのかも分からないけど、嫌な顔されるよりはずっと気持ちが良いわけで、真似したい文化でありました。

もう1個ついでにパリやベルリンのお子様連れで気づいたこと。日本はエルゴって抱っこひもがもう大大大ブームで、右も左もエルゴを腰に巻きつけて赤ちゃん抱っこしてるのね。上の子の時はスリングが大流行だったのだけど、スリングや昔ながらのおんぶ紐に比べたらエルゴスタイルは格段に親が楽で、かなりの長時間でも抱っこやおんぶしていられる。ということで抱っこして歩いてる人が圧倒的に多いんだけど、パリでもベルリンでも赤ちゃん抱っこしてる人なんか全然いなかった。みんなものすごいごっついベビーカー、というか乳母車という言葉がぴったりな感じの大きいのに赤ちゃん寝かせて運んでる。

で、ぐずってる子がまずいない。なんでかなーと思って観察してたらほぼみんなおしゃぶり咥えてる。おしゃぶりだけであんなに静かにいられるものなのか?真相は分からないけど、日本でよく出会うギャン泣き赤ちゃんはいなかったです。

てことで、赤ちゃん連れだからこそのアレコレでございました。