スクリーンショット_2019-10-14_22

スタートアップ必見!戦略的採用広報に必要な『How』の部分、まとめました

いつもnoteをご覧の皆様、ありがとうございます!
今回は、採用広報の『How』の部分に関するnoteを書きました。

隅々まで読んでいただきたい反面、非常に長いので必要な箇所のみジャンプして見ていただいてもちろんOKです。それでは、ご覧ください!


ご無沙汰しております。黒須(@hitmeeeeen) です。

普段はポテンシャライトで、スタートアップに特化した採用コンサルを行っております。

以前noteを書いた時期(2019年4月頃)、

「もうダイレクトリクルーティングなしで採用できない!」

と、いろんなHR系の方が啓蒙しており、特にエンジニアに対しての「スカウト依頼」が如実に増えていたため、スカウトノウハウ(Forkwell編)を書きました。


ありがたいことに「note見ました!」というお声もたくさんいただき、Twitterのフォロワーもじわじわ増えました。(大感謝御礼です🙇🏻‍♀️)
上記記事は、Forkwellに限らず使えるよう体系化はしている内容ですので、ぜひご活用いただけますと幸いです。


さて、昨今ダイレクトリクルーティング戦国時代であるとともに、2018年後期から採用広報も戦国時代となってきています。
各社、Wantedlyでのフィード更新を頑張っているのも見受けられますよね。

ポテンシャライトの話をするとこれまで、2年半で「累計30社」・「130記事」の採用広報インタビューを支援してきました。(2019年10月時点)
そして、私自身も直近半年くらいから精力的に担当するようになり、個人としては「累計7社」・「30記事」を執筆しています。

半年以前はどちらかというと「リソース不足」でお願いされるケースが多かったですが、今は「採用のプロが書く採用広報記事」を依頼されることが多くなったような気がします。

まだまだ発展途上ですが、半年前に書いていた「社員インタビュー」は今日に至るまでに、何度もブラッシュアップを繰り返しました。

そこで今回は、7社・30記事の事例を作るまでに見出した「スタートアップが抑えるべき採用広報ノウハウ」を、使えそうな部分だけ抽出しましたので、ご覧いただけますと幸いです。


0. 【はじめに】 採用広報を始める、その前に


0-1. 採用広報 10年史

採用広報を語る前に、全体感から把握していただきたいと思い、ざっくり年表にしてみました。

画像1


0-2. でも触れますが、こんな感じでしょうか。
2020年(というか今も)以降は、意思なきコンテンツは淘汰され、戦略的に伝えるべき人に伝えたいメッセージを届ける工夫が必要となります。


0-2. おさえておきたいキーワード

画像2


これが何を表しているかわかりますでしょうか?
ざっくり解説していきます。


1. 『 1/10 』
これは、Wantedlyでフィードを公開した際に付くPV数が激減したことを示します。
2年前(2016年頃)と現在で比較すると、各社1/10程度しかPVがつかなくなっているのです。


「内容は悪くないのになんでPVがつかないんだろう・・・」


そうなんです。内容は悪くないんです。
良くも悪くも各社記事の更新を頑張っているので、相対的に見て、数が増えすぎてしまったのです。


2. 『 ¥3,000,000 』
これは、ある会社が某メディアに採用広報記事を依頼した際に要した金額です。
それほど採用広報にかけるコストが上がっているということですが、価値を感じて投資されているとも言えますね。

全4回といった連載で、定価は1本250万円。求人広告へのリンクも含めると300万円になるそうです。

それでも、その価値を感じて出稿する企業が続々と増えています。
私は率直に「コストかけすぎでは?」と思ったのですが、これがスタンダードになる未来もそう遠くはありません。


3. 『 Goal 』
これはその名の通り、ゴール設定が非常に大事という話です。

各社Wantedlyのフィードの更新を頑張っているとは思いますが・・・悪く言えば、意思なきコンテンツが乱立してしまっているとも言えるでしょう。
こちらはこのあと詳しく解説しますが、

「そもそも採用広報って何のためにするんだっけ?」
「この記事は誰に届いてほしいんだっけ?」

と、一度イシューに立ち返って考えてみてください。


ちなみに上記3点は、採用広報が上手なことで有名なメドレー社の加藤さんが書かれているnoteを見ると、とてもわかりやすく解説されております。
合わせてご参照ください。



1. 【分析→題材】 自社の魅力は、どこにある?


1-1. 採用における「4P」の概念

「4P」と聞くと、マーケティングでよく用いられるフレームワークを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

1. Product(商品)
2. Price(価格)
3. Promotion(プロモーション)
4. Place(流通)

これですよね。(言わずもがなですが)
実は採用においても「4P」は存在します。


人が組織に共感する要素として、リンクアンドモチベーションさんが提唱する、4つの「P」の概念があるといわれています。

1. Profession=仕事・事業
 
組織の活動に対する魅力
2. Person=人材・風土
 構成員と接する事で得られる魅力
3. Philosophy=理念・目的
 組織のビジョン・目的に対する魅力
4. Privilege=特権・待遇
 組織に属する事であられる特別な権益に対する魅力

(マーケティングの4Pとは異なります!注意!)


4Pのどこに重きを置いているかは企業によっても違います。
一貫してPRできている会社さんだと、例えばこんな感じです。

1. Profession=仕事・事業
 
例)マッキンゼー
2. Person=人材・風土
 例)サイバーエージェント
3. Philosophy=理念・目的
 例)リンクアンドモチベーション
4. Privilege=特権・待遇
 例)サイボウズ


言われてみれば「わかる〜」ってなりますよね。
上記で例に挙げた4社は、自社の採用HPや各採用媒体においても、一貫してメッセージの訴求がされています。

意識的に・戦略的にやっていると思う反面、すでに文化醸成がされているため、書き手が潜在的に意識せずともこのような訴求になってしまっている可能性もありますよね。(もちろんいい意味で)


1-2. 「4P」の視点から考える題材

採用における4Pがわかったところで、次は魅力を伝えるための「題材」が必要です。

 会社として大切にしているバリュー?
 社内イベントのレポート?
 プロダクトの説明?
 ちょっと変わった福利厚生? 
etc.

挙げてみると、意外とキリがないものです。
では、皆様の頭をスッキリさせるべく、分類してみました。

こちらです。

画像3


まだまだ題材はありますが、わかりやすいところでいうとこのように分類できます。
「上記の題材をまんべんなく発信する」もよし、「会社のフェーズやそのときの採用要件に合わせて「4P」のうち最も伝えたい『P』を集中的に訴求する」もよしです。


4Pの概念は記事執筆時だけでなく、他の採用コンテンツにも使えます。
以前、Wantedlyにおけるタイトル作成の過程についてnoteを書いたのですが、よく考えてみると、これも採用広報の一環ですね。



2. 【ターゲット】 その記事、誰に届けたいの?


2-1. そのペルソナ、ざっくりしすぎてませんか?

インタビューを実施する前に企業様と「採用広報の方向性」に関する打ち合わせをするのですが、以前はこんなことがよくありました。


黒須
💁🏻‍♀️「各回でターゲットを決めて訴求していきますが、どんな方に訴求しましょう?」
お客様
🙆🏻‍♂️「カルチャーフィットしそうなベンチャーマインドのある優秀な若手で!」
黒須
🤷🏻‍♀️「(言いたいことは理解できるのですが)と、言いますと?」


もちろん、このやり取りだけでは終わらず、具体的に掘り下げてターゲットを明確にしていきますが、意外にも「今、会社に必要な人材はどんな人か?」を言語化できてないケースは少なくはありません。


(本題から少々外れてしまうのですが…)
我々は、「採用コンサルタント」ならびに支援企業様の「外部人事」なので入念に、必要以上にヒアリングに時間をかけています。

これが事業会社だとどうでしょう?
代表の方や各ポジションのマネージャークラスとのコミュニケーションを取るの、何回も調整できないですよね。もしかすると、

「カルチャーフィットしそうなベンチャーマインドがある優秀な若手で!」 

「だけで伝わるでしょ!あとは自分で汲み取って!」


と丸投げされてしまうケースも…。
しかし、「ターゲットが明確でない採用広報は失敗する」と断言できます。

特にスタートアップは採用要件の変動もプレスリリースの発信頻度も高い中で、ここのコミュニケーションを疎かにすると、本当に伝えるべきことを適切なタイミングで伝えられません。

社内調整、億劫なのは理解できます。
採用広報は全社を巻き込んで実行するプロジェクトですので、スケジュール管理をスプレッドシートでガントチャートにして共有すると、どこでボールが止まっているかはっきりわかるのでディレクションしやすいですよ。


2-2. 「採用したい人」に向けて書こう

話が飛躍してしまいましたね。この章の本題に戻ります。
ざっくりした要件から実際にターゲットを選定していく方法をご紹介します。ずばり・・・

「採用したい人」ってどんな人?

ということです。(今さら感)
例えば、ポテンシャライトを例に出すとこんな感じでしょうか。


画像4

(「一目惚れ」的なニュアンスで「2秒」と表現しています)


これの見方は、「①〜⑧」を兼ね備えた人 という意味です。
こんな方が面接に来たら即内定だな〜というペルソナの設定が重要です。
採用広報のゴールは「採用」なわけですがそれ以前に、採用したいと思える人が、ポテンシャライトに興味を持っていただくことに尽きます。

「認知を獲得する」という目的で、いわゆる万人が注目するような「バズる記事」を書くことも時として必要かもしれません。ただ、それよりも重要なことがありますよね。

御社が「採用したい人」はどんな人ですか?
御社が「採用したい人」はどんなインサイトを持っていますか?


画像5

本当に大事なことは図の通りかと思います。


どんな気持ちのとき、記事を見るんだろう?
どんな検索ワードから、記事に辿り着くんだろう?
誰から伝えるのが、一番心に響くんだろう?


採用広報なので、「採用したい人」に向けてメッセージを送りましょう。

また、考えた方がのちのち転用しやすくなります。
(私はインタビュー記事を書いて、それをスカウトメールの文面に入れています。一番見てほしい人に見てもらえる可能性がグッと高まるので、そこも視野に入れてストーリーの設計をしています)



3. 【コンセプト】 いつも同じような記事になってない?

題材も決まった。ターゲットも決まった。
次は「コンセプト(切り口)」です。

これがばちっと決まらないと、なんとなく始まって、なんとなく終わってしまいます。

ポテンシャライトがよく使うコンセプト案は下記です。


画像6


ちなみにこちらは、SELECKの加留部さんが書いた下記noteの「切り口」を図にしたものです。


以下、実例も交えて解説します。
(主にWantedlyがメインです)


3-1. 秘密を公開
「えっ、これ記事にしてもいいの?」と、思わせるようなもの。

例)
- CxOクラスのメンバーが書いた書籍の第1章を丸々公開
- 自社採用でうまくいった事例(スカウトや広報など) etc.

これとか非常にわかりやすいですよね。
(FISMさんでは、書籍の内容を全公開するみたいですよ!)


3-2. 手に入りにくい情報まとめ
みんなが知りたいと思っているけど、一人で調べると結構時間がかかってしまうものがベストです。

例)
- 業界カオスマップ / 最新トレンド情報
- CFOに聞いた爆速仕事術 etc.

私はこの記事を推します。
(これはクリックせずにはいられない)


3-3. 逆張り戦法
直近のトレンドと逆のことを伝える手法。
意外と同じことを思っている人がいたりするため、「共感によるシェア」が狙いやすかったりします。

例)
- 営業会社ですが、本日よりテレアポを廃止します
- 会社に属さなくてもいい時代に、私はここで働きたい etc.

さまざまな逆張りがありますが、手始めにこんな内容をおすすめします。
(ビービットさん自社メディアいいですね)


3-4. 関係性を逆さまに
主従を逆転させることで、今までなかった新鮮さが加わります。

例)
- 新卒が人事責任者を逆面接してみる系
- トップセラーに営業研修を新卒1年目がやってみたら●●だった etc.

「新卒が上司に対して●●してみた系」が多い中、こんな尖った記事が。
(これ私もやりたい)


3-5. データや記録
記事の多くは定性的な内容が多い中で、データや記録を出すことで信憑性が生まれます。

例)
- ●●(取引社数)から紐解くプロダクトの最も評価されている機能
- 前年比400%増ってどういうこと?代表に直撃してみた etc.

企業のカラーを出しつつ、下記とか真似できそうですよね。


3-6. 歴史をプレイバック
こちらは主語が会社でも個人でも有効です◎

例)
- 創業背景 / サービス誕生秘話
- リーダー昇格までのサクセスストーリー etc.

この類の記事を見ると、「プロジェクトX」を見ているような気持ちになります。


3-7. テレビ企画のパロディ
テレビに限らず、あらゆるエンタメでウケている企画はそのまま使えます。
個人的には、「アメトーーク」「水曜日のダウンタウン」はどの職種でも使える万能企画です。

例)
- リモートワーク大好きエンジニア(アメトーーク風)
- Evernoteのロゴ、実は誰も上手くかけない説(水曜日のダウンタウン風) etc.

やってそうで意外と少ない切り口、やっている企業様を見つけました。
(絶妙にゆるい。いい!)



4. 【表現手法】 なんとなくインタビューを書き起こしてない?

正直に申し上げますと、ここは結構難易度高いうえに、まだ未完成なところではあります。

現在、ポテンシャライトがレパートリーとして持っているのは下記です。

画像7


1〜3は、わりとオーソドックスな表現手法だと思います。

私が注意しているのは、意外にも「インタビュー」です。
誰でも始めやすいというメリットがある反面、こんな経験ないでしょうか?

カジュアルな文調で書いてみる✍️

⬇︎

楽しげな「身内感」が出る👯‍♀️

⬇︎

達成感💪

⬇︎

あれ?結局何を伝えたかったんだっけ🤔

⬇︎

結果的に、読者離脱🤦🏻‍♀️


ここで忘れないでいただきたいのは、記事を読む大半は「全く会社のことを知らない人」だということです。

過去にはインタビューの場の雰囲気が楽しげで、その雰囲気のまま「(笑)」を多用してしまい、時間が経ってから見返したとき「なにこれ、死ぬほどつまらないんだが…」と思った経験があります。きっと読者も同じ気持ちです。

(自分で意識しているせいか、タメ口調の記事が結構苦手です)



5. 【実例!】 いつも私が使っている採用広報案フォーマット

ここでは実際に私が、お客様先でインタビュー時に使っているフォーマットの簡易版を公開します。

本来は、戦略を設計する段階で、上記1-4を決め、全4-6回の構成で実施しております。また、使用用途は下記です。

1. インタビュー前日までに作成し、インタビューイーに共有
2. これを元に、インタビュー前に5-10分かけテーマやアウトプットイメージを伝える


5-1. ビジネスサイド編

画像8

5-2. エンジニア編

画像9


実際にインタビューを実施する際は、上記の5個程度の質問に加えて、+15個程度質問を用意しています。(私自身、質問するのは苦手なのもありますが)
当日、用意した質問通りにいかないケースも存在しますが、現状は柔軟に対応するしかないですね😔

また「表現方法」に関しては、インタビュー実施中に決めるようにしています。「想像以上にアツい話だったな、今回は情熱大陸をイメージしたドキュメンタリーっぽい感じにしよう」といった形でよくやります。



6. 【最後に】 私が考える「採用広報」とは

今後、「採用担当」でもなく「広報担当」でもない「採用広報」というポジションが新設させるケースはますます増えていくことでしょう。
現に私自身、Wantedly上で人事やセールスではなく、「採用広報」でスカウトが届くようになったのは直近半年の出来事です。

では、採用広報において一番意識すべきことは何でしょうか。

私は「会社の資産となる発信をし続けること」だと思います。
採用広報は読んで字の如く、採用における広報活動を行うことであり、採用において有益なアウトプットを出すことが使命です。

と、いったものの。
スタートアップの採用広報は、はじめてのことだらけでかつ、まだ日本には「スタープレーヤー」的な方はいないと私は思ってます。

これからみんなで作り上げていくものだと思いますので、ノウハウを共有しながら、盛り上げていきたいものです。


ポテンシャライトは、(おそらく)日本で一番、スタートアップの採用広報支援をしています。事例もたくさんございます。

何から始めていいかわからない!
やりたいのに工数が足りない!

そのお悩み、こちらからお気軽にご相談くださいませ。


Fin.


この記事を書いたのは

▼ 改めまして、クロスヒトミと申します🙇🏻‍♀️

▼ Twitterが主戦場です🚀

▼ ポテンシャライトはスタートアップに特化した採用コンサルティング会社です🦄


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

スキですスキです心から😘ありがとうございます😂
266
Potentialight, Inc. / HR Consultant 🚀 94年茨城県産。スタートアップたのしい世代(仮)。生粋の人たらしです。

コメント2件

私ごときの記事を紹介していただいてありがとうございます。めちゃめちゃわかりやすい記事で勉強になりました!
最後まで読んでいただきありがとうございます!!
ご本人からコメント大変うれしく思います涙
はじめて加留部さんの記事を見たときは衝撃が走りました…!
今後とも何卒、よろしくお願い致します!
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。