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暮らしの中に自然があるのは当たり前だと思っていたのに

わたしの子供の頃、小学校の裏に小さな山があり、そこにはキツネやタヌキが出てくることがあった。

時々、校長先生が山でお話会のような授業をしてくれた。

何の話をしてくれていたのか、全く覚えていないが、すごく穏やかな時間だったことは覚えている。

その話を聞きにきたかのように、キツネやウサギがでてくるのだ。

ウサギは学校で飼っているウサギと何が違うのだろうか?と不思議だった。

山の上で草などの上に、直に座って、みんなで輪になって校長先生の話を聞き、みんなで感想のような会話をする。

周りの木や草の名前や特徴も教えてもらった。

そうして、自然がグッと近く感じたものだった。


卒業式の日もキツネが顔を出していたのは覚えているが、その後、山に行っても見かけたことはなかった。

どこに行ってしまったのだろう?

山が残っているのにいなくなってしまうのなら、木を切ったり、山を崩したりして、そこにいた動物や植物はどうなっているのだろう?


ずっとずっと、自然に囲まれて生きていくと信じていたのに、今は、意識してみないと自然が見えないようなところに生きている。

キツネやタヌキは無理でも、小さな草花や虫たちを愛しいと感じながら暮らしていきたい。


感謝いたします。