娘ちゃん、トトロ履修完了。

金曜ロードショーでやってくれるのは正直ずっと待ってた。
とうとうやってくれた。有難う金ロー。

とはいえ、我が家は基本20時半、できれば20時までにはテレビをオフにしたいルールにしている。21時には歯磨き、絵本を読んで、まぁ22時までには完全消灯、可能なら寝落ちまでしてくれというライン。金曜ロードショーをリアタイさせるつもりは流石にない。予約録画だけセットしておいた。

さて、問題はどう見せるかである。
娘は基本的に「ママが見たい番組」を全然見せてくれない。プリキュアなども娘は見ないので、私が1人の時に勝手に見ているだけだ。娘は娘の求めるYouTubeチャンネルをクロームキャストでテレビに飛ばし、リビングのテレビを独占し続けるのである。
別にトトロを無理に見せなければいけないってことはないんだけど、実は私の職場の同僚が、何故か会ったこともない我が娘の為に毎年クリスマスにトトロ関連グッズ（ぬいぐるみやらリュックやら）を贈り続けてくれている。そろそろ御礼も兼ねて会わせたい気持ちはあるし、折角だから一緒にどんぐり共和国とか三鷹の森美術館とかに遊びに行きたいとも思うし、それならとりあえずトトロの履修はさせたいかなって、こうさーーーーーーーーーー？？？

というわけで、娘に夕食を与えつつ（ごはんを食べながら好きなYouTubeチャンネルを見ていた。お行儀が悪い点は無視してください）、さてどうしたものかと考えを巡らせる。まぁ風呂が沸いたしもうご飯も終わりでしょう、娘ちゃんとりあえず今日は風呂を、

「やだ。まだ食べる。うどんちょっと食べる」

えー。
もうお風呂沸いちゃったのに。少量だけ茹でること自体はできるけど、じゃあその間ママが見たい番組つけさせてよ。ママ、トトロ見たいんだよね。

「いいよー」

なんか要求通った。じゃあつけるね。
うどん食べ終わったら、途中でも一旦打ち切ってお風呂入るからね。

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とりあえずオープニング曲を知らないと言われるとは思わなかった。いや知っとるやろ、何回か歌っとるわ。まぁアニメとして流れるのはまたちょっと印象が変わるかしらん。
「トラックの荷台はほんとは乗っちゃいけないんだよね。だからおまわりさんじゃなかったって言ってたの」とか、ちょこちょこ解説を入れる。時代も違うし、単純に幼児にわからんとこもあるわけで。とはいえトラックの荷台云々は子どもの頃私が見た時そこまで気にしなかったよなーとも思いつつ。まぁ、入れられる解説は入れていこう。あぁそうか、『お便所』が『トイレ』なのわからんか、確かに便所って今言わねぇわ。
……って待ってくれ、いきなり腐った柱を子どもだけで支えて傾けて解決（？）しててびびった。ごめんそこは大人の私にも説明できない。あれ色々とやばくない？あの後放置していい箇所じゃなくない？？？？あれはすぐ大人に報告した方がいいねぇと言ったら、その後2階にまっくろくろすけを見出してぐいぐい進んでいくシーンで「大人に報告した方がいいのにね」って言われて可愛かった。君はすぐ私の言ったことを学習するなぁ。

さておき、娘は『まっくろくろすけ』が怖いという。
そういえば先日小児科の待合室で流れてた『千と千尋の神隠し』のススワタリも怖がってたなぁ。大人になってから見るとだいぶ愛らしいふわふわキャラクターっていう印象だけど、こうして久々に見ると確かに最初、だいぶ『怖い未知のもの』としての描写が強い。
ちなみに先に書くと、最終的に娘は最後まで一気見したわけだけど（途中で打ち切ってお風呂って言ったのにねぇ！）、第一関門がここで、第二関門が『メイちゃんが初めて出会った時のトトロ（大）』だった。小トトロと中トトロはだいぶ気に入ったらしく、笑いながらぴょんぴょん跳ねて見ていたのが、大トトロは急に怖い存在になったらしいのだ。これについて、視聴後友人に話したら、こんなコメントをもらった。

それそれ、横で見てた感じからするに、娘の怖がりポイントも完全にそこ。娘だけじゃないんだなぁ、なるほどなぁってなんか感心しちゃった。私の予想では後半の姉妹喧嘩や迷子のところを怖がるかと思ったのに、そこは全然大丈夫で。もうその手前で、作品としての魅力に夢中になってくれていたのかなとも思う。怖がってるところはある程度なだめながら流してみたけど、その後「じゃあ一旦このへんで終わりに……」という台詞は3回は言ったし、全部「ううん、まだ見る」とキッパリ跳ね除けられたわけで。明日休みだからいいけどさぁ。見終わったら即風呂に入って歯磨きして即寝るからね、もう。

娘的に怖かったシーンもありつつ、多分『主人公（メイちゃん）が4歳』という点はだいぶ大きかった。考え方に共感して……というよりは、コミカルな行動のひとつひとつが娘の笑いのツボにめちゃめちゃヒットするのだ。まっくろくろすけに対して姉妹2人で「わーーーっ！」と叫んでみたり、パタパタ駆け回ったり、穴の空いたバケツを覗き込んだり、ピカピカのどんぐりを集めたり、そういうのを娘はゲラゲラ声をあげて笑いながら見ていて。これ、今後どのジブリを履修させるかと悩んでみて気づいたんだけど、ジブリって少年少女主人公はたくさんいるけど『幼児』が主役な作品は意外と少ないんだなぁと。友人から「しかしこう考えるとポニョが低年齢層に受けたのは必然だったのかもしれんな(年齢的なものが近い、子供のしぐさが多い、おうた等）」というコメントがきた。あー、そうかもなぁ。
（あと、ポニョについては震災でトラウマを経験する前に履修しとくと、余計なこと考えずに楽しめて良いし、大人になって意味がわかってからも二度楽しめて良いぞというコメントも届きました。それは確かにそう……いつまた何があるかわからんもんね……）

笑えるシーンが多いと、怖かったシーンからの切り替えも早い。サツキちゃんやメイちゃんが怖がらずに、楽しそうに進んでいくシーンが多いのも良いよね、メイちゃんが初めて見るでかいトトロにびくびく怖がってたら、多分娘はその先を見られなかったと思う。未知に目を輝かせてふわふわのトトロという存在を楽しむ無邪気な明るさ、本当に良いキャラ設定を充ててもらえたなと思う。

メイちゃんが学校まで来ちゃって（校門に立つメイちゃんが涙の跡でぐしゃぐしゃなの、子どもの頃は気付かなかったなぁ……）。
急な雨に困って（カンタの淡い恋心やらなんやらも、まだ娘には理解できないねぇ……傘を押し付けてちょっと満足感に浸りながらニヤニヤ走っていくカンタの姿を見た娘の感想は「でもランドセルの蓋開いてるねー」だった。そこはどうでもいいんだよｗ）、
雨の中お父さんを迎えにバス停に行って。
ところでサツキちゃんはヤングケアラーではと心配する声が上がる令和時代なわけだけど、片手で傘を持って、カッパでびしょびしょの4歳児を背負って、ずっとお父さんを待つサツキちゃんの健気さにだいぶ心が締め付けられる。参考までに、うちの4歳児の体重は約15キロです。私だってずーっとおんぶはだいぶキツいな……頑張ったねぇ……。これも子どもの頃気づかなかったんだけど、手紙のシーンを時折挟むことで入院がだいぶ長かった描写にされてるんだなぁと。主人公たちがみんな半袖だから、あれがないと数日程度の話に見えるんだよね。だいぶ長く頑張ってたんだなぁ。
病院から電報が入って、必死に電話をかけて、あのへんで張りつめてた糸が切れちゃうんだよね。メイちゃんの我儘に構ってる余裕がなくなって喧嘩しちゃって、あのへんから私がボロボロ泣いてた。「お母さんが死んじゃったらどうしよう……」って言葉に出してしまったことでそのまま声をあげて泣く、あそこはサツキちゃんの数少ない『年齢相応のシーン』で。それを見て、メイちゃんは何も言わないけど、（お姉ちゃんも子どもなんだ）って多分初めて理解する。だから何も言わずに、1人だけでトウモロコシを届けに行こうとするんだよね……あれあんまりピックアップされないとこだけどめちゃめちゃ名シーンなんだなって、大人になって気づいた。いや凄いわ。
必死にメイちゃんを探し回るシーンも、なんかもうずっと泣いてたな私……マジで大人になるとあのへんくる……。

ちょっと印象的だったのは、池にサンダルが浮かんでるっていう話を聞いてサツキが走っていくところで娘が「サンダル見つけてもらってよかったね」って言ったんだよね。
違うのよ。それがメイちゃんのものなら、最悪の可能性が示唆されているのよ……そうだよな、わからんよな……。さっきの画像貼り付けた友達も「サンダルのシーン、確かに最初に見た時意味がよくわからなかったなぁ。なんでみんな怖い顔してるのかわかんなかったわ確かに」って言ってた。そうよな……。

その後ネコバスが来た時の軽快なBGM、好きだなぁ。勝ち確BGMきましたわ。
尚、娘は「ネコバスちゃん速いね。サツキちゃんは多分速いのが好きだから泣かないんだと思う」って言ってた。娘は速いのが怖いから泣いちゃうそうです。そっかぁ（笑）。

結局今朝起きてからまたトトロ見たいって言われてつけてます。
2回目だけど、やっぱりメイちゃんが壁に指突っ込んだらまっくろくろすけがブワワッと出てきたところと、1回目の大トトロと出会うシーンはまだ怖いって言われた。その後の大トトロのシーンは良いんだって。それはそれ、これはこれなんだなぁ。
さて、次に何を見せたもんかなーとは悩むところなんだけど。来週のラピュタは録画するつもりなんだけど、スタートからドンパチやっとるから娘は怖がるんじゃないかな……うーん、ポニョ……魔女宅……アリエッティ……パンダコパンダ……？。

とりあえず、クリスマスにトトログッズ寄越してきた同僚に報告すっか。

落ち着いて。