赤ちゃん用の粉、溶けやすすぎる

娘が生まれてもうすぐ2ヶ月になろうとしている。
彼女も初めての事だらけだと思うけど、私も負けないくらい初めての事だらけで、様々な事に日々驚かされている。

まだ離乳食も始まっていないので、娘は今、ミルクだけで育っている。
最近は、我が家も母乳：粉ミルク=9：1くらいの割合に落ち着いてきたのだけれど、
まぁおっぱいというものは産後初期はとにかく出やしないわ、
体力を根こそぎ持っていかれるわ（血と同じ成分と聞くので、何時間かおきに献血をしてるのだと思ってくれると分かりやすいと思う）、
娘も吸うのがへたくそなので乳が痛いわで、
最初はとにかく粉ミルクにお世話になりっぱなしだった。

そんな粉ミルクを、初めて作った時から今に至るまで、
作るたびに毎回思っているのがタイトルの件である。

私も30年生きてきて、今まで色んな粉末を溶かす機会はあったけど
こんなにダマにならずにスッと溶ける粉、見たことない。

産院で使ってた粉ミルクと、今我が家がメインで使ってる粉ミルクは違うメーカーのものなんだけど、どっちもめっちゃ溶ける。
お湯とか入れた時点で、もうかき混ぜる前にスーーッと溶け始める。
勿論最後にはかき混ぜるんだけど、混ぜ終わってから何回観察してみても、底の方だけ色が濃いとか、そういう事もない。
流石に味は見てないけど、見た感じ、常に均等。
なんならカルピスとかの方が「飲み終わり、濃っ！」ってなってる可能性が高い。最近のはどうか知らんけど。

ちなみにこういう粉ミルクって
『熱湯で作る（殺菌の為）→冷ます（赤ちゃんが火傷しないように）』
っていうのが鉄板なんだけど、いちいちそれをするのが面倒っていう人には湯冷ましを使うという方法もある。
一旦沸騰したお湯を作っておいて、それを事前に冷ましたものを用意しておいてから使うというやり方。つまり、『かつてお湯だった水』で作るみたいな話なんだけど、それでも相当ダマ感が出ない。
流石にちょっと「あっ、ぼく元々は粉なんすわ……」程度の跡は哺乳瓶の側面に出てくるけど、まぁ許される範囲でしょレベル。
そりゃね、熱いお湯の方がよりよく溶けるのは当たり前ですから。
既にそれだけ冷めた状態で、君はよく頑張ってると思うよ。誇っていいよ。

それに対して、熱湯で作った粉ミルクはもうこっちが誇れとか言わずとも、威風堂々としていらっしゃる。
「は？　ワタクシ元々液体の母乳ですけど、何か？」くらいの態度でいる。
粉が入ってる缶、大抵どこのメーカーも『母乳に最も近い成分！』とかの売り文句を掲げてるんだけど、中の人（粉）はそもそもご自身を生粋の母乳だと思ってる節がある。
圧倒的貫禄、溢れる自信。
まだ世の中に溢れているらしい母乳信者、彼らに無意味に責め立てられてるママも安心して頼ってくれていい。こりゃ赤ちゃんもばっちり育ちますわ。

ご覧ください、このダマのなさ。
丁度今しがた娘が完飲したので写真を撮ったのだけれど、この中に入っていたのが元・粉ミルクだったなんて、一体誰が思うでしょうか。
どう見ても液体ミルク、なんなら搾乳した母乳。
白く残っている部分も、ただのミルクでしかない（哺乳瓶のシリコンの継ぎ目にミルクが溜まるので、どうしてもそこは飲み干せない）。


しかもこの写真。
入っていたのは粉ミルクだけではなかったりする。

実は最近娘はちょっと便秘気味で、小児科に行ってきたばかり。
その場ではイチジク浣腸で出してもらったけれど（2ヶ月くらいと離乳食が始まる頃の2回、赤ちゃんは便秘になりやすいそうです）、また便秘になった時用にと、お医者さんが飲み薬を処方してくれた。

先生「一応2週間分くらい出しておきますね。
　　　3日くらい出なかったらあげる、とか適当にペースを決めて。
　　　粉ミルクか搾乳、あるいは白湯に混ぜてあげて下さい」
　私（2週間で3日ごとのペースとして……大体5回分くらいか、なるほど）

いや、多くね

1回6g、1日3回で2本消費×14日分→28本計算だった模様。
乳児はお薬無料（※住んでる市によって多少変わりますが、私の住んでいる所は無料）なのをいいことに、ここのお医者さん、めちゃめちゃお薬出してくれてる気がする。ちなみに市販でも売ってる薬だそうだ。
なんと我々のお財布事情を考慮してくれる先生なんだろうか。好き。

さておき、今回はこれを混ぜ込んだミルクを与えた訳だ。
このマルツエキスはとろっとした黒蜜みたいな薬なので、タイトルの『粉』とはちょっと話が違うんだけど、まぁこれもよく溶ける。
うっすらミルクに黒蜜色がつくばかりで、これも見事均等に溶けていく。
飲み終えた哺乳瓶の底に沈殿してるとか、そういう事がやっぱりない。

様々な商品に触れるたび、各メーカーによる、赤ちゃんが飲みやすいようにという願いと努力を、ひしひしと感じる。なんと有難いことだろう。

私の娘は、色んな人たちの努力に支えられて、今日も機嫌よく生きている。
できれば大人用のカップスープとかも宜しくお願いしますと思いながら、私は今日もミルクを溶かしている。