娘は理想のぽよぽよ上司。


我が家は
旦那さん→中間管理職
私→平社員(現在育休中)
娘→0歳児(職業:Kawaii)

という家族構成なのだけれど、先日旦那さんが何やら上の方からお叱りを受けたらしく、疲れ果てて帰ってきた。
詳細は語らないが、自分はあまり能力は高くないからと溜息をついている。尚、私から見れば旦那さんは(それなりに長く勤めてるので)知識もあるし人当たりも良いし、能力値が低い人では決してない。ただ、昇進に対する欲はゼロに近いという、それだけだ。
私はむしろガツガツしてないがゆえに穏やかな彼に惚れて結婚しているのだけれど、おそらく中間管理職という立場において、それがマイナスに出ることもあるのだろう。変に板挟みになって心を病むことがなければいいなぁと思いながら見守る立場を取っている。
ちなみに、私も絶対に出世したくない派だ。金だけくれ。


そんな旦那さんの愚痴……というほどでもないぼやきを、娘をあやしながら聞いていて、ふと思う。

『上司のあるべき姿』には諸説あると思うけれど。
うち1つは、娘のような存在なのではなかろうかと。


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勘違いされがちなのだけれど、例えば販売の仕事だったとして、上司というものは率先して販売で売り上げを立てるべきではない。
営業の仕事だったとして、どんどん自分で足を向けて、営業先を広げていくべきではない。

会社の方針もあると思うので一概に『べきではない』と一括りにしない方がいいのだけれど、じゃあもうちょっと極端に、これが上司中の上司である『社長』だったら、と思ってくれたら分かりやすいと思う。
社長自ら偶然来ていただけの一般客に接客販売する大型チェーン店など絶対にありえないし、社長直々に営業として足を運んでこられたら一般営業の人はめちゃめちゃ対応に困る(少人数な会社はわからんけど……)。
そういう話だ。

上司という存在に求められるのは、その場にある駒(人員)をいかに上手く配置し、戦略を練り指示を出すかという、いわばチェスのプレイヤー的な存在だ。もうちょっと現場に近い上司なら、キングの役割くらいかな。
自ら動くこともあるけれど、あくまで最前線で戦うべきではないのだ。

まぁ現実には売上を立てる実力があるからこそ昇進しているのだろうし、本人は最前線で売る方が楽しいのにと思いながら人員マネジメントを頑張っているのかもしれないし、でもそのへんを理解出来ない部下から「あの上司、全然仕事してないくせに俺たちに偉そうに指示ばかりしてさぁ」と陰口を言われたりもするので、なかなか損な役回りだなと思う。
あー、いやまぁ、実際にサボってて使えない上司っていうのも存在するので、それはそれとして。


そう思うと、娘(0歳児)は、我が家において最も上司たらしめる存在である。

娘部長は、何もしない。
ただニコニコと、あるいは不満をあらわに、我々を見守っているだけだ。
部下(親)は、部長の指示のもと、あるいは部長の不満を察して行動する。計画を立て、行動するのは、効率よく作業をしたいが為と、何より部長に喜んでもらいたいからだ。
体育会系な物言いになってしまうけれど、これを部下が望んでやっている状態って割と理想的なところだと思う。

まぁこれが体育会系だと言われかねないのは、一般的にそこまで心酔できる上司はそうそういないからだと思う。そんで人望のない上司ほど、その理想を部下に求めたりするんだな。悪循環、悪循環。

その点、娘部長はな~~~。
もうそこに生きて存在しているだけで、なんでもやってあげたくなるからな~~~。人望だけで部下を動かすタイプだからな~~~。完璧。
そんでこっちが要求に応えると、満面の笑みで褒めてくれるからな~~~。
部長御本人の能力値は今のところ低いけど、秘めたポテンシャルはすさまじいし、成長への意欲も高い。上司にして、若さ溢れる期待の新人。すごい。


出来ればもうちょっと日本語で明確な指示を出して頂けると助かるんですけど、まぁそのへんは追々ですね。共に我が家(社)を盛り上げるべく、頑張っていきましょうね、娘部長。

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