緋都

感じたことを文字にするだけ

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最近の記事

私を置いていく演劇の話

芝居を観るのが好きだ。映画やミュージカルでとても心が満たされる。しかし演劇に関してはある好みがある。「考えるな!感じろ!」みたいな演劇はどうも苦手だ。 大学1年の時、あるミュージカルのアンサンブルキャストを経験した。その時の脚本家兼演出家がやっている劇団の公演を、翌年観に行った時のことである。 何も感じなかった。人物の意図もストーリーもなにひとつ分からなかった。 彼は何を言っているのか。なぜ彼女は泣いているのか。どうしてそのタイミングでそこに動いたのか。 一般的に、演劇を観

    • 大縄跳びの話

      地元の夕方のニュースで、ある小学校で行われている、他学年との絆を深めるための大縄跳びがとりあげられていた。怖がる1年生に、上級生が縄に入るタイミングを教えている。背中を押す。失敗しても根気強く挑戦し続ける生徒たち。怖がっていた1年生も跳べるようになって、絆も深まりめでたしめでたし。大体そんなニュースだった。 私が卒業した小学校にも同じようなイベントがあった。全校生徒で学年バラバラに分かれたグループを作り、登山や運動会など協力を必要とする場面で活動する。グループ対抗大縄跳びもそ

      • クラスの話

        私の卒業した高校では毎年クラスTシャツを作っていた。体育祭の軍の色に、胸元にはそのテーマやモチーフ、背中にはクラス全員の名前がデザインされている。体育祭では各々決まった衣装を作るため、クラスTシャツは文化祭や球技大会のためのものであった。 2年の文化祭、私たちのクラスは…何をやったんだったか全く覚えていないが(こういうことを言うと母に怒られるのだが、高校時代は嫌な思い出が多く、脳がどうでもいい記憶を負担になりすぎないようそっと削除してくれたらしい)、とにかく放課後、私は疲れ

        • タピオカの話

          タピオカが流行っている。都会ではもう時代遅れなのかもしれないが、私の地元ではタピオカドリンクの専門店が次々にできては女子高生やら若いカップルが集まっている。キラキラだ。なんと眩しい。 私が初めてタピオカに出会ったのは高校2年の文化祭だった。タピオカミルクティーを販売するクラスがあり、友人が行きたいと言ったのでそれに付き合って私も注文した。第一印象としては「蛙の卵みたい……」である。この感覚は田舎者特有なんだろうか。気になるところだ。 そもそも、当時の私はタピオカが何である

        私を置いていく演劇の話

          はじめの話

          緋都です。こんにちは。 noteなるものを始めてみました。最初は何書いたらいいんだと悩んだけれど私のnoteですので好きなようにやらせていただこう。 自己紹介です。緋都です。ひとです。 何かしらのアカウントを作る時に求められるニックネーム、非常に苦手です。漢字のほうがしっくりくるけど、本名言いにくいし響きがなんだか好きじゃないし(両親には感謝してます)、さらにはネーミングセンスが絶望的なのでうんうん言いながらつけました。 こんなことで悩むな…私ってばほんと面倒な人間だ

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