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おにぎり🍙の話(フランスのパリの話ではない)。

米を炊いてにぎって持ち歩く方法は、
弥生時代の昔から、すでにあったそうですね!
「おにぎりの化石」が遺跡から
出土しているそうなのです。

小麦→パン→持ち歩きならば、
米→ごはん→持ち歩きの代表格は?
やはり「おにぎり」でしょう
(米粉パンやおかき、餅もありますが…)。

しかし、まあ当たり前と言えば
当たり前なのですが、

おにぎり=家でにぎる、
これが、一昔前の常識、でした。

わざわざは、買わない。
買うとしても、駅弁くらい。
…この常識を打ち破ったのが、
ご存知『コンビニおにぎり』です。

いま、コンビニ🏪に行くと
『こんなおにぎり、あるのか?!』
と、びっくりしますよね!

ツナマヨ、鮭、梅、おかかなどの定番から、
和風ツナマヨ、チャーハンおにぎり、
高級おにぎり、悪魔のおにぎりなど…。

実は、日本にコンビニができて
わりとすぐに、おにぎりも
売り出されたそうなんですよ。
1974年に出店したセブンイレブンの
1号店でも、売り出されていた。

ところが、これが、売れない…。

『おにぎりは、家でにぎるよ!』
『わざわざ、コンビニでおにぎり?(苦笑)』

これが、当時の常識だったからです。

それをガラリと変えたのが
1978年にセブンイレブンで販売が
開始された「手巻きおにぎりの包装」です。
人呼んで『パリッコフィルム』

文字通り、海苔がパリッとしたまま
食べられるぞ!?と大評判になりました。

ただし、これはいったん剥がして
また海苔を巻く作業が面倒でした。
1979年には、この手間を省く
「パラシュート式」という
二重包装方式が開発されます。
1990年頃には、いま主流である
「センターカット式」が使われ出します。

こうして包装問題をクリアした
コンビニおにぎりは、その後
どんどん発展していき、

「コンビニおにぎり万国博覧会」的な
今の状況に至っている、というわけなのです。

…セブンイレブンの
鈴木敏文さんは、過去を振り返って、
こう証言しておられます。

『確かに、発売当初は売れなかった。
1日で2、3個、売れればよかった。
おにぎりは、家でにぎる。これが、常識。
…でもね、考えてみると、
日本人はおにぎりや弁当を食べる。
つまりご飯を食べるのは当然のことなんだ。
だから、それがきちんと
商品化できないはずはないよね』

こうして社内の反対を押し切って
コンビニおにぎりを始めた鈴木さんは
常識にとらわれず、逆に、
新しい常識を作っていきました。

これぞ、開拓者です。
パイオニアの精神。
売れないなら、売れる方式を考えて、
売れるようにしていく、この素晴らしさ。

『きちんと商品化できないはずはないよね』

…さて、読者の皆さんはいかがでしょう?
常識にとらわれすぎてはいませんか?
できることをできないと、
最初からあきらめてはいませんか?

かく言う私も、よくとらわれます。
ですので、コンビニおにぎりを買うたびに、
パリッとした海苔を食べるたびに、

この鈴木さんの話を
思い出すようにしているのです。

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